浪速中・関西大 連携関係を解消へ

2012年4月6日 金曜日

昨年末ごろから主に毎日新聞・毎日放送を中心として報道されてきた浪速中と関西大の連携関係の話題ですが、2012年3月31日に関西大及び浪速中それぞれのHPにて連携関係を解消する旨が発表されました。

それを受けまして、週明け4月2日の新聞各紙でもこの件に関して報じられました。

以下、読売新聞と朝日新聞で報じられた内容をすべて転載しています。

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関大、浪速中と連携解消・・・推薦入学広報「信義にもとる」(2012年4月2日読売新聞)

関西大学(大阪府吹田市)と、浪速高校・関西大学連携浪速中学校(大阪市住吉区)を運営する学校法人「浪速学院」は31日、連携協定を解約すると発表した。

両者間で推薦入学についての協議が終わっていないのに、学院側が同中の関大コースについて、関大への推薦入学を前提にした広報を行っていたことが背景にあり、関大側は「信義にもとる行為だった」としている。

解約合意書では、同中の名称から「関西大学連携」を削除することや、生徒募集で誤解を与えるような表現をしないよう定めた。

同中の学校案内には、関大コースについて「関西大学直結」「中高大の10年一貫教育」と記されていた。

関大側は、同コースに在籍、入学が決まっている新1~3年生については、基準を設けて1学年30人程度を推薦入学で受け入れるとしている。学院の木村智彦理事長は、2013年度以降は同コースの募集を停止すると表明、「多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことをおわびします」とのコメントを出した。

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関西大、浪速中との連携解消 4月30日付で(2012年4月2日朝日新聞)

関西大学と連携協定を結んだ私立浪速中学校(大阪市住吉区)が保護者らに関大進学が確実と説明していた問題にからみ、関大は31日、4月30日付で連携協定を解消すると発表した。

協定締結は2009年6月で、「教職員の交流・研修」が目的だった。しかし、浪速中が昨年10月の学校説明会で保護者らに「関大へ間違いなく行ける」などと説明したことが判明。関大教授会が「虚偽の説明で大学の信用を傷つけた」として、理事会に連携の解消を求めていた。

関大によると、浪速中は協定を結んだ後、校名を「関西大学連携浪速中学校」としていたが、今後は「浪速中学校」に戻し、13年度から中高一貫の「関大コース」(定員40人)の募集を停止するという。

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内容を要約すると次の点にまとまるでしょうか。

①両校は4月30日付で連携協定を解消する
②浪速中は「関西大学連携」を校名から外すなど、生徒募集で誤解を与えるような表現をしない
③関西大は、関大コース生として浪速中に入学した1~3期生については「基準を設けた上で」1学年30名程度を推薦入学として受け入れる予定

特に③が気になる点ですが、読売新聞が報じているところによると「基準を設けて1学年30人程度を推薦入学で受け入れる」との記載があります。この「基準」というのが一体いつ発表になり、どの程度の条件になるのかに注目が集まります。また、その条件に対して浪速中高は関大コース生の成績を引き上げなければいけませんから、浪速中高ではそれについての取り組みや進捗(成績)状況についても今後の大きな課題となるでしょう。

関大コース生として入学した1~3期生の皆さんが大学入試を迎える際、それが関西大であるかどうかというのは別として、希望したとおりの進路先に落ち着くことを祈るばかりです。