2012年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果

2012年3月7日 水曜日

今春卒業する大阪府内の公立中学3年生を対象にした2012年度公立高校後期入試の進路希望調査(3月2日現在)の結果が、6日の新聞各紙にて発表されました。今回のエントリーではこの調査結果と今後の展望についてご紹介したいと思います。

さて、今回の調査結果によりますと、後期選抜を実施する全日制公立高校107校の平均倍率は1.17倍となっています。昨年の調査時点平均倍率1.05倍という倍率は近年で最も低い倍率となりましたが、今年は0.12ポイントアップしています。理由としては、「卒業見込み者数が増えた一方で、募集定員を減らしたため」というものが有力です。

ちなみに、ここ数年の進路希望調査時点の平均倍率は次のように推移しています。

2009年度 1.23倍 ⇒ 2010年度 1.15倍 ⇒ 2011年度 1.05倍
⇒ 2012年度 1.17倍

もう1つ、昨年の調査時点で定員割れとなっていた高校が49校、その前の年である2010年度の調査時点での定員割れ校数21校から倍以上の数となり、平均倍率と同じく近年で最多となりました。

今年は、と言いますと、調査時点での定員割れ校数は26校となっています。こちらも、定員の大幅減が奏功しているように思えます。

さて、ここからは各学区主要校の調査時点の倍率を、2011・2010・2009年度の調査時点倍率・最終倍率とを合わせてご紹介していきます。

まずは第1学区です。

第1学区

昨年の最終倍率と同水準の高倍率となっているのが、北野高(1.39倍)・茨木高(1.70倍)・豊中高(1.84倍)といったところです。それに加え、春日丘高が昨年の最終倍率から大きく人気を上げて1.76倍になっています。これらの学校が最終的にどのような倍率になるのか、に大変注目が集まります。

昨年の最終倍率では手ごろ感が強いものになった池田高・箕面高の両校は、共に1.3倍超えと昨年の反動から人気を回復させています。

続いて第2学区です。

第2学区

目を引くのが四條畷高(2.14倍)です。調査時点では府内で2番目に高い倍率となっています。こちらのエントリー「四條畷高 文理学科1期生の文系・理系選択状況」では中1・2生対象の説明会の様子をご紹介していますが、そのあまりの人気沸騰ぶりに学校の先生方も驚かれているようでした。この一事をもってしても、四條畷高の今回の高倍率はうなづけます。

他に目立つ動きとしては、東高が昨年最終の1.25倍から今年1.46倍へ、枚方高は昨年最終1.18倍から今年は1.52倍、大阪市立高が昨年最終1.23倍から今年1.51倍、香里丘高が昨年最終1.06倍から今年1.27倍と、大幅に倍率を上げている所がある点です。この辺りの学校を志望されている受験生は注意が必要です。

第3学区はどうでしょうか。

第3学区

生野高1.67倍、高津高1.66倍と文理学科設置校の倍率がかなり高くなっています。特に生野高は昨年の調査段階でも高い倍率を示していましたものの、その後の最終倍率では生野高を敬遠する受験生が続出し、結果として大きく倍率を落としましたので、ひょっとすると今年も同じような動きが出るかもしれませんが、どうなるでしょうか・・・。

現時点では定員を割っている狭山高(0.92倍)と阪南高(0.93倍)ですが、昨年も調査時点は定員割れ⇒その後最終倍率では1倍を超える、という動きになりました。今年も同じように「人気が無いから狙い目」として出願先をこれらに変える受験生がたくさん出てくるでしょう。

最後、第4学区です。

第4学区

やはり、岸和田高の2.16倍に目が行きます。これは、今回の調査時点では府下トップの倍率となっています。また、三国丘高も1.98倍とかなり高い倍率になっており、ここでも文理学科設置校の人気が高くなっています。

反対に調査時点の倍率が低く、今後「狙い目」として受験生が殺到しそうな学校としては泉陽高(1.14倍)と佐野高(1.11倍)があります。今後、最終出願に向けて受験生がこの2校に多数出願先を鞍替えすることが予想されます。

今回ご紹介した倍率は、あくまで「進路希望調査時点」のデータとなります。最終の出願校決定に向けて、受験生はこのデータを見てあれこれと迷うことだと思います。

最後に、受験生の皆さんにおかれましては、出来るだけ今回の調査結果の倍率に惑わされず、今考えている受験校を最後まで貫き通して欲しい、と個人的には考えます。

大阪府公立高後期の出願締切は3月9日(金)、早ければその翌日には新聞紙上で各校の最終倍率が掲載されるでしょう。こちらのブログでは12日(月)から最終倍率をご紹介出来れば、と考えています。お見逃しなく!