樟蔭中高 バラエティに富んだコース構成

2011年6月16日 木曜日

大阪東部にあって近年じわじわと人気を集めつつあるのが樟蔭中高です。中学の選抜特進コースでは国公立大を始めとする難関大合格に向けた進学体制をとりつつ、高校にこの春から開設された2つのコースは併設の大阪樟蔭女子大への内部進学を前提とした教育を展開するなど、非常に多種・多様なコース構成とされています。

今回のエントリーでは、そんな樟蔭中高の教育内容についてご紹介します。

まず、中学校の教育内容です。

選抜特進と特進の2コースで募集されいるものの、特進についてはその後特進Aと特進Bに分けられて、3コース体制となります。

そのコース間の入れ替えは高2進級時までは実施されていますが、それ以降は入れ替えを行わないのが特徴です。その高2進級時には難関国公立大を狙う「文Ⅰ・理Ⅰ」、国公立大及び難関私立大を狙う「文Ⅱ・理Ⅱ」、中堅私立大がターゲットの「文Ⅲ」の3つに分割されます。

なお、高校入試において特進コースで入学した方については、高1の間は独立したクラス編成とされるものの、高2進級時に上記の文Ⅰや文Ⅲなど中高一貫組に混ざってクラス編成されることになります。

中学では補習と自習を重視されており、それらについての取り組みは次の4点がポイントとなっています。

①通常の補習
②週テスト不合格者・定期テスト基準未到達者への指名者補習
③成績上位者への囲い込み補習
④登録制の自習室には教師が常駐し、中学生は18時・高校生は20時まで利用可能

さて、今春から新設されたコースである「身体表現」についてもご紹介しておきましょう。このコースはクラブ活動ばかりに時間を費やす形ではなく、選抜特進や特進と同じ授業時間数をこなすなど指導要領通りに進行されています。よって、極端にクラブ活動に特化もされていませんが、私立中の専売特許である「先取り内容」や「難解な問題を扱う」ということもありません。

各クラブの顧問の先生が「学習でも成果が出るように指導します」と宣言しているそうなので、クラブ活動ばかりに勤しむということは絶対にあり得ません。

続いて、高校での教育内容について見てまいりたいと思います。

高校でのコース編成は多彩です。ざっとご紹介しますと

6年一貫コースに編入し、国公立・難関私大をめざす「特進」
2年次に教養系と表現系に分かれ、指定校推薦などを使っての大学進学となる「進学」
併設の大阪樟蔭女子大の関連学部に内部進学する「児童教育」「健康栄養」

というバラエティーに富んだコース編成になっています。

「児童教育」「健康栄養」については併設大に接続されることが前提となるコース内容ですから、特に併設大の就職や資格取得状況についても高校入試の段階で情報を得ておくべきかと考えます。その点についても検証してみましょう。

まず、児童教育コースから直結している大阪樟蔭女子大 児童学部ですが、小学校・幼稚園教諭・保育士を目指す学部となるこの学部、今春就職率が100%だった、ということで大変優秀な学部となっています。

そして、健康栄養コースも児童教育コースと同様に併設大に進学する事になるわけですが、進学先となる学芸学部 健康栄養学科は管理栄養士を養成する学科となっており、2011年3月実施の管理栄養士国家試験における合格率は94%(全国平均40.5%)という高い合格率を叩き出しています。

この2つのことから、児童教育・健康栄養ともに安心して併設大に内部進学が出来ると思われます。

話は変わって、指定校推薦枠についてもご紹介しておきましょう。

指定校推薦枠については高校の進学コースに優先使用権があります。そこで希望者がいなかった枠に関しては特進コースなどでも使用は可能になるそうです。ただし、特進に回ってくる枠は理系学部のものや遠方の大学のものなど、あまり人気の無いものばかりというのが現状のようです。中学からの入学者、高校の特進に入学された方については指定校推薦枠については期待はしない方がよさそうです。

一般入試などを経ることで大学進学先を自分の力で掴み取るコース、併設大への進学を前提として7年間かけて夢の職業に就くことを目指すコースと、いろいろな進路希望に応えてくれる学校であることがお分かり頂けたと思います。

そんな点が評価されつつあり、大阪府内でも屈指の「伸び盛りの学校」となっています。