大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率⑥

2010年3月10日 水曜日

大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率①
大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率②
大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率③
大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率④
大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率⑤

と、大阪府公立高校後期選抜に向けた情報をお届けしてきています。まだお読みになられてない方は先にこれらをお読みになられてからこのエントリーをお読みください。

昨年の公立高校後期選抜の入試問題について、小問別正答率を教科ごとにご紹介してきたこのシリーズ、今回で最終回となります。このシリーズは大変ご好評をいただいているようで、先週半ば以降アクセス数が急増しています。また、GoogleやYahoo!の検索においても当ブログが上位にランクインするようにもなっています。

ご覧頂いている皆さん、ありがとうございます。

最終回はお待ちかねの英語についてです(クリックすると拡大します)。

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A・B問題については、数学同様各高校がそれぞれ選択します。どの高校がどの問題を選択するのかは、後期の入試当日にならないとわかりません。

英語では文章の内容を把握する力や自分の考えを英語で書く力を見る問題が多く取り入れられている点が特徴的です。言ってみれば「実際のコミュニケーションで英語を使えるぐらいの知識や力があるかどうか」という点を見られている、ということです。

A選択問題の1[Ⅰ]の5問のような文法・単語の問題の得点率が非常に高いことがわかりますが、これは「正解して当たり前」の問題ということです。ここで必要以上に時間をとってしまったり、ましてや不正解になることは絶対に避けましょう。同じA選択問題の中で1[Ⅱ]は得点率が低くなっていますので、他の受験生と差をつけるにはここが狙い目となります。(1)(2)(5)のような記述問題が特に得点率が低いので、ここで点が取れるようであれば大きいでしょう。

B選択問題はAのそれとは違って得点率が高い問題が少なくなっています。得点率が低い問題は(3)(5)(6)で、いずれも記述問題となっています。

共通問題では記述の問題が数多く出題されており、その分全体の得点率もずば抜けて高いものが見当たりません。

しかも最後には「英作文」という、記述問題の中でも最難関の問題が待ち受けています。ただ、英作文はこれから毎日、とにかくテーマを1つでも多く練習し、塾の先生に添削してもらうことで今からでも対策が可能です。英作文を書くときには、「ちゃんとテーマに沿っているか」「時間は10分以内で」「書いた後は見直しをする」ことを心がけて取り組むようにしましょう。

英語は、一言で言ってしまうならば、「記述が出来れば点が取れる」というものになっています。これまで国語・社会・理科で指摘した「記述力」が英語でも必要なのです。短時間ですぐには力をつけることは難しいところではありますが、塾の先生も含めた周りの大人の人たちに自分が書いたものを見てもらって意見をもらうと、よりよい日本語・英語が書けるようになるでしょう。

リスニングはどの問題も比較的得点率が高いことから、簡単であると思ってもらっていいでしょう。英語を聞くときのポイントとしては「実際の場面の具体的に思い描く」「話の流れを把握する」という2点があります。また、話をしている人が「これは大事だな」「相手に必ず伝えないといけない」と思うようなところは強く発音する傾向にあります。その部分が聞き取れれば、話の流れの中で重要な部分だけは確実に押さえることができます。次にリスニング問題を聞くときには、「どこを強く発音するのかな?」ということを気にしながら聞いてみるようにしてみてください。

英語の勉強全般に当てはまることですが、基本的な単語や文法を覚えるだけでなく、実際のさまざまなコミュニケーションの場面で使うことが出来るように訓練しておかないと、公立高校後期では点に結びつきません。設定された状況に応じて適切な文や表現を使えることができるようになるためには、毎日まとまった量の英文を実際に書いて練習するしか方法がありません。どうか心して対策を進めてください。

これまで①~⑥と6回にわたって昨年の公立高校後期選抜の平均点・小問別得点率をご紹介してきました。あくまでも昨年の問題についてのデータや解説なので、今年はどんな問題・傾向になるのかはわかりません。どんな問題・傾向であってもびっくりせずに問題が解けるよう、まずは基本的な知識を確実にすること、そして記述問題ではその知識を基にして問題で問われていることに正確に答えることが出来るように訓練をしておきましょう。

大阪府公立高校後期選抜の入試日は3月16日、合格発表日は3月23日。

皆さんの健闘を祈っています。