立命館中高 来年の入試に向けて

2010年6月16日 水曜日

先日のエントリー「立命館中高 長岡京市へ移転」では2013年9月に予定されている立命館中高のキャンパス移転についてご紹介したのですが、この記事のヒット数が非常に多く、立命館中高の注目度の高さを改めて実感しました。

さて、そんな注目を集める立命館中高が塾対象に説明会を実施下さいました。来年入試に向けてたくさんの情報を得ましたので、ご紹介いたします。

立命館中高 説明会

説明会が実施されたのは立命館の朱雀キャンパス内にある大ホールでした。この朱雀キャンパスは学校法人立命館の本部機能がある、まさに立命館の中心部となっている所のようです。

今回の説明会は、中高の取り組み・今年行われた入試の結果分析・来年度入試に向けての変更点など、についてご説明いただきました。

まず、中学入試の結果及び来年度入試についての情報です。

2007年度入試で一旦底を打ったかに見えた受験者数ですが、2010年度入試では前の年と比べて50%以下という受験者数になってしまっています。併設小学校の1期生が内部進学をすることで、外部からの募集定員が約220名から120名となったことが直接の原因となっているのは明らかです。ADCの募集人員は変わりませんでしたが、総合の募集人員が今春約90名減ったことでADC・総合ともに60名になり、総合の合格に必要となるレベルが上がると心配されていました。

入試における合格者最低得点率が昨年のラインを大幅に下回っているのも今年の特徴です。このことから、定員の減少によって特に「総合コースの合格に届くか届かないか?」といったギリギリのラインの受験者が減るかな?という事前の予想に反して、ふたを開けてみると成績上位層も受験を回避したことが分かります。

日程では前期、男女では女子の人数の落ち込みが激しくなっています。ただ、後期のADCの受験者数は相変わらず多くなっています。

立命館中では3科4科選択型の入試を導入していますが、「4科で受験してほしい」という思いから社会は内容的に配慮(基本問題が中心)したものになる予定、とされていました。今回行われた入試の理科と社会の合格者の平均点を比べてみますと、約16~20点(100点満点換算)違っており、事前の公約通りのものとなっています。

立命館中 来年度入試の情報です。

入試日程は1/15(土)及び16(日)と、従来通りの形とされました。

ただ、前期A(約40名)・B(約60名)とそれぞれで設定されていた募集人数が、2011年度入試より「前期A・B合わせて約100名」という形に改められます。「優遇入試」である前期Aで多く合格を出して前期Bでは合格者を絞るんじゃないか?と懸念されますが、これまで通りの人数で合格を出す予定にしている、とのことでしたので、安心して良いでしょう。

続いて、高校の方もご紹介いたします。

今年の入試での状況ですが、推薦入試は2008年度をピークに志願者数が減っているのが気になります。推薦は今春も昨年並みの志願者数となっており、少なかった感があります。専願の受験状況については隔年現象の典型的なパターンとなっていて、今春は去年と比べて大きく増加した年でした。併願は各府県の公立トップ校の併願先として定着した印象があります。前後期それぞれの併願先は次のようになっています。

前期:膳所、堀川(探究)、嵯峨野(こすもす)、西京(EP)、桃山(自然科学) など
後期:大手前、堀川、膳所、茨木、洛南(Ⅲ類)、西京(EP)、北野、嵯峨野(こすもす)
京教大附属、四條畷、桃山(自然科学) など

前期では膳所及び京都府内御三家との併願者が全体の2/3を占めているらしいです。一方で後期では、大阪府下から多数受験していることが分かりますね。

しかしこの併願なのですが、併願者の合格率(受験者ベース)は前期で76.9%、後期で68.6%となっていて、大阪府下の私立高と比べると少し低い合格率となっているのが気になります。立命館高を併願で受験することを考えている受験生はその点の覚悟が必要です。

なお、高校入試においてはコースや日程に大きな変更点はないようです。

2013年9月に予定されている長岡京市へのキャンパス移転についても少しご紹介がありましたが、こちらについてはまた次回のエントリーでご紹介いたします。