関西学院大 グローバル入試に関する続報

2013年8月2日 金曜日

関西学院大の、受験生向け説明会に行ってまいりました。

まずは、2013年度入試結果についてです。

一般及びセンター利用型の募集定員3,183名に対し、合格者は11,674名に出されています。

併願回数に関しての情報ですが、今春入試では一般7日程すべてに出願した受験生が42名おり、そのうち26名が1回以上の合格を勝ち取っているとのことで、61.9%の合格率ということになります。ただ、関西学院大には受験料割引制度が無いので、1回の出願×受験料の単純計算となる点、ご注意ください。

英国の出題傾向は次の通りです。

英語
・基礎的英語を問う問題が中心
・問題量が多く、長文の比重が高い
・英作文⇒穴埋め問題
・会話文も頻出
・学部個別・関学独自日程における記述の割合は20%程度

国語
・現代文1題(50%)と古文1題(50%)で、古文のウエイトが高い
・現代文は少々難しいが、古文の問題はオーソドックスなものとなっている
・理解力・読解力・表現力を総合的に問う
・現代文は評論中心で、古文は有名な作品の出典多い
・学部個別日程の記述割合は20%程度

2013年度全学日程(2月1日)の英語における正答率と配点の状況は次の通りです。正答率60%以上の問題が74.5%を占めています。合格目安の得点率が70%なので、正答率60%以上という「ごく普通」の問題をしっかり解答出来ていれば、合格ラインには乗ってくるという計算になりますね。

正答率
80%以上:28.5%
同60~79%:46.0%
同40%~59%:17.5%
同20~39%:6.5%
同20%未満:1.5%

センター利用型入試について。この入試方式でのボーダーラインは毎年安定しており、5科目型で75~80%程度、3科目型で80%程度となっています。ただし、レベルが高い国際学部などはもう少しラインは高めになっている気がしますので、その点は各予備校が公開している情報を頼りにすべきでしょう。

今回説明会に参加したメインの目的は「グローバル入試」に関する追加情報を仕入れるためです。当ブログではこちらのエントリー「関西学院大 「グローバル入試」導入へ」において、いち早く情報をキャッチし、皆さんにお伝えをしました。

その後、関西学院大の中でいろいろと議論がされたようで、3月にご紹介した内容から一部変更や追加が出ています。

まずは定員についてです。2014年度より新導入のグローバル入試ですが、既存のAO入試から定員を割く形で定員を確保しています。AO入試で今春377名の募集定員を確保していたところ、次年度は248名、129名の減少となり、その分がグローバル入試に回されていることになります。

新しい入試が始まるからといって、その分の定員が純粋に上乗せされるのではなく、AO入試の定員を削ってグローバル入試の定員確保となりますので、AO入試を受験予定にしていた受験生にはかなり残念なことになっていると思います。

さて、3月開催のオープンキャンパス時に発表されたものから一部変更・追加が出ている、という部分ですが、先にご紹介したこちらのエントリー「関西学院大 「グローバル入試」導入へ」との相違点を以下に記します。

①入試方式の追加
先のエントリーにて記載した4つの試験形態に加え、新たにもう1形態「グローバルキャリアを志す者のための入学試験(英語リスニング方式)(総合政策のみ)」が追加されています。
・関西学院大学を第一志望とし、総合政策学部の所定の課程を修めるとともに、実践型「世界市民」育成プログラムに登録し、コース所定の課程を修めることを志す者
・総合政策学部独自のカリキュラム(グローバルキャリアプログラム)において、国際社会で活躍する能力を身につけることを志す者
・選考方法は次の通り
第1次審査:英語リスニング試験(110分)← 試験詳細は下記リンク先をご参照ください
第2次審査:面接試験

なお、この入試は今春入試まで総合政策学部でAO入試として実施されていたもので、既報の4つの入試と違って出願要件が緩く、試験もリスニング試験のみで済むこともあって、英語力がある受験生が多数受験してくると思われます。ご注意ください。

②「国際貢献活動を志す者のための入学試験」における試験内容の変更
先のエントリーでは『第1次審査「日本語小論文(90分)」「英語題材論述方式(90分)」第2次審査「面接」』とされていましたが、以下に変更されています。
第1次審査:書類審査+口頭試問・適性面接審査(日本語及び英語)
第2次審査:面接試験

この形態は他の「英語能力・国際交流経験を有する者~」や「インターナショナル・バカロレア~」と比べて出願要件に設定されている各種資格試験のスコアが高いこともあり、筆記試験は免除する形としたそうです。

それぞれの試験で問われる内容や評価等のポイントは次の通りとなっています。すべてではありませんが、簡単にご紹介します。

英語題材論述
サンプル問題では「国連」「ボルネオ」「オランウータン」といったワードがあり、自然破壊・環境問題と国連の取り組みが扱われ、英語なら200~300字の記述が課されている

口頭試問・適性面接審査
国際社会貢献活動のプログラムの実施担当教員が面接官として入り、資質・適性を英語・日本語で判断する

英数理(グローバルサイエンティスト~で実施)
大学入学後に授業についていける基礎学力があるかどうか、を測るもので、他の試験方式と違って小論文等は課していない

面接審査
志望学部の教員が面接を担当するので、自分自身の言葉で志望動機等をはっきりと説明できるようになっておくべき

グローバル入試とAO入試の併願に関しては認められていませんが、グローバル入試内であれば7つのパターンで併願が可能となっています。ただし、理工学部のみ募集の「グローバルサイエンティスト~」と、総合政策学部のみ募集の「グローバルキャリア~」以外の3形態は出願学部・学科・専修・コースを同一のものにする必要があるという制約があります。

サンプル問題がHPに公開中です。参考にしてください。

英語題材論述及び日本語小論文
http://www.kwansei.ac.jp/admissions/news/2013/news_20130801_008000.html

英語リスニング
http://kg-sps.jp/blogs/office/kakomon/listening/