関西大 2010年度入試結果と来年度入試の予想

2010年7月26日 月曜日

関西大の高校・予備校・塾対象説明会に参加してきました。

関西大 説明会

18歳人口が横ばいの中、関西大は2007年度入試の101,451人をピークに、2008年度93,701人、2009年度90,066人ときて今年とうとう9万人台を割り込む88,399人と、志願者数が3年連続して減少しつづけています。

ただ、志願者数の多さは全国の私大で5位にランクインするということで、規模の大きさは相変わらずのようです。関西大より上位の4大学はすべて東京の大学であることを考えると、志願者数が減少しているとはいえ善戦していることがよくわかります。

全体では志願者が減少していますが、学部単位で見てみますと総合情報学部以外のすべての学部で倍率がダウンしています。昨年、一般前期で13.7倍という非常に高い倍率をマークした外国語学部も今年は一般前期で5.6倍ということで、落ち着いた入試となりました。

入試方式ごとに志願動向を見てみますと、一般入試の志願者は前年比95.7%、それに対して合格者数は107.9%と増加しています。昨年は翌年春(2010年4月)に控えた新学部「人間健康学部」「社会安全学部」の設置認可申請の関係で、入学者数を抑える必要がありました。今年は来年以降に学部新設を予定していないことから、これまでよりも合格者を出せるようになった、という事情があります。

センター利用型入試は、といいますと、志願者数が前年比107.0%、合格者数は同109.2%と、今春入試の全国的な傾向である「一般入試は志願者減、センター利用は志願者増」の典型的なパターンとなっています。センター利用型入試で志願者が増えた理由としては、「外国語学部でのセンター利用入試開始」「理工系学部のセンター後期拡充」が要因として挙げられます。

なお、来年度の入試は人間健康学部と社会安全学部でセンター利用型入試が導入されますので、更にセンター試験利用入試での志願者数が伸びると思われます。ただ、問題は関西大がどの程度センター利用に合格を出すのか?という点です。今年の入試は前年よりも約1割多く合格を出していますが、来年度もそうなるかどうかはわかりません。ご注意ください。

さて、来年度である2011年度入試についても少し触れておきましょう。

一般入試では「学部個別日程」に募集人員の大半が割り振られていますので、受験生はここから積極的に受験していきましょう。

また、先ほどご紹介したとおり、人間健康学部と社会安全学部でセンター利用型入試が導入されることになります。そちらがどの程度の志願者を集めるのかも見ものです。センター利用での出願予定者は、模擬試験での志望動向に注目しておきましょう。

関西大では、来年度以降に新しい学部を作る予定は今のところ無いそうです。よって、先にご紹介した2009年度入試の時のように「学部設置申請の準備のために合格者数を絞る」ということはなさそうです。その点は安心できると思います。