奈良大 奈良で学ぶことを活かした学科構成

2011年5月31日 火曜日

奈良大の高校・予備校対象説明会にお邪魔してきました。今回の説明会は、キャンパスではなく梅田界隈の会場で行われました。

ちなみに、奈良大は近鉄 高の原駅からバスで5分、徒歩だと約20分のところにキャンパスがあります。

奈良大は文学部と社会学部からなる小規模大学で、現時点の学生数は約2500名だそうです。

特徴の1点目として挙げられるのが、初年次教育からキャリア教育につなげる教養教育を展開する「教養部」を持つ、という点です。ちなみに、この教養部を持つのは近畿地区で4~5校、全国でも10校程度。かつては多くの大学で教養部があったものですが、今では廃止する所が後を絶ちません。ですから、今では設置校が大変少ないというのが現状です。

教養部を設置されたのは2年前、それ以来教養部では「問題発見能力の向上」「レポート作成」「図書館の使い方」「レポート作成」「プレゼンの基礎」といったものを、独自で作成したテキストを使用して講義を展開されています。

文学部と社会学部それぞれの学科構成に目を向けてみますと、文学部内にある地理学科は西日本で唯一設置されている学科で、「環境」「歴史・観光」「都市・農村」「地理情報」の4つのコースから成っています。

また、同じ文学部内にある文化財学科は日本で初めて設置されたそうです。

日本で初めて設置された学科、という点においては、社会学部の社会調査学科も日本初の学科だそうです。

こうしてみてみますと、深い歴史と多くの文化遺産に囲まれた奈良という立地を最大限に活かした学科構成になっていることがわかります。

さて、最近では「歴女」と呼ばれる、歴史が好きな女性が話題に上がることが多くなりました。そんな「歴女」を生み出す1つのきっかけとなっているのがマンガではないでしょうか。実は、仏像と考古学に興味を抱く女子学生の青春を描く「メッシュ!!」という少女漫画は奈良大が舞台となっており、作者(奈良ご出身で子どものころから仏像が好きだったという女性)は実際にキャンパスを取材して制作されているそうです。

さて、話題は全く変わって就職率です。今春は583名が卒業されたそうですが、彼らの就職率は76.3%。昨年よりも約5%のダウンとなっています。就職率については、もう少し頑張ってほしいなあ、というのが正直なところです。

さて、来年の入試に向けての情報をいくつかご紹介します。

大学全体の募集定員は600名ですが、そのうち1割の60名分は併設高校からの内部進学枠として設定されています。

なお、検定料の割引制度が充実しています。

【公募制推薦入試】
1方式のみ出願 ⇒ 35000円
A方式+B方式 ⇒ 35000円
A+CまたはB+C ⇒ 50000円
3方式とも出願 ⇒ 50000円

【一般入試A日程・B日程】
1日程のみ出願 ⇒ 35000円
A日程+B日程 ⇒ 50000円
【センター試験利用入試A・B・C】
1日程内での出願 ⇒ 10000円(出願学科数に関係なし)
(昨年度までは15000円×出願学科数)
複数日程での出願 ⇒ 10000円×日程数

なお、2012年度入学生から、これまでは17万円だった入学金が10万円に減額されます。17万円でも私大の中で低い入学金だと思いますが、ますます低い入学金で済むことになります。ただし、授業料などと合計した1年間の学費はまた別問題ですので、必ずご自身の目でご確認下さい。

一般入試に限り、同一学部内の他の学科を第二志望として志願出来る制度である「第二志望制度」があります。この第二志望制度においては、判定の際は当該教科の指定科目及び配点で行われるという点で注意が必要ですが、1回の試験で2つ合否判定をしてくれる点は魅力です。

奈良にある大学、ということを活かして文化財や歴史・地理を学ぶ。歴史好きにはこれ以上ない贅沢な環境で学べるという、たまらない大学です。