西大和学園中の2012年度入試要項が発表となりましたが、大変驚くべき変更点が多数出ています。
以下が2012年度入試要項の一部分となります。
赤い字になっているのが今年度入試からの変更点となります。ポイントは次の2点です。
①入試日がこれまでの「3科4科選択日程」「3科日程」の2回の入試機会から1回減り、「3科4科選択日程」のみに
②その①の入試日が午後入試へ
これは大変驚きましたが、よくよく検証してみますと「確かにそうだな」と思う点が出てきました。
まずは入試機会を1回減らす点についてです。
今年度の3科日程(17日(月)実施)の受験者数は322名となっておりますが、この日程の受験者数は次の通り年々減少傾向にあります。
07年度513名⇒08年度341名⇒09年度485名⇒10年度367名⇒11年度322名
07年度と11年度を比較する200名も減っていることになります。まず受験者数自体が減ってきていた、という状況があるので「3科日程を取り止める」という英断を下したのは確かでしょう。
しかし、この3科日程は灘中・甲陽学院中といった最難関男子校の併願先としてもらうために設けていた入試日です。ですから、単純に「受験者数が減少しているから」というだけで入試機会を減らすわけにもいきません。代わりに灘中・甲陽学院中の受験生たちが受験をしに来てくれるような機会を設けないといけません。
そこで浮上するのが、今回のこの「3科4科選択日程を午後入試に」という変更です。
上の表の中にある試験時間割をご覧いただきますとお分かりの通り、社会から開始するという、他校ではあまり見られない試験時間割になっています。
灘中や甲陽学院中といった最難関男子校と併願してもらうためには、西大和学院中は試験開始時間を出来るだけ遅くすることで1日で2校受けてもらいやすいような試験時間割にせねばなりません。
幸い、灘中や甲陽学院中の受験生は社会以外の3科で受験が可能となっています。西大和学園中では最初の試験を社会にし、このような最難関男子校を受験しているような「試験科目として社会が不要」な受験生にはゆっくり来てもらうようにした結果が、上の画像の通りの試験時間割となるのです。
細部まで考えられたこの入試回数減少+午後入試化、受験生に与える影響はかなり大きいものと思われます。おそらく、来年度の西大和学園中の受験者数は、今年度以前の3科4科選択日程において07年度に1000名を超えて以来となる久々の1000名越え、となる予感がします。