大阪青凌中高 「学校初」が続出の今春入試

2012年4月17日 火曜日

高槻の地で着実に「進学校」としての評価を手にしつつある、大阪青凌中高の今春入試結果や大学合格実績をご紹介します。

まずは中学入試結果です。

ジュニアS及びジュニアAのコース制となって今年4年目の入試となりましたが、今年は両コース合計で48名が入学。昨年は44名、一昨年は36名だったことを考えると、着実に入学者数が増えています。後述する大学合格実績がここ数年非常に好調なことが募集状況にも好影響を与えていることは明らかです。

なお、今年のコース・男女別入学者数は以下の通りとなっています。

ジュニアS 男子13名・女子10名 計23名
ジュニアA 男子18名・女子7名 計25名

今年は特に長岡や桂といった京都方面、尼崎方面からの受験者が多い一方で、枚方方面からの受験者が減ったようです。

続いては高校入試の結果です。

今春は349名が入学、学校始まって以来最多の入学者数となったそうです。昨年は275名の入学者数でしたから、75名の増加ということになり、大幅な伸びであることもわかります。なお、受験者数自体も180名の増加となっています。

女子比率も大きく変わっています。今年入学した女子の数がこれまでよりも大幅に増えており、今年は349名中144名、割合にして41.3%となりました。

クラス数としては特進S 1クラス・特進2クラス・進学6クラス、合計9クラスとなりました。特に、特進コースが2クラスとなったのも学校としては初めてのことで、今年の入試結果の中で最も喜ばれている点がこの点だそうです。

ただし、来年度7クラス以上の受け入れとなるとHR教室の面で支障が出てしまう恐れもあるようです。特に、進学コースに合格するのに必要となる成績がアップする可能性が高いことを添えておきたいと思います。

公立高からの戻りは133名、率にして14.6%。昨年は10%を割り込んでいたので、こちらも大きな伸びとなっています。特徴的なのは、その133名中40数名が枚方方面からの入学となっており、枚方から大阪青凌高に目が向いていることがわかるデータとなっています。

ただし、公立高からの戻りのうち特進は30名ほど、特進Sにいたっては2名だけとなっており、圧倒的多数が進学コース生であるそうです。この点に関しては大阪青凌高の目下の課題なのではないでしょうか。

中学校から6年一貫で学んでいる生徒たちの動向も気になります。今年の中学からの内部進学生はジュニアS及びジュニアAの2コース制となった1期生となっており、併設高へ内部進学した22名はそれぞれ特進Sに13名・特進に4名・進学に5名が行き先として決まったようです。ジュニアAコースの生徒であっても特進Sへ内部進学している例もあるそうですから、中学時のコース名で高校進学時のコースを杓子定規で決めるのではなく、生徒の成績と希望を考慮して行き先を決定していることがわかります。

大学合格実績ですが、こちらにも「学校初」が続出しています。

今春卒業生は特進S及び特進の在籍生数が少なく、条件的に非常に厳しい学年だったことが前提として挙げられます。その点をご承知おきの上、以下読み進めていただきますと今年の大阪青凌高の大学合格実績がどれだけ素晴らしいものであるかがより一層わかりやすくなるでしょう。

現役国公立大合格者数は18名でした。昨年17名・一昨年8名と着実に伸びている、勢いを維持していることがわかります。また、浪人も含めると国公立大は22名、国公立大合格者数が20名を超えたのは「学校初」であるだけでなく、浪人4名中京都大が2名となっており、京都大の複数人数合格も「学校初」となっています。

特進Sコースは今年3期生が卒業、今や「2人に1人が国公立大」の所まで来ているようで「特進S生は国公立大へ」という図式がもう間もなく完成する勢いですが、一方で国公立大合格者の中には進学コースからも山口大を現役で合格している者も出てきており、進学コースのポテンシャルの高さを示しています。

6年一貫で中学から大阪青凌で学んでいる生徒たちの国公立大合格状況ですが、神戸大・滋賀大・和歌山大(2名)・奈良県立大の5名となっているそうです。

国公立大で大きな成果が出た一方で、課題も見受けられます。特に今年は関西大の合格者数が半減している点がつらい点です。ただ、反対に龍谷大は倍増していますので、あと一押しで関西大に届いたのに、という層が多かったのではないかと推測します。関関同立レベルの大学に通すために特進や進学に籍を置く生徒を鍛えるということが今後の課題なのではないでしょうか。

高校入学者数の多さ、高校特進コースが2クラスになったこと、国公立大合格者数20名超え、京都大複数人数の合格、という点で「学校始まって以来の最多数」を記録した大阪青凌中高。来年度入試もこの勢いは止まることはないと思われます。