大手前高が小・中学生の保護者を対象とした説明会をされましたので、お邪魔してきました。
いつもは校門付近から校舎を見上げるアングルの写真が多いので、せっかく7階建ての校舎を持つ大手前高にお邪魔する機会ということもあり、今回は趣きを変えて最上階の7階から他の校舎や地上を見下ろした写真を掲載してみました。いかがでしょうか?
この日は授業見学と学校説明がプログラムとして組まれていました。あいにくの大雨でしたが、お母さんを中心にしてたくさんの保護者の方がお見えでした。
説明会が行われたのは7階の視聴覚教室でした。
大手前高の教育方針を中心にしてたくさんのご説明をしていただきましたが、その中で今回は「文理学科入試」のことと、「大学合格実績」のことについてご紹介したいと思います。
まず、一番気になる話題と言ってもいいでしょう、今年初年度の文理学科入試についての話題です。
大手前高の文理学科の倍率は2.16倍でした。こちらのエントリー「2011年度大阪府公立高 前期 最終出願状況」で詳しくご紹介をしていますが、今年10校に新設された文理学科の中で最も低い倍率となっています。
ちなみにご紹介しておきますと、普通科の倍率も1.28倍ということで、進学指導特色校10校の中では低調な倍率に収まっています。
さて、文理学科(旧理数科も含めて)の過去3年間の受験者の学区構成(%)は以下の通りとなっています。普通科の学区別人数と合わせてご紹介します。
下段でご紹介している普通科の状況は昨年・今年とほとんど変わっていませんが、上段の文理学科(10・09年度に関しては理数科)の学区構成については今年大きく変わっていることが分かります。
昨年までは理数科は府内で4校だけしか存在していませんでしたが、今年に入り理数科のDNAを持つ文理学科が府内に10校設置されました。遠くからわざわざ大手前高の文理学科を目指して長い時間通わなくても、近くに文理学科を持つ学校があるはずですので、そちらに受験生が回ったということでしょう。そのため、学区外からの受験生の比率が大きく下がったことになります。
続いて、今年の大学合格実績についてです。
京都大合格者数は今年45名合格となっており、そのうち現役が20名を占めています。この「京都大45名」という数ですが、国公立大の中で最も多い合格者数となっているのが特徴的です。
大阪大でもなく、ましてや大阪市立大や大阪府立大が最も合格者が多い国公立大ではない、という点が非常に魅力的に映ります。
ちなみに、大手前高全体で国公立大希望者は例年95%程度となっているようで、センター試験受験率もほぼ100%に近い数字に年々近づいてきているようです。
気になるのが「浪人の比率」なのですが、今春の進学・浪人状況は次の通りとなったそうです。
国公立大進学:4割
私大進学:2割
浪人:4割
浪人が高3全体の4割程度である、ということです。
京都大合格者45名だけを見てみますと、45名のうち25名が浪人生だった、ということですから、率にして約6割が浪人ということになります。先の「浪人4割」というデータと合わせて、判断が分かれるものと思います。
浪人生の進学先としては「国公立:私立 = 3:1」となっているようです。浪人すれば高確率で国公立大に進学する、ということで間違いなさそうです。
さて、早くからこのように学校で説明会を行うなど昨年に引き続き「攻め」の姿勢を見せる大手前高。今年の倍率を見て来年は文理学科・普通科ともに大きく倍率が上がると予想していますので、これから先1年間の説明会の動向に注意が必要でしょう。