2010 年 9 月 のアーカイブ

ほめ上手への道⑥

2010 年 9 月 30 日 木曜日

 「さあ、子どもをほめよう!」と思ってほめてみたら、子どもは喜ぶどころか「そんなこと言ったってその手にはのらないから」とそっけなく言われたというようなケースもあるでしょう。

 

 大切なポイントは、「子どもの態度に反応的にならないこと」です。

 

 子どもの態度がどうあれ、親としていいところを伝えたいから言っているんだ、といったスタンスというか、思いが必要かと思います。

 

 信念をもって続けると、想いは必ず伝わります。

 

 以前、あるお父さんからご相談を受けたことがあります。

 

 そのお父さんは非常に厳格に子育てをされてきました。子どもが小さい頃は従順だったけれども、中学校に入ってから、だんだんと反抗するようになり、言うことを聞かなくなりました。厳しく言うと、怒鳴り声で返され、さらに注意すると部屋にこもってしまい、なすすべがありません。

 

 そういった話を面談のときにお聞きしました。

 

 ひとしきり話を聞いて、アドバイスしたのは2点です。

 

 ひとつは、子どもの話をしっかりきくこと。反論せずに、否定せずに、途中で口をはさまずに聞ききることです。

 

 そして、もうひとつは、ほめ上手になること。いいと思ったことは思うだけでなく、必ず口にだして伝えることです。

 

 最初のころは、子どもの話をしっかり聞けなかったそうです。どうしても、途中で子どもの話をさえぎって、文句を言いたくなったそうです。

 

 しかし、だんだんと子どもの考えていることがわかるようになると、穏やかに話が聞けるようになっていきました。

 

 そして、初めの頃はいくらほめても子どもの反応はなく、無視されることが多かったのですが、ずっと続けていくうちに子どもの態度も変わっていったそうです。

 ねばり強く接していくことが、子育てには求められます。

 

 ずっと厳しく叱ってきたわけですから、急にほめられたら、子どもだってとまどいます。この人は自分のいいところを見つけてくれる、わかってくれる、と子どもが思うようになるまでには、時間がかかるのです。

 

 いいと思ったことはやってみましましょう。

 

 子どもを変えようとする前に、親として何ができるかを考え、実行することが、もっとも説得力のある子育てなのです。

ほめ上手への道⑤

2010 年 9 月 29 日 水曜日

5.過去と比べてほめる

 他人と比較する習慣は致命的な習慣であると述べたのは、数学者であり哲学者でもあったラッセルです。

 

 確かに、他人と比べた瞬間、幸福は不幸に転じていきやすいいものです。

 

 いい意味で、人から刺激を受けることは必要ですが、無用な他者との比較は百害あって一利なし、です。

 

 一生懸命やったことに対する進歩や成長を感じたとき、人は充実感を得ますし、やる気もあふれてくるものです。しかし、そうしたときに、人と比較され非難されたりさげすまれたりしたなら、どんな気持ちになるでしょうか。

 

 逆上がりができなかった子どもが猛練習してできるようななったとき、「他のみんなはみんなできてるんでしょ」と言われて嬉しい子どもはいるでしょうか。

 

 あるいは、テスト勉強をがんばって、前より20点も点数があがったときに、Aちゃんはもっといい点数とってるんだけど」と言われてやる気のでる子どもはいるでしょうか。

 

 自分の得意なことでも、自分よりできる人はこの世の中にたくさんいるものです。他人と比較して、その子がいかにだめであるかを認識させることは思いのほか、簡単なことですが、そうすることは、子どもの成長にとってまったくいいところはないのです。

 

 人と比べるのではなく、過去と比較してあげてください。

 

ほめ上手への道④

2010 年 9 月 28 日 火曜日

3.嬉しい気持ちを伝える

 アイメッセージのアイとは「私」のことです。

 

 主語をアイ(=私)にしてほめるということです。「よくがんばったわねえ、あなたもうれしいでしょう」よりも「よくがんばったわねえ、お母さんもうれしいわ」と言うほうが、ほめられた側にとっては心に響くものです。

 

 人は、自分のしたことで、誰かが喜んでくれると、無条件で嬉しいものです。

 

 ほめようとするよりも、喜ぼうとする姿勢が子どものやる気を引き出すはたらきかけになるのかもしれません。

 

 

4.未来を肯定する

 

 こうあってほしいと思うことを子どもがしたときに、「将来をイメージさせる」あるいは「そのことのメリットを伝える」といいでしょう。

 

 たとえば、子どもが自主的に勉強していたとします。

 

 そんなときに、「勉強をしておくと、将来の選択肢が広がるよ」とか「きちんと勉強しておくと将来、ぜったいあなたのためになるからね」というように、将来をイメージさせる話をすればいいでしょう。

 

 まちがっても、「あら、めずらしい。あんたが勉強してるなんて。雪でも降るのかしら」といったようなイヤミや皮肉は厳禁ですよ。

ほめ上手への道③

2010 年 9 月 27 日 月曜日

2.子どもの小さい頃のことをほめる

 

子どもはほめられると、うれしいものです。

 

特に、親から自分の小さいころのことをほめられたりすると、自分の根っこというか本質が肯定された気がして、なんだか自信がつくものです。

 

 「あなたは、小さい頃から我慢強くてがんばり屋だったわよ」

 「妹が赤ちゃんだったとき、よくあやしていたわね。もともと、思いやりのある子なのね」

 「ジグソーパズルとか好きなものには熱中していたなあ。やっているときの集中力は大人並なみだったぞ」

 

などと、幼少時のエピソードを聞くことは、心地いいものです。

 

知らなかった自分の再発見は自分自身を客観的に考える、いい機会にもなります。

 

また、自分自身のアイデンティティを構築するきっかけになります。人は自分でも気がついていない一面をほめられると、たいへん嬉しく感じるものです。

 

そして、そういったほめ方ができるのは、親しかないわけです!

 

さあ、子どもが小さかった頃のことを思い出しましょう。印象的なできごとから、子どものいい点を伝えてみましょう。

ほめ上手への道②

2010 年 9 月 24 日 金曜日

ほめ上手になりましょう。

 

親がたくさんほめると、子どもはだんだん元気になっていきます。

 

親学式「ほめ上手への5ステップ」をご紹介します。

 

1.ほめようとする心がまえをもつ

 

 「部下というのは、監視していないとさぼるものだから、目を光らせて見ておかなければならない」と思っている上司は、無意識に部下のわるいところや改善点を探しているものです。

 

 そう思っている上司の心の中は、「ほめようモード」にはなっていませんよね。

 

 反対に、どこか悪い点はないか、何か注意するところはないかという「叱ろうモード」になっているわけです。

 

 心の中がどんなモードになっているかを意識することが大切です。(たいていは無意識にあるモードになっているわけです)

 

 まずは、親が「ほめようモード」をつくることが必要不可欠です。スキあれば、いいところをほめる!という心構えが必要なのです。

ほめ上手への道①

2010 年 9 月 22 日 水曜日

 ほめることは子育ておいて必要でしょうか? 

 

 もちろん必要です。ほめるだけでなく、認めたり、信じたり、励ましたり、といった肯定的なはたらきかけはなくてはならないものです

 

 ルールや善悪を教えたりスキルを身につけさせたりするために、叱ることも子育てには欠かせません。それと同様に、ほめることは、子どもがやる気になったり自信をもったりするうえで、なくてはならない栄養素といえます。

 

 たくさんほめられて育った子どもは、生き生きしています。反面、「自分はダメだ」と思いこんでいる子どもは、いざというときにがんばりきれないものです。一生懸命に何かをやりとげるエネルギーがないのです。

 

 そして、そのエネルギーは、肯定的なはたらきをたくさん受けた人ほど、たくさんあるように思います。

 

 叱ることも大切だと言いました。

 

 しかし、叱ることのデメリットもあることを知っておかなければなりません。

 

 子どもは叱られ続けると、自分自身を否定し始めます。

 

  「どうせ、やったってできない」

  「ぼくは、ばかだからできないんだ」

  「わたしは何をやってもダメなんです」

 

 といったように、自分自身に対する評価(セルフイメージ)が低くなるのです。そして、セルフイメージの低い子どもは、総じて学力が低く、意欲に乏しいのです。

 

 必要なときに叱る勇気も必要ですが、子どものセルフイメージを低くしてしまうようなはたらきかけだと、子どもは決して良くはならないのです。

物事が動き続けるにはエネルギーが必要です。身体的、物理的な面においては、酸素や、水、食糧ということになるのでしょう。

精神的な面においては、「自信をもつこと」や「やる気になること」が原動力になります。セルフイメージが低いと、エネルギー不足におちいるということです。叱る以上にほめること。そして、肯定的なことばをたくさんかけることで、子どものセルフイメージを高める工夫をしていく必要があるわけです。

ほ乳類はなまけ者?

2010 年 9 月 21 日 火曜日

 夏期講習の国語の文章に中に、「ほ乳類はなまけ者である」という内容のものがありました。

 ある地方に生息するサルは、ドングリよりもブナの実を好むのですが、ブナの実が凶作であれば、ブナの実に執着することなく、ドングリを食べるそうです。

 また、イモ洗い文化で知られる、宮崎県幸島のサルは、砂のついたサツマイモを海水につけると、砂がとれ、さらに塩味がついておいしくなるにもかかわらず、海から少し離れた場所だと、海水につけることなくその場で黙々と食べるのです。

 それを読んで妙に納得してしまいました。

 そうか、ほ乳類は本質的に、なまけ者なんだ。

 だからこそ、怠けない覚悟というか、しくみをつくる必要があるのでしょう。

 決まった曜日と時間帯に授業があるのも、毎回宿題が課せられるのも、定期的に試験が実施されるのも、怠けないためのしくみづくりと言えるのかもしれません。

 家庭でできる、「怠けない工夫」ってなんでしょうか。

社会科のレベルアップ・ステップ

2010 年 9 月 17 日 金曜日

 中学校の社会科という教科が得意になっていくのには、大きく3つのステップがあるように思います。

 1.用語を覚える
   試験によく出る用語は覚えておかないといけません。社会科が苦手な子どもたちに共通していることは、「ことばを知らない」ということです。 「ラムサール条約」「産業革命」「元寇」「バブル経済」「大塩平八郎」「公共の福祉」「経済特区」「国事行為」などのような、「社会科語彙力」をどれだけもっているかが大切です。

 2.用語と用語をつなげる
  次のステップは、用語と用語の組み合わせを覚えることです。「白神山地・ブナ林・世界遺産」「足利義満・南北朝の合一・勘合貿易・金閣」といった具合です。せっかく用語を覚えても関連づけができなければ、いけないわけです。

 3.用語の説明ができる
  最後のステップは、その用語の説明ができるようにすることです。「生産責任制度とは・・・」「冠位十二階とは・・・」「クーリングオフとは・・・」 自分で説明できる子どもは、たいてい社会が得意なものです。
 社会科が苦手な子どもには、まずは機械的に用語を覚えていくことがいいように思います。暗記トレーニングは続けていくうちに、暗記力そのものが向上していくというメリットもあります。

 学校の定期テスト前には、用語と用語をつなげる作業、たとえば一問一答式の発問をするのがいいでしょう。ひとりで勉強が進みにくい子どもであれば、口頭で問題をだして答えさせていくやり方もいいと思います。

 社会科が苦手だったり好きでなかったりする子どもの多くは、「社会がおもしろくない」と言います。興味のないものを好きにさせることは難しいですが、少なくとも「知らないこと」を「知っていること」に変えていけば、学習する抵抗感は薄れるように思います。

  

KAISEI-Family第2号発刊!

2010 年 9 月 16 日 木曜日

 開成ファミリーの第2号ができました!

 本当にたくさんの人の力でできあがりました。

 いろんな人と関わってしごとをしていくことは、ときにたいへんですが、達成感も大きいものです。

 教育に関する情報を親子で共有する、そんなきっかけになれば、たいへんうれしいです。

 さて、親学のコーナーですが、今回から、「コミポリ親子劇場」という4コマまんがをはじめました。

 自慢ではありませんが、美術はたいてい5段階評価の2か3であった、わたしは絵が描けません。

 で、広報部のスタッフに絵を描いてもらっています。

 おもろかわいい作品にしあげていただき、感謝、です!

 また、冊子の中にアンケートを入れています。ぜひ、ご意見、ご感想をお聞かせください!

9/20 親学セミナー @進学フェア

2010 年 9 月 15 日 水曜日

 9月20日(月・祝)に開成グループ主催による「中高進学フェア」が行われます。

 私立の先生による教育相談に加えて、公立高校の校長先生による講演会、さらに入試分析会ともりだくさんの内容です。

 受験生とその保護者の方は、情報収集の機会として、ぜひご活用ください!

 当日は、嶋先生の講演会と親学セミナーもあります。

 嶋先生は、話がたいへんおもしろいんですね。ご自身の体験に基づく中学受験の成功法は、まさに「目から鱗」の内容です。わたしも、聞きに行きたかったのですが、親学セミナーと時間がバッティングしてしまいました。残念です!

 さて、親学セミナーです。時間が40分といつもより短いのですが、「受験生の親の心がまえ」ということで、内容をしぼって話をさせていただきます。

 1部(12:00~12:40)は満席のため、申し込みは締め切りましたが、2部(14:40~15:20)は、まだ、受け付けています。当日会場に来られる方は、ぜひ、ご参加ください!