通常、ほめられると子どもはやる気になります。ただし、ほめるタイミングがずれると効果的でない場合があります。
それでは、どのようなときにほめたらいいのでしょうか?
1.タイムリーにほめる
時間がたってからほめられても、あまり嬉しくないものです。
わたしが、よくやってしまう失敗として、髪を切った女性へのことばかけというのがあります。
「すごく似合うね。髪の毛切ったんだ!」
「ええ、半月前に・・・」
毎日、顔を合わせているのに、半月も気づかないなんて、サイアクですよね。やはり、髪を切った直後に言われた方が嬉しいに決まっています。そいう意味では、常日頃から子どものことを見ておく必要があるわけです。そして、何かほめる材料を見つけたときには、すぐにほめる!というようなことが日常的にあれば、子どもの自尊心は満たされやすいでしょう。
2.みんなの前でほめる
もちろん、1対1でほめてもいいのですが、他の人がいる前でほめられると、嬉しさも倍増します。お父さん(お母さん)や兄弟姉妹、おじいちゃん、おばあちゃんなど家族の前でほめましょう。(家族の方は、いっしょに喜んであげてください)
ただし、注意点がひとつあります。特定の子どもばかりほめると、他の兄弟姉妹が不快な思いをする場合もあります。兄弟姉妹がいる場合は、バランスよくほめてあげてください。
3.やらせやらせて、できたときにほめる
あまり勉強しないでいい点数をとったときと、ものすごく勉強していい点数をとったときでは、どちらが嬉しいでしょうか?
間違いなく、後者の方だと思います。過程と結果の両方に満足しているときが、もっともいい「ほめるタイミング」だと言えます。ですから、子どもが、がんばって、がんばって、そして結果を出したときには、最大限、ほめてあげてほしいのです。自分が努力できたこと、そして結果が出せたこと、さらに周囲が認めてくれたこと、こういった想いの積み重ねが、自信となり、次へのやる気につながるのです。
以前、漢字テストで60点ぐらいしかとれないAくんという生徒がいました。小学練成で行う、漢字テストは事前に範囲も知らされ、それに対する勉強をしてきた上で、受けるものですので、入塾当初、要領がつかめずに、点数を落とす生徒はいるものの、日常的に6割ぐらいしか取れない生徒というのは、あまりいないものです。Aくんには、家庭での勉強の仕方を何度も伝えていたのですが、いっこうに点数は伸びませんでした。そこで、次回のテストで80点取れなかったら、居残りするように伝えました。ところが、次の週の漢字テストでも60点しか取れませんでした。約束通り、居残り指導を行いました。
「一度、何も見ずにやってみる。そして、答え合わせをする。で、間違えた漢字は5回ずつ書いて、間違えた問題だけもう一度解く。いつも言っているやり方でやってみよう!」
Aくんを見ていると、手を抜くわけでもなく、一生懸命もくもくと漢字をノートに書き写して練習していました。時間はかかったものの、わたしの指示したやり方で一通りやりおえました。そこでテストをしてみたのですが、やはり60点でした。間違えていた漢字はいくつか○になっていたのですが、さっき正解していた漢字を間違えたりで、結局、点数は変わりませんでした。そこで、もう一度さっきの練習をさせました。間違ったものを5回ずつ書いて、再テスト、再テストで間違った漢字を5回ずつ書いて、また再テスト、それでも間違えた漢字を5回ずつ書いて・・・。何度もくりかえすうちに、Aくんも疲れてきたのか、しんどそうな表情になってきました。友だちはみんな帰ってしまったし、時間は遅くなるし、おなかはへってくるし・・・。それでも、ここは何としてでも100点とらせたいと思ったので、Aくんにはがんばってもらうことにしました。そうして、何回か目にやっと、「100点満点」をとることができました。
「やった!100点とれた!これは嬉しいなあ!やったらできるってわかったやろ。家帰ったらお母さんに『100点とったで』で報告しよな!ほんまにすごいなあ。Aくんはやったらできる子やなあ・・・」
本当に嬉しくて、思わずでたことばでしたが、Aくんの嬉しそうな笑顔は今でもはっきりと覚えています。
がんばって、がんばって、がんばって、結果がでたとき、それがいちばんのほめるタイミングです。