北野高 文武両道・授業第一主義

2010年6月21日 月曜日

先日、北野高で行われました第一学区以外の国公私立中学校の生徒・保護者・学校関係者などを対象とした説明会に参加してまいりました。

北野高 外観

ご覧の通り非常に近代的かつアカデミックな雰囲気の門構えです。

北野高 説明会会場

説明会が実施されたのは多目的ホールです。こういったホールを公立高が持つのは非常に珍しく、他校の先生方からうらやましがられるそうです。ちなみに、冷暖房はありませんので、説明会当日も非常に暑い中で行われました。

まずは校長先生から学校の現在の取り組み内容、2011年4月に設置される文理学科で予定している取り組みなどについてご紹介いただきました。

生徒たちに持ってほしい力・能力として、

①高い志とチャレンジ精神で臨み、進路目標を達成する力
②知心(徳)体にバランスのとれた豊かな人間性
③広い視野と深い知識を持ち、次代のリーダーとしての資質

の3つを挙げられていました。

北野高では、2学期制、1コマ65分授業×5限(通常は50分×6限)、8:10始業・3時授業終了(12月~3月はそれぞれ20分ずつ繰り下がる)、終礼ナシ、6:15完全下校(定時制が有ったころの名残)、英数国については3年生になると少人数制授業を導入、といったことが現在導入されています。

1コマ65分授業に加え、土曜日は各学年において「土曜講座(希望者講習)」を実施、長期休業期間は全学年で短縮しており、後期開始は8月23日となっているのも特徴です。

学習面では当然一生懸命取り組んでいる北野高ですが、文化祭・体育祭などの学校行事、部活動が非常に盛んであるのと同時に、体育では水泳・クロスカントリー・縄跳びが必須とされているなど、勉強以外の面の充実度(厳しさ、ともいえますが)もよくクローズアップされます。受験を考えている方は、こういった面について事前にしっかりと知っておいてから進路を決める必要があるでしょう。

さて、北野高は設立が1873年と非常に古く、それだけ多くの卒業生が社会で活躍していることになります。北野高のもう一つの特徴として、卒業生の協力が非常に多い、という点も挙げられます。

卒業生が関係する行事などについていろいろご紹介いただいたのですが、特に面白い取り組みとしては「卒業生で外科医である方のところを訪ね、実際の手術を(患者の同意を得た上で)見学する」というものがあります。説明会では、実際にその時の写真を何枚かご紹介いただきましたが、医師を志す生徒たちにとって非常に貴重かつ命や人を扱う職業がどんなものなのか、を意識させるのに大変重要な機会となっていることが生徒たちの表情から見てとれました。

2011年に設置される文理学科ではどのような取り組みが行われるのか、についても少々ご紹介いただきました。

北野高は2002年にスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されました。ちなみに、その時は全国20校余りが選出された中で大阪府では唯一の公立高でした。それ以降SSHの再指定を受けていませんが、SSH時代の取り組みを「SSコース」として普通科内に残しておられます。文理学科ではこのSSコースの取り組みを継承しつつ文系にも対応した形を作る予定、とのことを発表されていました。文理学科での文系・理系分けは2年進級時に行われる予定とされています。

北野高 吹奏楽部の演奏

さて、校長先生のご説明のあとは、生徒自治会を中心とした生徒たちによる学校紹介の時間です。まずは、ごらんのとおり吹奏楽部が一曲披露してくれました。

生徒自治会のプレゼン

吹奏楽部の演奏の後はDVDによる学校紹介が放映され、その後は上の写真のような生徒自治会による学校紹介プレゼンが行われました。男子生徒・女子生徒とも大変歯切れのよい口調で北野高の魅力を語ってくれました。

説明会終了後は、自由に学校内を見学させてもらえました。土曜日の午後であるにも関わらず、大変多くの生徒たちがクラブ活動に励んでいました。

北野高 校庭

北野高 校庭と校舎

上の2枚は校庭と、校庭の横方向から校舎が入るように写した写真です。野球部やサッカー部が校庭で練習をしていました。

北野高 校舎①

北野高 校舎②

校舎の様子です。一般的な校舎とはちょっと外見が異なるのがわかりますか?

メモリアルウォール

今回一番お見せしたい写真がこれ。学校内では「メモリアルウォール」と呼ばれているものです。壁の上の方にたくさんレンガが欠けた部分がありますが、これは第二次世界大戦末期の大阪大空襲の際に北野高の校舎も爆撃を受けましたが、その際の機銃掃射の弾痕跡だそうです。新校舎へ改築する際、2002年にこの弾痕跡が残る旧校舎の壁を「平和を祈念するメモリアルウォール」として新校舎の西面に保存され、今に至っています。

新しくきれいな、最新の設備がそろった校舎もいいのですが、こういった歴史ゆかしい学校にはそれなりの「財産」があります。北野高にはそれを大切にしていることがよくわかる一枚です。

残念ながら文理学科の入試についての最新情報はこちらのエントリー「進学指導特色校「文理学科」 入試概要が明らかに!」でご紹介した内容以上のことは特に語られることはありませんでしたが、北野高の「文武両道」「授業第一主義」について深く知ることが出来た、貴重な説明会でした。

次の説明会ですが、10月に3回、地区ごとに実施日を分けて行われることが予定されています。今回参加できなかった方々はお見逃しなく!