国公立大と私立大 大学入学までにかかる費用の違い

2011年3月16日 水曜日

国公立大と私立大の違い、今回は国公立大と私立大それぞれで大学入学までにかかる費用の違いについてご紹介したいと思います。

なお、過去のエントリーでは以下のような記事もご紹介しています。合わせてお読みください。

国公立大と私立大 学費ってどれぐらい違うの?
国公立大と私立大 就職率ってどれぐらい違うの?

なお、今回のこの記事は「全国大学生活協同組合連合会」が行った「2010年度保護者に聞く新入生調査の概要報告」に基づいて作成しています。

さて、入学までに必要となる費用を細分化しますと、次の表のようになります(画像をクリックすると拡大します)。

大学入学までにかかる費用 内訳は?

ご覧のとおり、非常にたくさんの項目に分かれています。ただ、「住まい探し」「生活用品」といった分類はひとり暮らしをした場合にのみ必要となる費用ですから、大学に進学する方全員が必要となるわけではありません。

では、このことを頭に入れた上で、国公立大と私立大では入学までに必要となる費用はどれほど違うのか?について検証してみましょう。

ひとり暮らしをする人としない人とでは必要となる費用が大きく異なりますので、その点を反映させたグラフとしています。また、国公立大・私立大という大きな区分だけではなく、学部・系統によって授業料などが異なりますので、そちらについても「文科系」「理工系」「医歯薬系」の3分類しています(画像をクリックすると拡大します)。

国公立大と私立大 大学入試までにかかる費用の違い1

先ほどもご紹介したとおり、自宅生と下宿生とでは必要となる費用が大きく異なっていることがよくわかります。また、私立大は総じて総額が国公立大よりも高く出ていますが、特に私立医歯薬系に入学する際の費用が飛びぬけて高くなっています。

ひとり暮らしをする予定の皆さんのために、住まい探し~生活に必要な物を買う、という流れで必要となる費用の統計を以下にご紹介しておきます。

・住まい探しのための費用:22万2,400円
(ただし、地区によって額が大きく異なる。東京26万8,000円、京都25万3,000円、神戸27万100円、北海道15万6,300円、中国・四国15万9,600円)
・家賃(管理費込み)の予算:4万7,600円
・生活用品購入費用28万7,000円

仮に「自宅から通える国公立大」という選択肢であっても入学までに100万程度は必要になる、という事で、学費以外の部分も意外と軽視できません。その点を考えつつ、大学受験生の保護者の皆さんにはご準備を進めていただければと思います。

2011年度大阪府公立高後期 最終倍率②

2011年3月15日 火曜日

昨日のエントリー「2011年度大阪府公立高後期 最終倍率①」に続き、大阪府公立高後期の最終倍率についての考察です。

今回のエントリーでは、各校の倍率ではなく、大阪府公立高後期全体の倍率や学区ごとの全体倍率、今年度入試に見られる顕著な特徴について考えてみたいと思います。

まずは、大阪府公立高後期 全体倍率の推移をご覧いただきましょう。

大阪府公立高後期 全体倍率①

今年の全体倍率は1.05倍、昨年から0.09倍のダウンで、大きく倍率が下がっていることが分かります。現在の入試制度である「前期・後期制」が導入されたのが2003年度からです。上のグラフではその2003年度からの推移を示していますが、2003年度以降では過去最低であることがわかります。

学区再編前と再編後に分けて見てみますと・・・

大阪府公立高後期 全体倍率②

2007年度に9つあった学区が4つになったことで、より受験生にマッチした受験校が選べる、ということで公立高人気が高まって全体倍率が急激に上昇しました。以降、公立高は2009年度入試まで3年連続で高倍率を更新し続けました。

2009年度入試では「100年に一度」と言われている深刻な経済不況が世間を覆ったタイミングと同じくして、大阪では橋下知事による「私学助成金カット」を発端とする私立高での授業料値上げが大きく影響し、定時制高にも合格できないという受験生が出てくるなど、非常に公立高が人気となりました。

その影響があり、昨年2010年度入試では公立高人気の過熱を見越して約3000名の定員増が行われました。また、私立高でも低所得者への無償化政策が実施されたこともあって1.14倍という落ち着いた倍率になりました。

さて、今年は1.05倍。前述の通り過去最低の倍率です。理由としてはやはり「大阪府独自の私立高校授業料無償化枠の拡大によって私立専願者の割合が増えた」ことが影響していることが筆頭に挙げられます。私立高人気についてはこちら「大阪府高校入試 2011年度第2回進路希望調査結果①」やこちら「大阪府高校入試 2011年度第2回進路希望調査結果②」のエントリーでご紹介していますので、ご確認下さい。

なお、後期選抜で入試を実施する高校のうち、実に41校で定員割れとなっています。

では、ここからは学区ごとの全体倍率などを見ていきましょう。まずは第1学区です(画像をクリックすると拡大します)。

第1学区

第1学区全体の倍率は1.07倍、大阪府全体の倍率よりも若干上になりました。文理学科を有する学校が北野高・茨木高・豊中高の3校、それに加えて春日丘高といった人気校がひしめく学区ですので、例年大阪府全体の倍率と同等かそれ以上を記録していますが、今年もその傾向通りとなりました。

今年を含む3年間の倍率を棒グラフであらわしているシートですが、高校名の左横にある赤色の数字は、昨年からの定員の増減を示します。

北野高・茨木高・豊中高の3校は文理学科の新設によって普通科の定員が大きく減っています。

こうしてみてみますと、学区トップ・2番手校については高い倍率になっているものの、それ以外の高校については例年通りあるいは例年以下といった比較的手ごろな倍率で収まっています。おそらく、3番手校あたりの力の受験生たちがちょっと背伸びをして豊中高や春日丘高あたりをチャレンジしているのではないでしょうか。また、中堅レベルの受験生たちの間で「私立専願」が多いことも考えられます。

この学区での定員割れ校は、東淀川高・西淀川高・渋谷高・池田北高・茨木西高・福井高・北摂つばさ高・吹田高・阿武野高・摂津高・島本高の11校、全28校のうち39.3%の学校で定員割れしています。

第2学区はどうでしょうか(画像をクリックすると拡大します)。

第2学区

第2学区全体の倍率は1.11倍、大阪府全体の1.05倍よりもかなり高い倍率となっています。特に四條畷高での突出した倍率だけでなく、大手前高・寝屋川高・東高といったあたりで1.2倍後半から1.3倍を記録しているなど、全体的に倍率が高めの学校が多いことに起因しています。

第2学区では茨田高・泉尾高・大正高・長尾高・枚方津田高・門真なみはや高・野崎高・緑風冠高の8校で定員割れ、第2学区26校のうち30.8%の学校での定員割れとなっています。

第3学区です(画像をクリックすると拡大します)。

第3学区

第3学区全体の倍率は1.04倍、大阪府全体の1.05倍を下回っています。上位~中堅レベルでは倍率が維持されているものの、下位校を中心に定員割れが多くなっています。こういったあたりの受験生たちは私立専願となったのでしょうか。

この学区での定員割れ校は勝山高・西成高・平野高・布施北高・かわち野高・みどり清朋高・八尾翠翔高・大塚高・柏原東高・金剛高・懐風館高・長野高・長野北高・藤井寺高・美原高・東大阪市立日新高の16校、31校の51.6%という実に半数以上の学校で定員割れとなっています。ちなみに、この学区の普通科総合選択制校は全校で定員割れとなっています。

第3学区は人気がある学校とそうでない学校の「2極化」が非常に顕著です。

最後に第4学区です(画像をクリックすると拡大します)。

第4学区

第4学区全体の倍率は1.13倍で、大阪府全体の1.05倍よりも大幅に上回っています。この学区は例年大阪府全体の倍率よりも上に出る傾向がありますが、今年はその幅が例年以上に大きいことがわかります。

特に旧第9学区ではトップ・2番手校だけでなく、それに続く中堅校でも高い倍率となっていることが学区全体の倍率を押し上げているようです。

また、定員割れ校は登美丘高・金岡高・成美高・日根野高・貝塚南高・りんくう翔南高の6校のみ、22校中27.3%に留まっています。このことからも、この第4学区では公立高人気が高いことがわかります。

さて、最後にもう1つ考察しておきたいことがあります。

ここまで、「学区トップ校は倍率が高い」というようなことを何度も連呼しましたが、実際に大阪府下のトップ10校と、それ以外の全校の志願状況を分けて分析してみます。

志願状況比較

今年から文理学科を新設することになった10校の普通科定員は合計で1880名。それに対して10校の総志願者数は2824名。倍率に直すと1.50倍。やはり高い倍率になっています。高い倍率、ということはその分だけ不合格者が出ることになります。計算すると、この10校だけで募集定員を944名オーバーした数が受験予定となっています。この944名はそのまま不合格者となり、おそらくは併願で合格している私立高へ入学するでしょう。

対して、先ほどの10校以外のすべての全日制校97校の定員は28400名、対する志願者数は28954名。単純に倍率にして1.02倍、総募集定員をわずかに554名上回る数の出願者数にとどまっています。これら約100校の出願状況や倍率をよく見ますと、およそ2000名の不合格者数が見込まれる計算になります。

大阪府公立高後期選抜全体で約3000名の不合格者数が見込まれる中、トップ10校の不合格者数が約1000名、それ以外の全97校の不合格者数が約2000名。1:2の割合となっており、たった10校のトップ校にいかに多くの受験生が集まっているかがわかります。明らかな「2極化」が見てとれます。

この検証結果と先ほど挙げた「定員割れ校」の多さの2点から考えますと、大阪府下に公立高は数多くあれど、受験生たちから特に支持されている高校はトップ10校を含めほんの一握りしかないのではないか?と思われます。

明日はいよいよ公立高後期選抜。受験生の皆さんには倍率のことは忘れて自分の持てる力をすべて出し切って欲しいと思います。頑張れ!

2011年度大阪府公立高後期 最終倍率①

2011年3月14日 月曜日

3月10日(木)に出願締め切りを迎えた大阪府公立高後期選抜ですが、早速翌日11日(金)の新聞各紙にて最終倍率が発表されました。

今回と次回のエントリーでは、大阪府公立高後期の最終倍率について考察して参ります。今回のエントリーでは主要各校の最終倍率を、進路希望調査結果のデータとも合わせて3年分ご紹介します。いずれの画像もクリックすると拡大します。

まずは第1学区です。

2011年度大阪府公立高後期 最終倍率(第1学区)

一番左端から最終倍率、進路希望調査時点の倍率、昨年の最終倍率と今年のそれとの差、今年の進路希望調査の倍率と今年の最終倍率の差、を表示しています。これら4つについて表内を黄色くしています。

進路希望調査時点で第1学区トップの倍率だった茨木高の2.13倍ですが、調査時点から0.41倍下がって1.72倍となりました。調査時点の倍率を見て驚いた受験生が同レベルの他の高校に出願先を変えたようです。この1.72倍は府下第3位の高倍率です。

同じことが豊中高にも当てはまっています。調査時点で1.99倍、そこから0.21倍下がって最終倍率が1.78倍となりました。しかし、この1.78倍は府下で最も高い倍率となりました。

その反対の動きとなったのが北野高です。調査時点では1.31倍ということで、文理学科を持つ10校の中で数えると下から3番目の倍率となっていました。茨木高や豊中高で考えていた層が北野高の倍率の低さを「狙い目」としたのでしょう、最終倍率は1.43倍、調査時点から0.12倍の上昇を見せました。

春日丘高は1.51倍となり、昨年から0.07倍のアップとなっています。調査時点から0.12倍下がったのがせめてもの救いですが、年々倍率が上がっている状況に今年も歯止めがかかりませんでした。

驚きなのが箕面高の1.03倍。昨年の最終倍率からなんと0.21倍も下げています。例年1.2倍台であることが当たり前だった人気校ですので、今年の受験生たちはこの低倍率にきっと喜んでいることでしょう。

第2学区を見てみましょう。

2011年度大阪府公立高後期 最終倍率(第2学区)

調査時点で最も驚かされたのが大手前高の定員割れ(0.96倍)でした。しかし、大方の予想通り最終倍率は持ち直して1.28倍、昨年の最終倍率から0.03倍アップとなりました。

反対に調査時点から大きく倍率を下げたのが四條畷高です。調査時点では2.20倍という「府内最高の倍率」を記録しましたが、それを見て受験生が大きく逃げてしまい、そこから0.51倍ダウンの1.69倍となりました。調査時点から大きく下がったのでホッとした受験生も多いでしょうけども、この倍率は府下で4番目に高い倍率です。

寝屋川高は昨年から0.01倍ダウンの1.32倍でした。例年通りの倍率となりましたが、事前の希望調査時点では1.17倍とかなり低い倍率となっていました。この倍率の低さに加えて四條畷高の調査時点の倍率の高さもあり、寝屋川高に鞍替えした受験生が多くでたのではないでしょうか。

第3学区はどうでしょうか。

2011年度大阪府公立高後期 最終倍率(第3学区)

天王寺高は1.20倍、昨年と全く同じ倍率に落ち着きました。事前の調査時点からも大きな変動はありません。学区トップ校、ということでレベルの高さは誰もが知っているところですから、「確実に合格出来る!」と思った受験生たちばかりが集まっているのではないか、言い換えればチャレンジ組は少ないだろう、と勝手に予想しています。

昨年から大きく倍率を上げたのが生野高と高津高の2校です。特に高津高は0.48倍のアップとなる1.73倍、府下第2位の倍率となっています。調査時点ではもっと高い1.94倍でしたが、さすがにこれを見てびっくりしたのでしょう、最終倍率は調査時点から0.21倍下げています。生野高に関しては今年から文理学科が設置されましたが、同じ文理学科を持つ天王寺高や高津高に比べると合格するのに必要とされる力が若干手ごろなレベルに写ります。チャレンジ受験が意外と多いのかなと、こちらも勝手に考えています。

最終倍率が昨年よりも大きく上下したところとしては狭山高(1.06倍、+0.13)や布施高(1.06倍、-0.10)といったところがあります。

第4学区の状況を確認してみましょう。

2011年度大阪府公立高後期 最終倍率(第4学区)

この学区の特徴としては、佐野高以上の高校の最終倍率が昨年から大幅に増えている点にあります。他の学区では学区トップ・2番手ぐらいまでが倍率アップとなっていますが、第4学区については3・4番手校まで大きな倍率上昇を見せていることが表からわかります。

反対に、それ以下の中堅校になると大きな倍率ダウン、あるいは手ごろ(学校によっては定員割れ)な最終倍率になっているところが目立ちます。こちらのエントリー「2011年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果」でもコメントしましたが、「前の年の倍率に惑わされず、行きたいと思う学校を受験する!」という気質がこの学区の受験生たちにはあるように見てとれます。

進路希望調査時点で非常に高い人気を示していた岸和田高ですが、そこから0.3倍下げた1.44倍で最終倍率は落ち着きました。三国丘高も調査時点から大きく下げて1.39倍。共に最終倍率は昨年を上回る値となりました。

泉陽高・和泉高・佐野高も昨年の最終倍率から大きく上昇しています。

反対に、登美丘高・金岡高・貝塚南高といった中堅校では定員割れとなっています。特に登美丘高・金岡高は南海高野線沿線に位置しておりますので、同じ沿線沿いにある高校に鞍替えしたものと思いたいのですが、同じようなレベルでそれに該当する高校がありません。したがって、この層の受験生たちの中には私立専願が多かったのではないだろうか、と見ています。

さて、ここまで各学区の主要校の最終倍率を直前の進路希望調査結果や昨年の最終倍率などと比べながらご紹介してきました。次回のエントリーでは大阪府公立高後期全体の倍率、各学区全体の倍率、今年の大阪府公立高後期に見られる特徴的な事項について検証します。こちらもお見逃しなく。

高校生対象の進路講演会などに参加しています

2011年3月11日 金曜日

開成教育グループ 入試対策課では、社会貢献活動の一環として学校や一般の合同説明会といった受験生が集まる場所で基本的に無償で講演会や相談コーナーを設け、迷える受験生たちに進むべき道を示す機会を持っています。

新しい年度を間もなく迎えるにあたって、このところ高校生を対象とした進路講演会や合同説明会でのアドバイスコーナー、といったイベントに参加する機会が増えています。

今回のエントリーでは、開成教育グループ 入試対策課が1月~2月にかけてお邪魔した進路関係のイベントについてお知らせしたいと思います。

まず、1月末には大学・短大・専門学校が集まる合同説明会で「受験相談コーナー」の担当で、悩める高校生たちの相談に乗るという機会がありました。

合同説明会①

合同説明会②

近鉄八尾駅前で行われたイベントで、近隣の高校生たちがたくさん集まっていました。国公立大・私立大・短大・専門学校というバラエティーに富んだイベントでした。中でも、国立の大阪教育大が特に人気だったように思います。

同じ合同説明会形式ですと、2月中旬には羽曳野市で行われた説明会にも進路相談コーナーとしてお邪魔しました。

羽曳野での進路相談コーナー①

羽曳野での進路相談コーナー②

河南高・長野高といったこの地域にある公立高の皆さんも来られていましたが、PL学園高の皆さんがバスでたくさんやってきていました。その他にも、私立高でもかなりの進学校の方も何名か来ていました。

続いて、2月上旬に滋賀県立安曇川高での進路講演会にも行ってまいりました。

安曇川高には昨年5月にも保護者の皆さまを対象とした講演会にお邪魔をしました。その時の様子はこちらのエントリー「いろいろなところで進路講演をしています」でご紹介しています。

安曇川高①

安曇川高②

安曇川高③

ご覧のとおり、安曇川高の周りは雪が残っていました。親切なタクシー(大津第一交通)の方に教えていただいたのですが、昨年の大みそかに降った大雪以降、1月中は雪が解けきってしまうまでの間に何度も雪が降り、このようにいつまでも雪が残っている状態なのだそうです。

滋賀県は南部と北部では天気が大きく違うようで、特に今年は北部では例年にない大雪で休校の学校がでるほどだそうです。

安曇川高④

そんな中行われた今回の安曇川高 進路講演会は、大学進学を目指す新高2生約100名を対象にしたものでした。ついこの間高校入試が終わったばかりの皆さんではありますが、大学入試という次なる関門に向けて準備を開始する一助となるよう、大学入試の仕組みを分かりやすく説明する内容に特化した「安曇川高校生専用資料」を作って約1時間お話をしてまいりました。

新高2・3生の皆さん、どこかで「開成」の文字を見かけましたらぜひ声をかけてくださいね。

神戸市灘区女子中3校 合同説明会 今年も開催

2011年3月10日 木曜日

昨年・一昨年ともに大好評のうちに実施された、神戸海星女子学院・松蔭・親和という神戸市灘区にある女子中高一貫校の合同説明会ですが、今年も実施されることになりました。

詳しい実施内容は次の通りです(画像をクリックすると拡大します)。

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神戸市灘区 女子中高一貫校 合同説明会

神戸灘区3女子中学校 合同説明会1

日時:2011年3月20日(日)10:00~11:30
場所:西宮プレラホール(プレラにしのみや5F)

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今回ご紹介した上の画像の裏面には、次のような文章があります。

一人一人の学力に合わせて確実に身につく細やかな学習指導。目標とする大学選びから受験への進路指導や将来に向けたキャリアプログラム。思春期の大事な6年間にわたる中高一貫校だからできる、「学び」と「女子教育」。三校それぞれの特長と熱い思いをご説明いたします。

昨年もこちらのエントリー「神戸灘区 女子中高一貫校 合同説明会」でもご紹介しましたが、神戸市灘区に位置する伝統のある女子校が3校集まり、それぞれの学校の宣伝だけにとどまらず、女子校の意義や女子教育の魅力についてアピールするというとても画期的な試みです。

女の子のお子さんをお持ちの保護者の皆さん。女子校だから出来ること、女子校でしか出来ないこと。それを探しにぜひ足をお運びください。

産近甲龍大 2011年春のオープンキャンパス日程

2011年3月9日 水曜日

過日のエントリー「関関同立大 2011年春のオープンキャンパス日程」では、この春休み中に行われる関関同立大のオープンキャンパス日程と合わせてオープンキャンパスに行く前・行った後それぞれで気をつけるべき点などについてご紹介しました。

今回のエントリーはそれに引き続くものとして産近甲龍大の春のオープンキャンパス日程をご紹介します。

産近甲龍 春のオープンキャンパス日程

※万全を期すため日時・詳細は大学HP等で必ずご確認ください

京都産業大についてですが、他の大学と違ってキャンパスが一ヵ所しかないため実施場所を空白にしています。すべての学部が1つのキャンパスに集まっているということで「ワン・キャンパス」というフレーズでよく宣伝されていますが、1回の訪問で大学の隅々を見ることが出来るのが利点ですよね。

また、甲南大のみ春休みを外して4月下旬に実施される予定になっています。実施までもうしばらく時期がありますので、実施時間帯や実施されるキャンパスについてはまだ正式には決まっていません。

京都産業大・近畿大・龍谷大それぞれのオープンキャンパス案内を以下にあげておきますので、詳しい中身などはそちらでそれぞれご確認下さい(それぞれの画像をクリックするとPDF文書が開きます)。

京都産業大

京都産業大 春のオープンキャンパス

近畿大

近畿大 春のオープンキャンパス

龍谷大

龍谷大 春のオープンキャンパス

2011年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果

2011年3月8日 火曜日

今春卒業する大阪府内の公立中学3年生を対象にした2011年度公立高校後期入試の進路希望調査(3月3日現在)の結果が、5日の新聞各紙にて発表されました。今回のエントリーではこの調査結果と今後の展望についてご紹介したいと思います。

昨年も同じ時期にこの調査結果に関して記事を書いています。こちらのエントリー「大阪府公立高校 後期選抜 進路希望調査」でご確認いただけます。

さて、今回の調査結果によりますと、後期選抜を実施する全日制公立高校107校の平均倍率は1.05倍。前年のこの進路希望調査結果時点の倍率が1.15倍で、一昨年調査時点の倍率1.23倍から0.08ポイントダウンしたのに続き、今年は昨年から0.1ポイントものダウンとなりました。

しかもこの1.05倍という倍率は、入試が前後期制に移行した2003年度以降で最も低い倍率となっています。

もう1つ衝撃的なデータがあります。定員割れをしている高校が49校、昨年の調査時点での定員割れ校数21校から倍以上の数となり、同じく2003年度以降最多となっています。

この公立高の低倍率や定員割れ校が続出することは、私立高入試直前に予想できたことでした。

こちらのエントリー「2011年度京阪神私立高 出願状況」内で触れましたが、大阪府私立高の専願率は27.02%(昨年から5.56% 増)と大きく伸びて2年連続の上昇を記録しただけでなく、記録の残る1991年の37.70%をピークに減少傾向だった専願率が12年前の水準に戻っています。

私立高を専願した受験生が大きく増えたため、公立高を受験する受験生が大幅に減ることになります。この時点ですでに公立高の多くで「低倍率」や「定員割れ」が起こることが確実なものになっていたのです。

さて、ここからは各学区主要校の調査時点の倍率を、2010・2009年度の調査時点倍率・最終倍率とを合わせてご紹介していきます。

まずは第1学区です。

大阪府公立高後期 進路希望調査(第1学区)

昨年の最終倍率において府内で最も高いものとなったのが茨木高で1.48倍でしたが、今年はその倍率をあっさりと超える高校が多数出現しています。この第1学区では茨木高(2.13倍)・豊中高(1.99倍)・春日丘高(1.63倍)の3校です。

北野高は昨年・一昨年と比べて高い倍率となる1.31倍ではあるものの、前述3校と比べておとなしい倍率になっています。いわゆる「学区トップ校」である北野高を避け、それに続く2・3番手校に受験生が集まった形となっています。

池田高が例年よりも低い倍率となる1.05倍、箕面高・刀根山高では定員割れとなるなど例年では考えられない異常な結果となっています。

第2学区を見てみましょう。

大阪府公立高後期 進路希望調査(第2学区)

大変驚いたことに、大手前高が現時点で定員を割っています。それと反比例する形で四條畷高が2.20倍と府内で最も高い倍率を記録しています。こちらも学区トップ校を避けて2番手校に回るという現象が起こっています。

今回紹介している学校の中では香里丘高(0.97倍)・交野高(0.94倍)・港高(0.92倍)・長尾高(0.93倍)といった中堅レベルの学校で定員割れが見られます。ひょっとすると、枚方高(1.37倍)・旭高(1.23倍)といった高倍率の高校からこれらの定員割れ校に受験校をシフトする受験生が多数出るかもしれませんので、注意が必要です。

第3学区はどうでしょうか。

大阪府公立高後期 進路希望調査(第3学区)

こちらも第1学区・第2学区同様に、トップ校である天王寺高が1.22倍である一方で2番手集団を形成している生野高(1.59倍)・高津高(1.94倍)が高倍率をマークしています。

八尾高(1.03倍)・清水谷高(1.06倍)といった例年高倍率となっている高校が意外にも低い倍率となっています。反対に、夕陽丘高が1.38倍となっており、先の2校に比べて倍率が高すぎる印象です。よって、夕陽丘高から八尾高や清水谷高へ受験生が流れる可能性は大です。

昨年定員割れ、あるいは定員割れギリギリだった狭山高と阪南高ですが、今回の調査時点で定員割れしています。このまま昨年同様の定員割れ・定員割れギリギリの入試となるのでしょうか?

最後、第4学区です。

大阪府公立高後期 進路希望調査(第4学区)

こちらも、学区トップ校である三国丘高が1.53倍であるのに対して2番手の岸和田高が1.74倍という高倍率となっています。

第4学区特有の特徴として、この学区の全体倍率は例年大阪府全体の倍率と同等~それ以上を保つ、ということがここ数年続いています。つまり、この地域は公立高人気が他の学区よりも高い地域なのです。

それを踏まえて考えますと、先の第1~3学区でご紹介した「定員割れ校」が(紹介している12校の中では)唯一貝塚南高(0.99倍)だけとなっているのもうなずけます。

また、和泉高(1.52倍)や久米田高(1.31倍)といった例年高倍率の学校が今年の調査時点でも元気であることがまたこの学区の特徴の一つです。「前の年の倍率に惑わされず、行きたいと思う学校を受験する!」という気質があるように見てとれます。

ここで1つお知らせしたいことがあります。

前半部分で言及したとおり定員割れをしている高校が49校で、2003年度以降最多の数となっています。

今回ご紹介した倍率は、あくまで「進路希望調査時点」のデータとなります。最終の出願校決定に向けて、受験生はこのデータを見てあれこれと迷うことだと思います。その中で、今回「定員割れしている」ということが分かった学校に受験校を切り替える受験生が出てくるものと思いますが、それを加味してもおそらくはかなり多くの高校が定員割れとなるでしょう。

ご存知でしょうか。定員割れをした公立高には「二次入学者選抜」というものが実施されることになっています。後期の出願締切時に志願者数が募集人員に満たない高校と合わせて、前期選抜で合格者数が募集人員に満たない高校で二次入学者選抜が行われることになります。

実はこの二次入学者選抜、試験は「調査書及び面接」とされています。英語や数学といった学科試験が不要なのです。

ちなみに、出願・面接・合格発表日は次のとおりとなっています。

出願締切
3月25日(金)

面接日
3月25日(金)

合格者発表
3月29日(火)

今の段階での予想ですが、かなり多い数の高校で二次入学者選抜が実施されることになるでしょう。今からそれを当てにするのはちょっと「違う」とは思いますが、万が一後期で不合格になっても再度別な学校でチャレンジ出来る可能性はある、ということを覚えておいて欲しいと思います。

最後に、受験生の皆さんにおかれましては、出来るだけ今回の調査結果の倍率に惑わされず、今考えている受験校を最後まで貫き通して欲しい、と個人的には考えます。

大阪府公立高後期の出願締切は3月10日(木)、その翌日には新聞紙上で各校の最終倍率が掲載されるでしょう。こちらのブログでは14日(月)に最終倍率をご紹介出来れば、と考えています。お見逃しなく!

関関同立大 2011年春のオープンキャンパス日程

2011年3月7日 月曜日

今高校2年生の皆さんを主に対象とするオープンキャンパスが、この春休み中に早くも実施されます。

今回のエントリーでは関関同立各大学が実施する春のオープンキャンパス日時についてご紹介します。

2011春 オープンキャンパス日程

ご覧の通り、関西学院大は19日(土)と唯一の実施となっている一方で、3月26日(土)にはその他の3大学が実施することになっています。26日(土)は時間の調整をつけて、出来るだけ複数の大学を回るようにしましょう。

オープンキャンパスに行く前、行った後でやるべきことを簡単にご紹介しておきます。特に新高3生の皆さんは以下の点を意識して各大学を訪れるようにしましょう。

―Before― 行く前にこれだけは確認を

①大学案内を読んでおこう
せっかく大学の先生や在学生に話を聞けるチャンスなのだから、具体的に質問したいもの。そのためにも、大学案内を読んでおくことはとても重要です。知りたいこと、聞きたいことをまとめておけば、より深い情報を得ることができるでしょう。

②開催時間、場所をチェックしよう
「オープンキャンパスに参加する!」と決めたら、開催日時、場所をしっかり確認しましょう。大学はとても広く、学部や学科によってキャンパスが離れている場合も多いです。自分の志望する学部のキャンパスを間違えないようにしたいですね。

―After― 帰ってきたらこれだけはやっておこう

①情報を整理しよう
雰囲気や研究内容など、オープンキャンパスで確かめた情報はそのまま志望校選びの基準になります。納得した点、イメージと違った部分などをしっかり整理して、そろそろ志望順位を決めていきましょう。「オープンキャンパスで、新たな目的を見つけた」という先輩も多いですので、改めて進路を考えることも大切です。

②勉強プランを練り直そう
入試の出題傾向や合格に向けてのアドバイスなど、入試情報をGETしたら、さっそくそれに合わせて勉強プランを練り直してみましょう。出題傾向に絞ったプランなら、これからの志望校対策も一気にはかどるはずです。過去問は、解かないまでもざっと目を通してみて、苦手分野の出題頻度などをチェックしましょう。

近畿大 後期入試に向けて

2011年3月4日 金曜日

近畿大の後期入試向け説明会に参加してきました。

近畿大 後期入試向け説明会

梅田の大きなホールを貸し切っての説明会ということで、近畿大の勢いは今年も続いているのかどうか、参加前から非常に興味がある説明会でしたが・・・

会場の様子

上の写真ではわかりにくいですが、会場内の席は満席の上、会場横や後ろに補助いすを出さないといけないぐらいの盛況ぶりでした。

昨年2010年度入試では志願者が4年連続で増加、16年ぶりに10万人を超えて実質倍率もわずかながら上昇しました。それを受けて今年はさすがに人気は下がるかな?とも思っていましたが、一般前期終了時点ですでに志願者数が10万人を突破しており、「目指せ11万人」の下で全職員が頑張っておられます。

近畿大の勢い、止まりません。

以下に今年の一般入試前期終了時点の志望・合格状況をまとめました(画像をクリックすると拡大します)。

近畿大 一般前期 志願・合格状況

昨年よりも合格しやすくなっていると思われる部分を青で、逆にしんどくなっている部分を赤で表記しています。

各学部の動向は上の通りですが、文系学部(短期大学部含む)全体・理系学部全体では次のような動向になっています(対前年比率)。

文系学部:志願者比率99.7%・合格者比率89.4%
理系学部:志願者比率111.0%・合格者比率122.6%

全国的な「理高文低」の流れどおり、理系で志願者が増加していることがわかります。近畿大の場合は特に、来年理工学部内に設置されている建築学科を学部に昇格させる形で設置する建築学部が昨年よりも大きく志願者数を集めていますので、その分の貢献が大きく、理系人気を押し上げた形に見えています。

文系学部の大半で昨年よりも合格者数を絞っていることもわかります。難易度が上がっていることが予想されますから、今年の文系志願者はちょっと苦しい戦いになっているかもしれません。特に、総合社会学部は志願者が昨年より1割ちょっと増えているにも関わらず、合格者数がかなり絞られています。

人気が低いところをいくつかご紹介しますと、法学部が特に人気が無く、その他では経営学部 商学科、経済学部 総合経済あたりも調子が悪い様子です。一般後期に向けてこのあたりの学部や学科は狙い目なのではないでしょうか。

ウラ情報としては、上の表では農学部は志願者の集まりが良い上に合格者を多数出しているのですが、どうやら手続き状況が悪いらしく、一般前期で合格者数を出している割には一般後期までイスが多数残る可能性が高いようです。チャンス!

近畿大の後期入試は一体どれぐらい合格者を出すのか?についても聞いてきています。

昨年、一般後期では定員の2.5倍となる1247名に、センター利用のC方式で定員の2.2倍・同PC方式で3.1倍の合格者を出しており、3方式合計で1887名が合格しました。3月の入試は募集定員が少ない、という大学が多い中、非常に大きな規模で入試を行っています。

特に一般後期では合格判定において受験生が有利になるようにいろいろな方策が取られています。

・3科目で受験→高得点2科目で判定の「高得点判定方式」
・1回の試験で第2~4志望の学部も合わせて判定してくれる「他学部併願」
・産業理工学部との併願
・センター併用方式であるPC方式との組み合わせ判定

と、場合によっては上記のように1回の試験で最大6つの合否判定が可能となっています。また、試験日は3月8日(火)・9日(水)の2日間ありますから、

6つの合否判定 × 2日間 = 12回の合否判定

が、可能となります。

あきらめずに最後までトライすると、最後の最後に良い結果が出るかもしれませんから、あきらめずに前向きに頑張りましょう。

龍谷大 後期入試に向けて

2011年3月3日 木曜日

龍谷大が主催した後期入試向けの説明会に参加してきました。

龍谷大 後期入試向け説明会 入口

なお、昨年もこのイベントに参加して様子をお伝えしています。昨年の様子はこちらのエントリー「龍谷大学 後期入試に向けて」でご確認いただけます。

会場内の様子

上の写真は会場の様子ですが、受験生だけでなく保護者の方も結構たくさんお見えだったのが印象的です。学校や入試で忙しいお子さんの代わりに少しでも有益な情報を持って帰ってサポートしてあげる、ということなのでしょう。

さて、今年の龍谷大は「政策学部の新設」「文・法学部で定員増」と、トピックスがたくさんあります。詳しくはこちらのエントリー「龍谷大 2010年度入試結果と政策学部新設」でご紹介していますので、合わせてご覧下さい。

では、龍谷大は今年はどのような入試動向になっているのでしょうか?

一言で言いますと、「非常に厳しい」入試状況となっているようです。

一般入試がすべて終わり、入学者数が確定するまでは断言は出来ないのですが、関関同立・産近甲龍という近畿地区の有名私立大の中でもかなり志願者数を減らしているのではないか?、そんな印象があります。特に経営学部・経済学部の人気が無い様子です。

とはいえ、全国的に今年は国際系が人気であるという傾向がありますから、その追い風を受けて国際文化学部についてはそこそこの人気がある様子です。

また、今年は「理高文低」という言葉もあちこちで言われているとおり、理系学部に人気が集まっています。龍谷大では、理工学部は08年度→09年度→10年度と人気がずっと上がってきていた反動もあって昨年よりは志願者数はダウンしているようですが、それでも「少しの減少」で済んでいるようです。

また、文学部 哲学科 教育学専攻 についても、今年の教育系人気もあって志願者数はある程度確保出来ているようです。

一部こういった形で人気を保てている学部があるものの、龍谷大は全体の志願者数が大きく減ってしまっていますので、意外と後期入試は「狙い目」なのではないでしょうか。最後まであきらめず、自分の力を発揮できるように準備を進めましょう。

一般入試後期は3月7日(月)に実施されます。最後の1分・1秒まで粘って、1点でも多くもぎ取ってくるように心がけましょう。