大学入試を取り巻く環境
少子化の影響で受験人口は減少傾向にあります。
大学進学を希望する生徒の割合は65万人~68万人と横ばいですが、人口の減少を考えると大学進学人気は高まっていると言えるでしょう。人口減少が問題になる中、大学の数は年々増えています。平成元年~令和元年の大学数を比較すると約1.6倍と増加しており、数にすると499大学から786大学へ増加しています。
受験人口は減っているのに、大学の数が増えている…
こういった状況から、人気大学と不人気大学の2極化が進みます。
つまり、全体のライバルの数は減っているとはいえ、いまだに人気の大学には受験者が集まっており入試の難化が進んでいます。大学全入時代という言葉を鵜呑みにしていては、希望の大学合格は近づきません。
私立大学の学部系統別の状況をみると、志望者は文系学部で軒並み減少しています。これは関関同立、早慶上智、GMARCHなど難関私立大が定員厳格化の影響で受験倍率が上がっていることによる志望者減少の影響です。
特に近年人気となっていた「社会・国際」「法・政治」「経済・経営・商」では、志望者が2年連続の減少となりました。
一方、理系では昨年に引き続き「理」「工」で志望者数の増加が見られました。
「工」では、国公立大と同様に「通信・情報」分野で志望者が大きく増加していることが特徴です。
昨年度「農」では志望者前年比は92%と不人気となっていましたが、2020年度入試では101%と回復傾向にあります。
大学入試の概要
次に大学入試の概要についてお伝えしました。
大学入試改革により、大学入学共通テスト初年度での入試を迎える現高校2年生。どのように入試が変わり、何が重要かを説明しました。推薦入試や英語民間試験の活用についても変更点があり、共通テストだけが変わるわけではありません。
- 大学入試センター試験
→大学入学共通テストへ - AO入試
→総合型選抜への名称変更 - 推薦入試
→学校推薦型選抜への名称変更 - 大学入試英語成績提供システムの導入(英語民間試験の活用)
→見送り - 大学入学共通テストでの記述式解答導入
→見送り
英語民間試験の活用は見送りになりましたが、民間試験の結果を活用できる私立大学も増えてきていますので、一概に不要とは言えません!
受験学年の過ごし方
様々な知識を得たとしても、その知識を生かし、自分自身行動しなければ志望校合格への道は遠のきます。
最後に受験生となる高校2年生に向けて、受験学年での過ごし方を、フリーステップに通い見事、第一志望校に合格した生徒の例を交えながらお伝えしました。
例えば勉強時間。次に示すのは現役生の平均受験勉強時間です。
受験生として、どのくらいの学習量が必要か。少しでも早く受験生になることがどれほど重要かを実際に学習時間を計算してもらい、実感してもらいました。
(※学校の勉強除く)
これを見ると多くの高校生が部活を引退するまでは3時間、引退後は5時間、夏休みは11時間が平均的な受験勉強の時間となっています。『夏休みから頑張る』という声はよく聞きますが、現実的に考える夏から始めていては、今(2月頃からやっている人に、勉強量で勝つのは無理です。しかし逆に今から始めたら夏から頑張る人に負けないということになります。
・・・どうなる?
- 【2月から勉強している人との差】
- 2月~5月3h×120日=360h
- 6月5h×30日=150h
- →夏までに510hのビハインド!
- 【夏休みに必要な勉強時間】
- 夏休み510÷40日=12.75h
- 勉強時間11h+12.75h=23.75h/日(取り返すために夏休みに勉強する時間)
このように受験学年の過ごし方で結果は大きく変わります。だからこそ、ガイダンスでは『受験学年の過ごし方』をしっかりとお伝えしました。