京都成章高 エテルナ(関関同立文系特化クラス)募集停止へ

2011年6月21日 火曜日

京都成章高の塾対象説明会にお邪魔をしてきました。

京都市内の西の端となる京都市西京区にある同高は、近年は進学校としてその名を広く知られるようになってきています。

設立されたのは1986年、当時は男子校としてスタートしました。設立間もなく、野球とラグビーの強豪校として知られるようになりますが、そんな京都成章高が2003年にはアカデミークラスを男女共学化にしたり、大学進学に注力を始めたりと、徐々に進化を遂げていきます。

ちなみに、今春の大学合格実績を簡単にご紹介しておきますと、国公立141名(うち浪人10名)・関関同立307名(うち浪人12名)となっています。「現役合格」に力点を置いたご指導をされておられますので、浪人率の低さが際立ちます。しかし、特に関関同立については以前は600名弱の合格者数を出していたことを考えると少し今年の数字も寂しいものに感じます。

コース別の国公立・関関同立の進学率もご紹介いただきました。

AS 国公立65%・関関同立11%
アカデミー 国公立12%・関関同立46%

ASの国公立大進学率が65%となっていますが、将来的には70%にすることが目標であるらしく、そのために更に教育力を高めるおつもりであることが発表されていました。

また、今回数字はご紹介していませんが、ゼネラルクラスは在籍生の90%が野球・ラグビーで埋めているというコースの特性からクラブ推薦等で大多数の方が大学進学を決めるそうです。

さて、タイトルにもあります「エテルナの募集停止」についてです。

2008年度に「関関同立文系特化クラス」として設置されたエテルナですが、今春の入学者をもって募集停止となります。気になる理由ですが、「入学者が増え続けており、これ以上増えるとコースコンセプト(入学時にそれほど高くない成績層の子を3年間で関関同立レベルに引き上げる)が守れなくなる」ということだそうです。

少しエテルナに関する歴史をひも解いてみますと、このコースを設置する前年である2007年度の大学入試結果において、関関同立合格者数が前の年の580名から333名へと激減しました。また、様々なご事情があって特にゼネラルの受験者数が一時の2/3程度にまで減ってしまっていました。

そういった様々なことがあってでしょうか、「入学時より成績を大きく伸ばして3年後には関関同立へ送り出す」という進学校としての原点に立ち返ることを選択されたのが、このエテルナの設置でした。

教える先生方、勉強する生徒たち、それぞれに大変なご努力があったこともあり、今春卒業したエテルナ1期生の実績(進学先)としては次のような形となりました。

滋賀大 1名、慶應義塾大 1名、学習院大 1名、青山学院大 1名、法政大 1名
関西大 5名、立命館大 3名、関西学院大 1名 など

さて、エテルナの募集停止にあたって「エテルナに入りたかったのに」と考えている受験生たちの行き先が心配になります。来年度入試からはそういった受験生たちもアカデミーに入学して、2年次から私大文系クラスに入ることで関関同立への進学を目指すことになります。これまでエテルナに振り分けられていた募集人数がそのままアカデミーに振られることになると思いますので、これまでよりも少しだけ低い力でもアカデミーに合格出来るようになると思われます。

今年の高校入試においても京都公立高の御三家の併願者が前年度よりも増えたそうです。この事からも京都成章高は着実に進学校としての階段を上り続けています。「確実に成績を伸ばす高校」をお探しの受験生は、ぜひ一度京都成章高をご検討下さい。