2010 年 8 月 のアーカイブ

やる気のでる一言

2010 年 8 月 10 日 火曜日

 中2まで、学校の定期テストで5教科・200点台だった男の子が、中3になって400点近くまで点数を伸ばしました。

 予兆はありました。

 授業態度がよくなり、話を聞く姿勢、ノートをとる態度、問題を解くときに真剣な表情、ひとつひとつにやる気が感じられるようになっていました。

 そんなときに、その生徒のお母さんと面談する機会がありました。

 家では自分の部屋にいることが多いということで、そんなにやる気になっているようには、思わなかったそうです。だから、塾での様子をお伝えすると、びっくりされていました。

 その時、わたしはお母さんにひとつお願いをしました。

 「家に帰られたら、○○くんに次のように言ってくださいね。『今日、塾で先生と話してきたけど、すごくがんばっているそうね。お母さん、それを聞いてすごく嬉しかったのよ!』」

 このお母さんのえらいところは、わたしの言った通りに話してくれたことです。

 そのときの男の子は、「ふ~ん」といいながら、部屋に入っていったのだそうですが、お兄ちゃんいわく「すごい、うれしそうな顔してた」、だそうです。

 人は人に喜んでもらえると元気がでます。

 特に、自分のことで親が喜んでくれると、誇らしい気分になれますし、やる気もでるものです。

 えっ? うちの子にはほめるところがない、ですって?

 そのように感じている方は、開成の先生におたずねください!

 いいところのひとつやふたつは、教えてくれますよ!!

 そして、そのことを必ず子どもに伝えてあげてください。

 そう言われてうれしかったよ、と言ってあげてください。

 子どもにとって、何よりも「やる気のでる一言」になるかもしれません。

 

習慣をつくる

2010 年 8 月 9 日 月曜日

 冬には雪の降る田舎で育ちました。

 学校行く途中、霜柱を踏んでいくのが好きでした。近所の子どもたちといっしょにかまくらをつくるのも好きでした。中学校には、ちょっとしたゲレンデがあり、冬休みにはスキー板の無料貸し出しがありました。(そのわりにスキーは下手ですが・・・)

 雪が降っていちばん好きだったのは、新雪を踏み固めて道をつくることでした。

 道が踏み固められてないときには、みな、めいめい進んで行きます。けれども、いったん、道を踏み固めると、おもしろいことに、みな、その道を通るようになります。

 習慣もこれと同じようなものかもしれません。

 最初は、はっきりした道ではなかったとしても、毎日毎日同じところを歩いていると、やがて踏み固められて道になります。

 同じように、日々の生活でやっていること、たとえば、家に帰ったらとりあえずテレビの電源を入れる、食事のあとにコーヒーを飲む、風呂上がりにデザートを食べる、寝る前にCDを聞く・・・。

 最初は何となくはじめたことでも、毎日続けていくうちに強固な習慣になる。

 こわいのは、無意識に習慣化されることです。

  「その習慣は本当に必要か」
  「それは自分が望んでいる習慣なのか」

 そんな問いかけをしつつ、自分で習慣を選び直す機会をもつことが大切だと思います。

叱るということ

2010 年 8 月 6 日 金曜日

 親が子どもを叱るのは、もっとよくなってほしいと思いがあるからです。

 「うちの子は、このままで十分。何も不満なんてないわ」という状態であれば、叱ることなど何もないわけです。

 そういう意味では、叱ろうとする親の心の状態は決してわるいわけではありません。

  勉強しないから叱る。 → 勉強はできないよりできる方がいいですよね。
  部屋が散らかっているから叱る。 → 掃除や整理整頓ができる大人になって!
  弟をいじめるから叱る。 → 思いやりの心を持ってほしいと思うのは親心です。
  ずっとテレビをみているから叱る。 → 時間の管理と欲望に負けない強い心を身につけてほしい。

 叱ることが子どもの成長を促す側面もあるわけです。

 問題は、叱ることのよしあしででなく、叱り方です。

 叱るときは、そのことだけに集中しましょう。(一点集中の原則) テストの点のわるさから始まって、ふだんの生活態度、言葉遣い、携帯電話の料金、弁当箱をキッチンに出さないこと・・・などのように叱るポイントを増やさないようにしたいものです。

 また、行動を叱るのはOKですが、人格否定するような叱り方はNGです。

 そして、大切なことは、「叱ることはいつかほめるための準備」という心構えです。

 叱ることが目的では困ります。子どもをよくするために叱るんだという思いをもつことです。

 だから、叱ったあとで、そのことが改善されていたり、きちんとできるようになっていれば、たくさんほめてあげてください!

 信念をもって叱る、そして、子どもをよくするために叱る。叱るときにぜひ、思い出して下さい。

 
  

意見があわない

2010 年 8 月 5 日 木曜日

 高2の娘さんのいるお母さんから、相談を受けました。

 小さい頃からピアノを習わせてきたけれども、高校生になって練習する時間もあまりとれず、伸び悩んでいる。親としてはずっと続けてきたのだから、やめてほしくはないけれど、時間があっても練習しないときなどは、つい強い口調で責めてしまう。そのせいか、最近やめたいと口にするようになった。どうやら、ピアノそのものがいやなのではなく、思うようにうまく弾けないことと、わたしに小言を言われるのがイヤなよう。親として、どうすればいいでしょうか。

 楽器やスポーツ系の習い事は、一生懸命やれば、上達する達成感や自信をつける上で、プラス面が多いと思います。

 何事においても上達の根本は「地味なことのくり返し」です。テレビゲームのように刺激的で、ラクして楽しい!というようなものではありません。練習そのものは、辛いことが多いかもしれませんが、だからこそ、うまくなったときの喜びも大きいのだと思います。

 さて、今回のケースですが、みなさんでしたら、どのようにしますか?

 問題は、「やめさせる」か「続けさせる」かといった、二者択一の結果を求める、という性質のものではないと思います。子どもの話に耳を傾け、何を考えているのかを理解することが大切です。

 幸い今回のケースでは、ある程度子どもの気持ちをお母さんはわかっているようです。「続けたいけど、なかなか上達しないし、お母さんに怒られるのもイヤだから・・・」ということですから、そのあたりを考えて話をするのがいいですね。

  「トップレベルを目指さず、楽しみとして続ける」
  「他のことは多少犠牲にしても、ピアノに力を注ぎ込む」
  「きっぱり、やめる」

 もちろん、親としてこうしてほしい、というような思いはあると思います。

 しかし、子どもも高校生ぐらいになると、強制するのも難しいケースが多くなるでしょう。思いを伝えたり、案を提案したりすることが親のできる領域になります。

 最後に大切なことをひとつ。

 子どもと親で意見がちがうときには、ぜひ、次のことを自問自答して下さい。

  「それって、だれのため? 子どものため? 自分のため?」

 純粋に、子どものためになると思えることであれば、それは、きっと正しい意見なのです。

親子会話

2010 年 8 月 3 日 火曜日

 子どものやる気を引き出すためには、親子のコミュニケーションは欠かせません。

 家庭内が冷え切っていると、がんばる原動力は湧いてきません。

 親は子どもに、勉強以外にさまざまなことを教えていきます。

 世の中のしくみや人とのつきあい方、お金の使い方、礼儀作法やマナーなど教えることは多岐に渡ります。

 そして、家庭はそういったことを教育する場であるとともに心をいやす場でもあります。

 いやしのある家庭には、必ず会話があります。

 子どもが中学生になると、会話する時間がとりにくいかもしれません。

 だからこそ、会話の優先事項を上に持ってきたいのです。

 テレビよりもパソコンよりもDVDよりも携帯電話よりも、家族との会話がずっとずっと大切なはずですから。

話せばわかる?

2010 年 8 月 2 日 月曜日

 「話せばわかる」と言ったのは、犬養毅です。

 ピストルを持った青年将校らを前に、言論で説得しようとした姿勢は、さすが護憲運動の中心人物らしい行動です。

 暴力ではなく言論で納得させることは大事なことです。

 ただ、親子会話の場合は、「話せばわかる」とは、なりにくいように思います。

 親が一方的に子どもに話をし続けても、子どもは話を聞かなくなります。

  子どもが、どう思っているか。
  子どもが、何を感じているか。
  子どもは、どんな気持ちなのか。

 そういったことは、子どもの話を聞かないとわからないものです。

 だから

 「話せばわかる」ではなく

 「聞けばわかる」なのです。

 質問上手になりましょう。
 子どもに感情移入してみましょう。
 
 親に自分の気持ちをわかってもらえる子どもは、幸せです。