洛北高等学校附属中 京大合格者数大躍進の秘密

2010年6月15日 火曜日

今春、大学合格実績において大きな飛躍を遂げた1校として洛北高がいろいろなメディアに取り上げられています。

昨年は京都大合格者数はゼロだったところ、中学校1期生卒業を迎えた今年は13名も合格をさせています。そのうち、なんと11名が中学1期生である中高一貫生が占めている、ということです。

中学設置初年度の生徒たちからいきなり合格実績を飛躍させた、という点においては先日「西京高等学校附属中 1期生の卒業を受けて」でご紹介した通り、西京高等学校附属中も同じことが起きています。

西京高等学校附属中での取り組みは先にご紹介しましたが、では洛北高等学校附属中では一体どんな取り組みが行われているのか?それを調べに、今回は保護者・生徒対象の説明会に参加してまいりました。

洛北高等学校附属中 外観

非常に天気の良い土曜日の午後、洛北高の体育館で説明会が行われました。

洛北高等学校附属中 説明会会場

当日は土曜日1日で3回説明会が行われました。学校側の発表によりますと、3回の説明会で2450名の参加が予定されている、とのことでした。私が参加した回も、およそ800名の方々が体育館を埋め尽くしておりました。

まず、洛北高等学校附属中では6年間を3つの期間に分けて教育活動を行い、高校入学組とはクラスは混ぜないスタンスとされています。

中1・2「基礎期」
小学校までの学習をもとに各教科の専門的知識の基礎を固め、さらなる学習の楽しさ、興味を発見する。5科と保健体育は少人数授業を展開。

中3・高1「充実期」
中・高の授業内容を再構成し、発展的な学習へステップアップするためのオールラウンドな力を身につける。文系・理系コースの選択準備。

高2・3「発展期」
興味・関心や進路希望に応じた科目を選択して、発展的学習を行い、進路実現に備える。進路を見据えた発展学習+文系・理系いずれにも対応。

英数国理社5科の場合、各学年とも40名2クラスをⅠ講座27名、Ⅱ講座27名、Ⅲ講座26名の3分割とする少人数授業を展開することで、きめ細かな指導で意欲を高め、基礎・基本の徹底や学力・体力の向上を図ることが目されています。

そして、年間授業時数も地域の公立中よりも多く確保されているのも特徴です。公立中では年間980時である一方、洛北中では年間1155時と公立中よりも年間175時多く確保されています。また、新学習指導要領下でも公立中よりも年間140時多く、3年間合計で420時も多く確保されています。多い授業時間数を確保出来ているので、中学時点で高校内容に入ることになっています。

特色ある教育内容として挙げられるのが、「洛北サイエンス」という同校独自の教科。これは、高校でも継続実施されます。また、「総合的な学習の時間」を「発見・思考・表現」と題し、世界遺産・日本文化・海外研修などに充てられています。

その他には1コマ50分、2学期制、朝読書の実施ということも行われています。

さて、来年の入試についてです。

入試は1月中旬、面接と作文・製作が考査内容となり、それに小学校の通知表とほぼ同じ内容のものとなる報告書を加味して合否が決まります。合格者を決める際は、全受験者から上記3点を総合的に判断して「入学候補者92名」を選定、その中から特に上位に位置する47名を無抽選で合格とし、残った45名から抽選によって33名の合格者を決める、という形になっています。

なお、来年の入試についての詳しい情報は、11月の説明会で説明して下さる、とのことでしたので、同校を志望の方は必ず参加してください。