公募推薦入試 評定平均値と合格率の関係を探る①

2013年10月4日 金曜日

間もなく、多くの私立大では「公募推薦入試」が開始となる季節となりました。

今回と次回のエントリーでは、公募推薦入試において「出願要件」や「得点化」などで受験生に重くのしかかってくる「評定」について検証してみたいと思います。

なお、今回と次回のエントリーをお読みになる前に、こちらのエントリー「公募推薦入試 評定平均値と合格率の関係は?①」をご一読頂き、「東日本の大学と西日本の大学では評定の扱いが異なる」点や、「特に近畿地区の私立大で多い評定の得点化」について理解しておいてください。

評定の点数化がどれほど合否に影響を与えているのか、また、実際に評定が悪いと公募推薦入試には合格出来ないのか?や、評定が悪くても公募推薦入試で合格を勝ち取るためには一体何をすればいいのか?について、2回のエントリーに分けてご紹介したいと思います。

一部の大学では、公募推薦入試における評定平均値と合否の相関関係についての資料が発表になっていますので、それらを見ながら話を進めていきます。

まずは、同志社女子大の2011~2013年度公募推薦入試S(2011及び2012年度は公募推薦入試S一次)における評定平均値帯域別合格率を次の4つの画像でご紹介します(それぞれ画像をクリックすると拡大します)。なお、この公募推薦入試においては調査書は50点満点、つまり「評定平均値の10倍」されて配点の一部として加算される方式です。ちなみに、どの学部・学科も総点は350点となっていました(ただし、学科によって教科・科目の配点は異なる)。




先にご紹介したとおり、総点350点満点中50点、全体の14.3%が調査書の占める割合となっています。

例えば、「現代社会学部 現代こども学科」や「生活科学部 食物栄養科学科 管理栄養士専攻」といった人気が高い学部・学科・専攻では決してそうであるとは言えないものの、大きな特徴として「評定平均値が5.0~4.3のゾーンにいる受験生の合格率が高い」という点が挙げられます。

「評定平均が高い」ということはつまり、「学校の成績が良い」ということになり、もっと簡単に言えば「勉強が出来る・得意」ということを示しますから、評定平均値が高い受験生が合格率が高くなるのはごくごく当然の結果でしょう。

注目すべきは4.2~3.5のゾーンにある受験生たちの合格率です。先にご紹介した5.0~4.3のゾーンと比べると少し合格率が落ちますが、それでもさほど大きくは変わらない学部・学科もいくつかあります。

それよりも低いゾーン2つになると合格率がかなり低くなりますが、それでも多くの学部・学科では3~4人に1人は合格した、というデータになっていますから、あきらめるのは禁物です。

次回のエントリーでは、他の大学が公表している評定平均値と合格率のデータと、評定が低くても公募推薦入試で「逆転合格」を勝ち取る方法をお教えします。