浪速中高 急ピッチで進む教育改革

2011年9月28日 水曜日

浪速中高の塾対象説明会に行ってきました。

浪速中高

浪速中高は、ここ数年の間に様々な動きをされています。以下にまとめてみます。

2007年 中学共学化
2009年 宿泊学習施設である「多聞尚学館」が完成
同年 関西大との連携を取りつけて2010年度より「関大コース」を設置
2010年 総面積約12,000㎡もの面積を誇る多目的総合球技場である「浪速ふくろうスタジアム」を堺市南区豊田に設置
2011年 校舎敷地内に「浪速武道館」を建設
2014年 8F建ての新校舎が完成予定

と、ここまでかなりの急ピッチで教育改革が進められていますが、2014年の完成を目標として新校舎をお作りになるようですから、この勢いはまだまだ止まりそうにありません。

一貫しているのは、とにかく施設などハード面に力を入れる改革路線であること、です。

また、いまでこそ中高ともに共学となっている浪速中高ですが、かつては男子校の代表のような学校でした。その時のイメージと共学化した今のイメージとでは全然違うものになってきていた昨今ですが、武道館が出来たりスタジアムが出来たりということで、「かつての浪速」の良い面があらためて前面に押し出されてきているような、そんな気がします。

同時に、現在の中学生・高校生たち、あるいは教育事情に合わせた形でしっかりと改革を進められています。例えば、新設された武道館には弓道場がございます。今年の7月・8月に実施された高校の2回のクラブ体験会において、女子の1番人気は2回とも弓道だったそうです。女子に人気があるから弓道場を造った、というわけではないでしょうけども、「浪速らしさ」を踏襲しつつも今の中学生・高校生が欲しているものをきっちりと取り入れる、という点は素晴らしいと思います。

さて、教育内容について簡単にご紹介します。

中学では2010年度より関大コースが設置されており、今年で2年目を迎えているわけですが、中学においては関大コースも特進コースも共通履修としており、共に高1進級時には「普通科Ⅰ類」のカリキュラムを準用することになっているそうです。

高校の理数科と普通科Ⅰ類は週36時間及び実力アップ講座という補習が週2時間課されている、という点で共通しているものの、文理分けの時期が若干異なっており、理数科は3年次、普通科Ⅰ類は2年次からの分割となっているようです。

普通科Ⅱ類・Ⅲ類は週34時間で、実力アップ講座は希望者のみの受講となっています。

大学合格実績ですが、今春598名が卒業した中で、国公立大合格者数は30となっています。昨年が16名・一昨年が20名だったので、かなりの飛躍です。また、2009年より関西大とのパイロット校協定を結ばれています。一般なども含めて今年は合計44名が関西大へ進学しており、関関同立の中では関西大が最も合格者数が多くなっています。

しかし、合格大学の中で最も合格者数が多いのは近畿大の224名で、2位の桃山学院大96名の倍以上となっています。やはり大阪南部の大学受験生たちの間では近畿大は圧倒的な人気となっていることがわかります。

2012年度入試に向けてですが、高校では大きな変更点はないものの、中学では募集人数の変更が発表になっています。関大約35名⇒約40名、特進約105名⇒約80名という変更になっています。特進で大きく人数を減らしている点が特徴です。また、これまでは35名1クラスを基本として募集人数を計算していたのが、次年度からは40名1クラスを基本として各コースの募集人数を決められているようです。

今大阪府内の私立中高の中で最も元気がある1校の浪速中高の様子でした。