効果的な単語カードの作り方はこれだ
普段の単語学習は、単語帳を作るなどいろいろ方法がある。
きっとキミたちもいろいろと実践していることだろう。
ここでは、私が奨励している「単語カード」を使った学習法を紹介しておこう。
この方法は、この連載で以前触れたことがある。ずいぶんと多くの方から「実行した」「効果がある」というメッセージをいただいた。
ここで、もう少し詳しく書いてみようと思う。
学校の教科書や問題集などに出てきた単語を覚える場合は、自分でカードを作るのが有効だ。特に高1や高2の時に、教科書や参考書などに出てきた単語は、基本的で重要なものが多い。出てくる都度、こまめに覚えてしまおう。
このカードは、凝ったものをイメージして作ってはダメだ。
例えば、文房具屋に行って特別なサイズの単語カードを買ってくるとかを考えるといけない。単語学習に限らず、そういうような特別な準備が必要となる方法は、長く続けるには適していない。
キミたちの家にある大学ノートの大きさの紙をB5版という。あるいは、大判の週刊誌などの大きさをA4版という。これらの紙は安いし、コピー用紙としてどこででも手に入る。これを折り曲げて8等分にしてカッターナイフで切るのである。
カッターナイフも定規を使って切るのではなくて、紙を折り曲げてカッターナイフの刃を横に倒してすべらせて切ると簡単にカードを作ることができる。
そして表に単語のつづり、裏にその単語の意味を書く。ただし、自動詞か他動詞の別や形容詞、名詞というようなことは、記号を決めて書いておくのがよい。
また、単語は単体で覚えるよりも、連語(かたまり コロケーション)で覚えた方が応用がきくようになる。
例えば、environment「環境」という語を覚えるなら、environmental destruction 「環境破壊」とか、environmental pollution「環境汚染」というかたまりで覚えるようにするのだ。それをカードに書き込む。
もちろん「表」に綴りを、「裏」に意味を書く。その語に重要な語法があれば、簡単に一言注意書きをしておこう。
発音が重要であるとか、アクセントがポイントであるとか、注意すべきことがあれば、アクセントがある部分の注意すべき発音記号や、その部分にアクセント記号を書き込んでおく。発音記号を全部書く必要はない。ただ自分にとって全体の発音がわかりにくいと感じた時には、全部書くのもよいかもしれない。要は臨機応変に効率よく力-ド作りを行うことが大切だ。
新しいカードをいつも手元に置いておいて、知らない単語が出てくるたびにメモ代わりにカードを作っておく。
そして、カードに日付は必ず付けておく。日付を付けるのは、そのカードに書かれた単語を覚えるのにどのくらいの日にちがかかったかや、普段の勉強が偏らないようにいつも修正できるからだ。
このカードをクリップで綴じて、いつもポケットに入れて持ち歩く。ほぼ完全に覚えたカードは、家に「覚え済み用の箱」を作り、そこに放り込んでおく。
模擬試験や学校の実力テストの前には、その箱に入ったカードをもう一度見直して、記憶を定着させていく。
以前にも述べたが、勉強には「小さな時間」、いわゆる細切れの時間の有効活用が重要になってくる。そのときの学習にこのカードを使うのだ。