京都産業大 一般中期新設・英語1科目入試導入

2013年6月27日 木曜日

京都産業大の高校・予備校対象説明会にご招待いただきました。

来年2014年に向けて多数の変更点が予定されている京都産業大ですが、まずは何といっても「外国語学部の改組」に注目が集まります。当ブログではこちらのエントリー「京都産業大 2014年度より外国語学部内の学科を再編へ」で詳しくご紹介をしています。よって、今回はおさらいを少しと、特に注目すべき点や新情報についてのみご紹介をします。

今回の改組により、専攻言語ごとに分かれていた6学科体制から4学科・12専攻体制へ改められます。以下、新しい学科・専攻の構成です。(○が新設置の専攻)。

英語学科
英語専攻、○イングリッシュ・キャリア専攻

ヨーロッパ言語学科
ドイツ語専攻、フランス語専攻、スペイン語専攻、イタリア語専攻、ロシア語専攻、○メディア・コミュニケーション専攻

アジア言語学科
中国語専攻、○韓国語専攻、インドネシア語専攻、○日本語・コミュニケーション専攻

国際関係学科

上記の通り、新しい専攻が4つ誕生することになりますが、そのうち特徴的なものは以下3点です。

①イングリッシュ・キャリア専攻
特定のキャリア(外務省、防衛省専門職、実務通訳、翻訳専門職、航空事業専門職、高校英語教員)への人材育成を目的とし、教養教育から専門教育まで基本的に英語の授業だけで卒業要件単位を取得することが出来きる上、6か月以上の長期留学を原則必修とする。

②メディア・コミュニケーション専攻
他専攻のように特定言語を指定した上での入学ではなく、独・仏・西・伊・露の5言語から1つを選択し語学能力を身につけると同時に、多様なIT機器を操作し多様な文化やメディアに対応するデジタル・コンテンツを作成することのできる人材を育成する。

③日本語・コミュニケーション専攻
上記②と同じく特定言語を指定した上での入学ではなく、アジア言語学科内の専攻語プラス英語から1 言語を選択して学習すると同時に日本語教育学を専門的に学ぶカリキュラムを編成。

今回の外国語学部の改組により、大学全体で募集定員が70名増えることになります。他学部等は定員の変更がなく、すべて外国語学部での定員増となります。

また、公募推薦入試におけるヨーロッパ言語学科とアジア言語学科では「専攻ごと」に定員を定めているのですが、他入試方式及び専攻では「学科単位」で定員が定められているのが少々ややこしいところです。「学科単位」で定員が設定されている入試に関しては「専攻の人数は柔軟に対応する」とされていますことをお知らせいたします。

続いては、2013年度入試結果について簡単にご紹介します。

大学全体での志願者40,883名(昨年より6,534名、19%の増加)に対し合格者10,879名、倍率としては3.8倍(昨年3.2倍・一昨年3.8倍)となり、大幅に低下した昨年から倍率を持ち直しています。

人気回復の要因として最も有力なのが「ネット割」で、この割引によって浮いた出願料で追加出願した者が多かった様子です。先日ご紹介をしましたこちらのエントリー「摂南大 入試制度で久々に大幅な変更」でご紹介したとおり、京都産業大のこの「ネット割」が摂南大の入試動向に大きな影響を与えたようです。

そのネット出願に関してですが、今春入試におけるインターネット出願の割合は、公募推薦69.6%・一般前期73.6%・一般後期74.8%となったそうです。

また、一般入試等では「最大3出願可能」となるなど、複数の合格判定機会があります。それらを上手く使って不合格の悪夢から一転して合格ラインへ浮上した受験生がたくさんいるとのこと、ご紹介いただきました。

一般前期(3科)の合格者1,876名中
スタンダード3科不合格⇒高得点3科合格となったのが312名いる

一般前期(2科)の合格者377名中
スタンダード2科不合格⇒高得点2科合格となったのが78名いる

センター利用の合格者756名中
スタンダード3科または2科不合格⇒センタープラス合格となったのが170名いる

併願を積極的にしておくことが功を奏した受験生がこれだけいます。出願時の参考にしてください。

最後に、2014年度入試情報です。変更点は以下の通りとなっていますので、箇条書きでご紹介します。

①公募推薦「総合評価型」の評定平均値得点化方法が「20倍(100点)」へと変更
②公募推薦において地方会場「奈良会場」を新設
③一般中期を新設(2月13日実施)
④上記③に伴い一般前期を5日間から4日間へ圧縮
⑤セ利用前期と一般前期を同時出願すると1出願目の受験料が無料となる制度を、ネット割に統合
⑥一般後期およびセ利用後期はインターネット出願のみへ
⑦英語1科目型入試を新設、1月26日実施、外国語学部のみ募集(他学部等との併願不可)
⑧一般前期の合格発表日が前倒しされている(2月14日⇒2月6日)

特に⑦の英語1科目型入試が面白いのではないでしょうか。詳しい内容は以下の通りです。

・1限目の英語は一般前期と同一問題
・2限目の英語は「社会科学・自然科学分野の英文を読ませた上で英語及び日本語で論述させる形式とし、入学後に必要とされる論理的思考力と高度な言語能力を確認する問題(記述式)」とする

以上、京都産業大の情報でした。