2010年 司法試験合格率・合格者数

2011年4月27日 水曜日

大学選びの基準のうちの1つに「国家試験や各種資格の合格率」が挙げられます。今回は法学部を目指す皆さんの大学選びの参考としてもらえるよう、法科大学院の司法試験合格率・合格者数についての最新データをご紹介します。

今回ご紹介するデータですが、合格率の高い順に並べています。合格者数の多い順に並べるとランキングが変動しますので、その点をご承知おきいただいた上でご覧下さい。

まずは、合格率ランキング1位~10位のご紹介です(画像をクリックすると拡大します)。

司法試験合格率・合格者数①

1位は慶應義塾大、数々の強豪国公立大を押さえての合格率1位です。特筆すべきは1932年に発足した慶應義塾大出身の法律家で構成されている「三田法曹会」の存在です。2000名程度の会員が後輩たちのサポートをしている、という事ですから、これから司法試験に立ち向かう慶應生にとっては大変心強いですね。

7位の中央大も並みいる国公立大に負けない合格率を誇っています。弁護士の1/4が中央大出身者である、というデータもあるほど、法曹界に強い大学です。大学には学生たちによる自主的な法律の勉強会が充実している、という話も聞きます。

続いて、11~20位です(画像をクリックすると拡大します)。

司法試験合格率・合格者数②

12位の早稲田大は初年度こそ合格率が低かったものの、昨年・今年ともに32%となっています。

13位の愛知大も私立大ながら上位にランクインしています。ここの法科大学院には名古屋大出身者が多くいることも高い合格率となっている1つの要因となっているようではあるものの、愛知大法学部の人気・レベルが徐々に上がってきている気がします。

実は、ここまでご紹介した20校については2010年司法試験の全校平均合格率である「25.4%」を超える合格率を出せた法科大学院となっています。

ここまで、近畿地区の私立大がランクインしていません。主要な私立大の合格率についてご紹介をします(画像をクリックすると拡大します)。

司法試験合格率・合格者数③

上記の6つのうち、関関同立については合格率の順位と各大学の法学部や法科大学院についての短評を順番にご紹介していきます。

同志社:21.0%・22位(昨年19.1%・32位)
今年は立命館を押さえて、関西私立大ではトップとなりました。大学には24時間利用可能な自習室があるようです。2013年からは今出川キャンパスで4年間学べることから、交通アクセス面でも便利になります。

関西学院:20.3%・26位(昨年19.4%・31位)
こちらの法科大学院は設置基準よりも多い32名の専任教員が配置されており、学生1人あたりの教員数の面では他校以上のものとなっています。

立命館:18.9%・34位(昨年24.7%・24位)
昨年から約6%も合格率を下げてしまい、大きく後退しています。巻き返しに期待したいところです。法科大学院はJR二条駅前にある朱雀キャンパスが拠点となっており、交通アクセス面では抜群です。

関西:14.5%・38位(昨年16.9%・39位)
法律学校が前身の大学なので合格率はもっと上位にランクインすることが期待されるところではありますが、関関同立では最も低い値となっています。大学には法科大学院入試対策講座や司法書士講座などが開講されていますので、それらの取り組みに注目です。