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新高1準備授業

2012 年 3 月 5 日 月曜日

 この春、新たに高校生になる皆さん!開成ハイスクールでは、高校1年生の内容を先取りし、最初の定期テストの早期対策を行う「新高1準備授業」を実施します。「高校合格直後に、さっそく勉強開始だなんて…」と思うかもしれませんが、この時期だからこそ、大きな差をつけるチャンスなのです。新高1生の「春休みの課題」は、高校の実際の授業では扱わずに、最初の定期テストの出題範囲になるという場合もあります。これまでにしっかり身につけてきた勉強の習慣をそのままに、新しい高校生活に向けて、絶好のスタートを切りましょう。そして、ゴールデンウィークまでの学校の授業を完璧に理解し、最初の定期テストで好成績を取ることができれば、その後の皆さんの高校生活は、順調に、楽しく充実したものとなるでしょう。そのためには、入学までの充分な準備が不可欠です。
 開成ハイスクールは、高校での皆さんの成績アップに全力で取り組みます。「新高1準備授業」で皆さんに会えることを楽しみにしています。

開成ハイスクール英語科 濱田健太郎

勉強に必要な「プロセス」

2012 年 2 月 27 日 月曜日

 こんにちは、開成ハイスクール英語科の石川統康です。
 以前、このブログで「英文法の正しい勉強法について」という表題の文章を書きましたが(2010年3月16日掲載)、今回は、その内容を少し別の角度から述べてみようかと思います。
 まず、以前に述べた内容をまとめると、以下のようになります。

<英文法の「正しい」勉強法>
●各文法単元について
 ①一つ一つの文法事項を「理解」「確認」(授業、または教科書・参考書を用いて)
 ②「理解」を「確認」した一つ一つの文法事項を頭にIn-Put(暗記)
 ③問題演習
 ④間違えた問題の文法事項を「再理解」「再暗記」

 ①の段階、つまり、参考書を読んで、あるいは授業を受けて、「ふーん、なるほど」と「理解」しただけにとどまっている人は、「分かったつもり」「勉強したつもり」で終わってしまい、まだその内容が全く自分のものにはなっていません。「分かる」を「できる」のレベルに引き上げるには、問題演習が必要となりますが、多くの人は、①で文法事項を理解・確認した後、②の「暗記」の過程を経ずに、③の問題演習を行ってしまいます。しかし、参考書などを見てすぐに演習すれば、問題が解けるのは当たり前です。さらに言うと、参考書を横に見ながら演習すれば、当然のごとく正答できます。これを、本来の実力と勘違いしてしまうのは極めて危険です。勉強全般に言えることですが、「分かったつもり」「できたつもり」で満足し、その状態を放置してしまうと、決して実力は身につきません。
 そこで重要となるのが、②の「暗記」です。問題を解くというのは、正答するために必要な事項を、頭の中からOut-Putすることです。そのためには当然ながら、その事項を事前にIn-Put(暗記)しておかなければなりません。イメージとしては、「頭の中の参考書を見ながら問題を解く」ということです。これこそが、英文法の勉強の目指すべき基準なのです。
 ①と②を行わず、いきなり問題演習に突入してしまうケースもあります。これは、例えて言うなら、ボクシングで効果的なパンチを出すフォームを知らず、またそれを身体で覚える素振りなどの基礎トレーニングも全く行わずに、いきなり実戦に挑むようなものです。ただひたすら演習を繰り返すだけでは、「勉強している」という錯覚を抱きこそすれ、実際には時間と労力を無駄に費やしているだけなのです。
 ところで、英文法の問題を間違える主な原因は以下の2つです。
 原因その1:その問題で問われている文法事項が、そもそも理解できていない。
 原因その2:その文法事項を理解はしているが、In-Put(暗記)できていない。
ここでむしろ気をつけるべきは、原因その2です。問題を解くのに必要な文法事項を「理解はしている」ので、解答・解説を見た際に「あっ、そうだった」と納得し、それで安心してしまい、間違えた原因である「暗記の不徹底」を改善するまでに至らないのです。だからこそ、間違えた問題について、④の「再理解」「再暗記」の過程を経て、初めてこのプロセスは完結するというわけです。
 
 ここに述べた<①理解→②暗記→③演習→④再理解・再暗記>のプロセスは、実は英文法の勉強に限ったことではなく、どの教科においても実践すべき「基本的な勉強法」なのです。要は、①~④のどの過程も欠かすことなく、これを1つのサイクルとして、常に回しているかどうかなのです。
「ちゃんと勉強しているはずなのに成果が出ない」という人は、おそらくこのプロセスのどこかが欠落しているからでしょう。もう一度、自分の勉強の仕方を見直してみてください。

高校受験、大学受験

2012 年 2 月 20 日 月曜日

 現在、高校3年生が大学受験の真只中にいるように、中学3年生もまた高校受験の最中にいます。先日行われた高校入試当日、中3生の塾生諸君を応援するべく、高校の校門前まで出向いてまいりました。入試に赴く生徒達を、校門の前で激励するというものですが、彼らが緊張した面持ちで校門に近づいてくる様子を見ていると、「本当にがんばってほしい」という思いがこみ上げてきます。その一方で、自分が一体どれだけのことを、この生徒にしてあげられたのだろうか、という自問が頭をよぎります。この思いは、何年教師をしていても変わりません。
 現在高校生である皆さんのほとんどが、高校受験を経験したと思います。その時の自分を、もう一度思い出してみてください。きっと様々な思いを抱えて受験に臨み、そして入学の際には、高校への希望に満ちていたことでしょう。今、皆さんは、その希望であった場にいるのです。
 皆さんに質問します。今、どのような思いで毎日の高校生活を送っていますか。高校受験の時の頑張りに負けないくらいの生活を送ることができていますか。高校に合格したときの自分が今の皆さんを見て、満足してくれますか。高校生活に慣れて、日常に少し手を抜いたりしていませんか。
 もちろん高校生活は勉強一色ではありません。今という時間と高校という場を大切にしながら、勉強に部活に友達との付き合いに、全てに精一杯、全力を費やして欲しいのです。
 そして大学受験。それは高校生活の集大成です。今日一日、今この瞬間も、皆さんの夢に繫がっているのです。

開成ハイスクール国語科 重留英明

受かったときの喜び

2012 年 2 月 13 日 月曜日

 生徒との付き合いが長くなる程、私たちには一体感が生まれます。生徒の喜びが私の喜びであり、生徒が辛いときは私もまた辛いのです…。だからこそ、彼らには最高の喜びを感じて欲しいと思うのです。

 受かったときの喜びは、
 いくら私の言葉で伝えようとしても、
 100%伝えることはできません。
 だから、
 受かったときの喜びを、
 コツコツ地道に頑張ってきた君に、
 いっぱい辛い試練を乗り越えてきた君に、
 どんな逆境にあっても諦めなかった君に、
 本当に分かって欲しい。
 その喜びを知れば、社会に出てからも頑張れるから。
 最高の宝物になるから。
 だから頑張れ!

 開成ハイスクール英語科 津留天然

雪の季節に思う

2012 年 2 月 6 日 月曜日

 皆さん、こんにちは。毎日寒い日が続いています。時々、雪がちらつくこともありますね。雪国の人にとっては大変な季節でしょうが、私は、雪がちらつく姿が好きです。また、雪の結晶を見たりして、目と心の保養をしたりもします。ところで、雪の結晶というと、日本人の有名な研究があるのを知っていますか?中谷宇吉郎さんという人が、どんな温度のどんな条件のもとで、どのような雪の結晶ができるかを丹念に調べ、まとめあげた研究で、石川県にその科学館が作られています。私が大学生だった頃、旅行のついでに、1度見に行ったのですが、そこにいた職員の方がいろいろと興味深い話を、楽しそうに話してくれたのを覚えています。
 ところで、唐突ですが、皆さんは何のために勉強し、受験をするのでしょう。もちろん、いろいろな考えがあると思いますが、その1つに、広いしっかりした見識・知識をもつということがあるのは、間違いありません。現代は情報化の時代で、パソコンのクリックひとつで様々な情報を手に入れることができます。実際、「中谷宇吉郎雪の科学館」へのリンクを張れば、かなりの情報を手に入れることができます。また、他のリンクを張れば、別の情報も手に入れることができるでしょう。しかし、その情報に気づくことができるのは何故でしょう。その情報が正しいものだと判断できるのは何故でしょう。最終的には、自分の中に正しいアンテナと、それを判断できる知識がないと、情報に流され、リンクをクリックしているばかりになります。
 受験の知識は、長い歴史の中で培われ、確かめられてきたものばかりです。そして、それを通してでないと、広い知識の世界に出会うことができません。より大きな視点で、自分のため、自分自身を成長させるために、日々学んでいくことを続けて下さい。

数学科 村上 豊

ダニューブ・エクスプレス(その 6)

2012 年 1 月 31 日 火曜日

 ソフィア駅で私たちを待っているはずの列車の姿は、プラットホームにはありませんでした。同じプラットホームに戻ってきたはずです。いくらソフィア駅が大きいとはいえ、また、いくら私が酔っぱらっていたとはいえ、それくらいの分別はあるはずです。でも、列車の姿はありません。まさか、置いてきぼりにされたのか。もしそうならば、どうすればよいのか。荷物は、ほんのわずかしか持って出てきていません。トランクも列車の中です。パスポートや所持金は全部持って出たので、帰国もできない、身動きもとれないという最悪の事態ではありませんが、もし、列車が行ってしまったのならば、かなり危機的な事態です。以前、ブハラ(当時はソビエト連邦の、現在はウズベキスタンの都市)のホテルに着いて、街を高いところから見ようと、屋上にエレベーターで上がったところ、街を眺めることはできず、がっかりして下へ降りようと思ったら、エレベーターを呼び出すボタンが壊れていて、閉じ込められたときのことを思い出しました。もし、私が同室のイラク人留学生たちと別行動を取り、単独でソフィアの街に繰り出していたならば、相当なパニックに陥っていたことでしょう。でも、頼みの彼らも困惑した顔をしていました。
 しかし、彼らには語学力があります。ちょうど、プラットホームに停車していた通勤列車の車掌に話しかけます。しばらく会話を交わしたのちに、その列車に乗り込みました。彼らは一体何をしようとしているのか、お前も乗れと彼らが言うので、私も乗り込みます。でも、さっぱり話が見えません。
 すぐに列車は発車し、唯一明るかったソフィア駅を出発し、暗闇の中へと走り出します。意外なことに車内は日本の通勤列車と変わらない明るさでした。モスクワの地下鉄が駅の明るさとは対照的に車内が薄暗く、ときには真っ暗になるのと比べれば、信じられないくらいです。
 乗ったのはほんの数分でした。次に停車したのは、満足なプラットホームもない薄暗い場所でした。留学生たちはそこで車掌にもう一度何かを確かめると、私にも促し列車を降りました。下車すると列車は去って行き、暗闇に目が慣れてくると、ようやくどこにいるのかわかってきました。操車場でした。数百メートル向こうに明かりが見え、多くの列車が係留されているのが見えました。どうやら、私たちが乗っていたダニューブ・エクスプレスの車両もこの中のどこかに係留されているようです。
 私たちは線路に躓かないよう薄暗い操車場の中を歩いていき(といっても私は後を付いていっただけですが)、今思えばどうやって見つけたのだろうとは思うのですが、ようやく自分たちの車両を見つけました。外から見る限り車内の灯りは点いていませんでしたが、ドアをたたくとモスクワからずっと一緒だった車掌らしき人物が出てきました。私たちは暗闇の車内に乗り込み、そのまま自分たちのコンパートメントらしき場所に戻りました。何せ、完全に車内は暗闇だったので、本当にここが自分の乗るべき場所なのか確信は持てませんでした。もし違っていたらどうしようと思いつつ、アルコールの血中濃度もそれなりに高まっていた私は、不安と緊張よりも強い睡魔に屈し、そのまま眠ってしまいました。神経が図太いのか、根が単純なのか、とにかく無謀なことをしたものです。
 酔っていたこともあり、記憶が正確ではないのですが、今になって考えてみれば、5時間も停車しているのだから、ずっとプラットホームに列車が停車しているわけがありません。ダニューブ・エクスプレスとして、モスクワからイスタンブルまで走るワゴンは私たちの1両だけです。発車時刻が近づけば、他の場所から着く列車やソフィア始発の列車と連結されて、駅のホームに現れるでしょう。それまではどこかに留置されているに違いありません。だからと言って、単独ではないとはいえ操車場に行ってそこで列車に乗り込むというのはあまりにも無謀でした。よく、事故に遭わずに済んだものだと本当に思います(この日の3日前に中国で「上海列車事故」が発生しており、日本から修学旅行に行っていた多くの高校生が犠牲になったことを帰国後に知りました)。それにしても、どうやって暗闇の操車場の中で列車を見つけたのか、私が見つけたわけではなく、今となっては確かめるすべもありません。ひょっとすると奇跡的に見つけられたのではないか、ただ運がよかっただけなのかとも思われます。

 ということで、再びソフィア駅に列車が入り、改めてソフィアを出発したことを見届けることもなく、私は爆睡状態にありました。次に目を覚ましたのは、コンパートメントのドアを激しく叩く音でした。寝ぼけていたので、それが何時ごろのことなのか、外ではすでに夜が明けていたのかさえ、全く記憶にないのですが、それはブルガリアの出国審査でした。ただ、パスポートを渡し、返されたことだけを覚えています。他には何も聞かれませんでした。ソ連の出国、ルーマニアの入国、出国、ブルガリアの入国、出国とどんどん審査が甘くなってきました。あとで見ると、パスポートに貼られたブルガリアの通過ビザに、ルーセでの入国時と同様、出国を示すスタンプが押されていました。ただ、そのスタンプがあまりにも雑に押されているために、出国地の地名が何なのか判読できないものでした。
 それからまた列車は走り出しました。まだ寝足りなかったので、そのあともひたすら寝ていたのですが、やたら高速で走っていたのを覚えています。こんなにスピードが出せるのだと少し感心しました。この地域はブルガリア、トルコ、ギリシャの国境が入り組んでいるあたりなので、飛ばしていたのかもしれません。ブルガリアを出国してかなりの時間が経った後(といっても寝ていただけでしたが)、列車は停車します。もうそこはトルコ領のカピクレという駅でした。
 カピクレでのトルコの入国審査は、車内ではなく駅舎で行われました。ソ連、ルーマニア、ブルガリアの出入国審査がすべて車内でなされていたのに対して、トルコは仰々しいのか、意外と入国審査が厳しいのかと、恐る恐る列車を出ると、まず驚いたのは青い空、まぶしい太陽でした。3月のソ連では雲に覆われた太陽しか拝むことはなく、また、ダニューブ・エクスプレスから外に出たのも、雨の中のキエフの数十秒と夜のソフィアだけでした。南に来たのだ、そして春になりつつあるのだという実感。これに、安全は確保されているとはいえ、出入国についても市内での行動も厳しく管理されていた共産主義圏から資本主義圏に帰ってきたということも重なって、大きな開放感を感じました。
 入国審査を受けるために駅舎に入ります。いくつかの窓口に人が並んでいます。駅舎での入国審査は初めてなので、すこし緊張します。私の窓口で対応したのは女性の審査官でした。彼女にパスポートを渡し、写真と照合するだろうと思い、メガネをはずしておきます。が、彼女はパスポートをめくり、キーボードに何かを入力すると、こちらを全く見ることなく大きく振りかぶると、入国スタンプを豪快にパスポートに打ち込む(「押す」というより、「打ち込む」と言った方が雰囲気が伝わります)と、そのままパスポートをつっ返しました。私の方は全く見ず、写真と照合するということは全くありませんでした。このときほど日本のパスポートを世界がどう見ているのかを感じたことはありません。そして、トルコが「親日国」なのだということも、つくづく実感しました。この後も私は、トルコを2回訪問しましたが、やはり入国時に写真照合を受けた記憶がありません。そして、いつも出入国のスタンプは、豪快に打ち込まれました。この音は耳にこびりついています。

センター試験を終えて

2012 年 1 月 23 日 月曜日

 みなさんこんにちは。開成ハイスクール草津教室の山本博貴です。このブログを書いている今、センター試験を終えた高3生が結果の報告に来てくれています。本年度のセンター試験は、文系教科は地理Bを除き例年並み、理系教科の一部(数学II+B)などで難化していたようです。
 各々の得点を見ていて、改めて思うのは、いち早く受験勉強に取り組み出した生徒ほど得点が安定している、ということです。とりわけ英語や地歴・公民などは、ある程度までは知識がものをいう科目ですので、学習を開始する時期の早さが結果にダイレクトに影響している、という印象を受けます。
 高3生は、これから私立対策・国公立対策と大忙しの日々が待っていますが、とにかく体を壊さぬよう、やり遂げて欲しいものです。
 また、高1・2生の諸君は、先輩たちの背中を見て、今から受験に対する意識を高めていってもらいたいと思います。

開成ハイスクール英語科 山本博貴

「学び」再考

2012 年 1 月 16 日 月曜日

 こんにちは、開成ハイスクール英語科の石川統康です。

 かつて、大学へ進学できる人間がごく限られていた時代、彼らはいわば国の将来を担うエリートとして、その強い自覚・責任感が学問に精進する動機づけとなっていました。
 今日、大学の門戸は大きく広げられ、大学生にそうした自覚は希薄になっているように思われます。目標の大学に合格した学生が、入学後、ほとんど勉強をしなくなり、学問を身につけることに対する意欲や関心が、受験が終わるとなくなってしまうという現象は確かにあるようです。
 一方、大学側も、急速に進む国際化・情報化社会の中でそれに対応すべく、学部の新設やカリキュラムの改変を試みようとするのですが、旧来の学問体系をベースにこれまで経歴をつんできた大学人たちの腰は重く、急速な時代の流れについていくことができずに、まだ模索の段階にとどまっているのが現状のようです。
 来るべき時代は、これまでの価値体系がことごとく崩壊し、従来の、既成の概念がまったく通用しなくなる、そんな時代となるでしょう。良い意味でも悪い意味でもまったく新しい未知の世界に立ち向かっていかねばなりません。これから大学生になる諸君は、そうした世界の中で新たな社会を構築していく、重大な責務を背負っているのです。そこにこそ、「知識」「学問」を身につける意味・目的を見出すべきなのです。
 そしてその第一歩として、今ある外の世界に目を開かねばなりません。それは、周囲の物事に対して、どんなことにも好奇心を持つことです。好奇心は「勉強の発電機」です。勉強へと自らを突き動かす、内なる動力です。また、好奇心を向ける対象は、どんなものにも見出すことができます。たとえばテレビなども、格好の道具となり得ます。テレビから流れる情報に、好奇心の材料はいくらでも見つけることができるはずです。
 世の中の動きを知ることなしに、大学の講義で知識だけを詰め込んでも、それは単なる学問上の空論に終わってしまうばかりで、「学ぶこと」の本来の意義・目的をそこから見出すことなどできないでしょう。
 何のための「学問」なのか。それは好奇心を持ち、広げていくことによって理解でき、また「学ぶこと」の過程で、好奇心の芽は育まれていくものなのです。

英語

2012 年 1 月 10 日 火曜日

 こんにちは、開成ハイスクール英語科の石川統康です。
「英語」は、諸君にとっては「学習すべき科目」「受験科目」の1つですが、当然のことながら、そもそもは1つの言語であり、国際的なコミュニケーションツールです。ところが、科目としての英語に日々たずさわっていると、その当たり前のことを、つい忘れてしまうものですね。
私が最初に英語に遭遇したのは、小学校3年生の時でした。めだかの水槽にえさを入れていると、お茶の間のテレビから突然流れてきた、圧倒的な破壊力を持つ音楽に、全身を射抜かれてしまったのです。アメリカの、あるハードロックバンドの初来日公演を、NHKが放映していたのでした。急いでラジカセをテレビの前に置き、録音スイッチをON。以降、そのカセットテープを、文字通り擦り切れるまで何度も繰り返し聞いたものです。まるで一滴の水を希求する砂漠の放浪者のように…。
 この衝撃的な音楽に乗せて、彼らが何を歌っているのか、どうしても理解したかったのです。彼らがシャウトする1語1語を聞き取り、カタカナに置き換え、使い方もままならない「英和辞書」と毎日何時間も格闘し、おぼろげながら掴めた内容の向こう側に、アメリカそのものを、畏怖と憧憬をもって垣間見たのでした。そして、英語は私にとって、アメリカを知り、感じ、自分のものとするための、まさに生命線となったのです。
物や情報が希薄であれば、かえってそれを求める欲動が強くなるものです。小学生の私が英語に強い関心を向け始めたのも、そのせいかもしれません。
今やアメリカとその文化は、手に取るように私たちの日常に浸透しているかのように思われます。だからこそかえって、英語という言語を通じて、ナマのアメリカに触れたいという欲動が生じ難いのかもしれません。
最近、インターネットを利用して、CDをアメリカに直接注文しています。日本で購入する場合と比べ、単価が非常に安く、日本では入手できないものが簡単に手に入るので、非常に重宝しています。中でも、アメリカ人が個人で中古CDを出品している場合は、物によっては1枚2.00ドルなどといったものもあります。
 その、個人出品の品が手元に届き、開封するときが何より楽しみです。ゲイリーの精一杯のお礼の手紙や、ピーターの「おまえ、何でこんなCDを聴くんだ?変わった奴だなあ。俺も変わり者だとよく言われるけれどな」といったメッセージや、ナンシーが心づくしで同封してくれた、わけのわからないチョコレート菓子がベトベトに変質していたり、とにかくいちいち驚き、笑わせてくれます。そして、私が彼ら(海外)を最も身近に感じるのは、送ってくれたCDのケースにべったり付いている指紋や、ライナーノーツの紙についているコーヒーのしみなどといった、彼らの生身の生活を生々しく喚起させてくれる物証に触れたときです。こんな形で海外を体験することもできるものかと、改めて感心しています。
当たり前のようですが、こうした「海外体験」のツールとなるのが、まさに英語なのです。
英語を通じて眺めるアメリカは、マスコミに流布している卑近なイメージをはるかに超えて、もっとリアルで、もっと大きく、そしてもっと人間的かもしれません。

センター試験まであとわずか

2011 年 12 月 26 日 月曜日

 1月14日・15日に実施させるセンター試験まで、いよいよ残りわずかの日数となりました。現在、私は担当している高3生たちと、センター試験直前の最後の個人面談を実施しています。
 面談の中では、センター試験の目標点・私大入試の出願先など具体的な話をしています。個人面談をしていて強く思うことは、「何よりもメンタル面が大切である」ということです。残りの数週間をどう過ごすかで、センター試験の結果は大きく変わります。実際に、私が指導し、直前期に急激に成績が上がった生徒をたくさん見てきています。
 この時期に成績が上がる生徒の共通点は、これまでコツコツと勉強をしてきた生徒だということです。成績があがる理由を、表を使って説明しましょう。
 例えば、配点が5点の問題が4問あったとします。4問の問題には、それぞれ3つのポイントがあり、問題に正解するためには3つのポイントをすべて知っておかねばならないとしましょう。

 まずは、図1を見てください。これはまだ、本格的に受験勉強を始めていないので、残念ながらすべての問題のすべてのポイントがわかっていません。もちろん、この状態ではテストの結果は0点です。

 次に、図2を見てください。受験勉強がかなり進み、○が増えました、しかし第1問ではポイント①がわかっていないので、得点は0点です。また、第2問~第4問でも、わかっていないポイントがあるために、結局テストの得点は0点です。

 さて、冬に得点が上がる理由がわかりましたか。つまり、図1⇒図2の段階では、勉強した結果がテストの結果(得点)には表れませんが、ある一定の時期からは、テストの結果に学習の効果が表れていきます(図3)。

 図1と図2を比較すると、図2の方がよく勉強しているわけですが、テストの結果はいずれも0点です。しかし図2の段階では、もう少し勉強をがんばると一気に満点を取ることが可能です。
 さあ、模試の結果が悪いと嘆く前に、これまでの自分の勉強を信じて、ラストスパートをかけてください。これまでに取ったことのないような点数が、本番で取れるかもしれないですよ!

開成ハイスクール数学科 前田 佳邦