大学受験を目指す高校生への数学勉強法アドバイス
これから数学を新しく学ぶのではなく、高校2年生や高校3年生になって、数学の既習分野が、十分に増えてきた状態での、数学の効果的な受講方法をアドバイスしよう。
最強の復習学習法である。
まず、高2ならば、数学ⅠA の学校で使った問題集を高3ならば数学ⅡBまでの問題集を全部見直す。
いちいち問題を解く必要はない。
ぱっと見て、まずこれならできそうだと思える問題には、前回、説明したようにAの印を、
「できると思う」程度の問題にはB、
「できない、分からないと思う」問題にはCをつけていく。
例え一日かかったとしてもかまわないから、自分が学校などで使った問題集のすべての問題番号の横に、ABCのいずれかの記号を付けていくのだ。
分類をどれにすれば良いか分からない、という問題が、もしかするとほとんどかもしれない。
その場合には、ひとまずCの記号を付けよう。
圧倒的にBやCの数が多い表ができるだろう。
そして、一通りその作業が終わったら、その問題集(参考書)の目次の部分をコピーして、図2のような表を作る。
各項目ごとにAの数、Bの数、Cの数を数えて、表に書き込んでいくのだ。
そして、その単元(章)ごとのABCのそれぞれの合計数を集計して、表の下に書き込む。
書き込む道具には、最近よく使われるようになった、消すことができる「フリクションボールペン」が最適だ。
そして、できあがった表をコピーして残す。
これがキミにとってのスタート地点だ。
このコピーは、きっとあとで自分がどの程度まで勉強が進んだかを、満足した気分で見直す際の、キミを勇気づけるネタになる。
まず、この表を作ることによって、キミの弱点地点が一目瞭然になった。
Aが少ないところ、Cが集中しているところ、そこがキミの弱点だし、そこの箇所の攻略が、これからのキミの勉強の一番の課題になる。
何よりも、自分がそれを目に見える形で確認できるようにしたことに大きな意味がある。
それをいつも自分で確認し、またフリーステップの講師の先生にも見ていただいて、自分の弱点攻略の作戦図にするのである。
Cに分類していた問題が、5つ減ってAになったら、フリクションボールペンでCの数字を5つ減らし、Aの数字に5つ加える。
最終的な目標は、すべての問題をAにすること。
使用する問題集は、学校で使用した「4STEP」でも良いし、「黄色(オレンジ)チャート」でも何でも良い。
ただし、自習用に詳しい解答が付いていることが条件になる。
解答が簡単なものは、この復習法には不向きだ。
この方法は、弱点箇所を潰しきり、苦手分野をなくすことを目的とする勉強法なので、使う問題集にいわゆる「難問集」を選んではいけない。
この方法での学習をやりきれば、センター試験ならば、絶対に9割は取れるようになる。
これは保証できる。
実際に、模試などの成績がぐんぐん上がり、自分の学力向上の実感を得るだろう。
この勉強法は、物理や化学、生物と言った理科系の科目にも応用が利く。
ぜひ、広く薦めたい勉強法だ。
フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦