2014年度大学入試 一般入試で「ネット出願」が可能な大学

2014年1月10日 金曜日

年が明け、大学入試においては私立大一般入試に向けて出願が開始となっています。

一つの大学に出願するまで、以下のように実に多くの手順を踏まなければいけません。実に面倒です。

①大学に願書を請求し、入手する
②願書にミス無く必要事項を書き込む
③「調査書」の依頼を高校へ行うなど必要書類を集める
④受験料を払い込む
⑤写真を撮って願書に貼りつける
⑤大学へ願書を送付する

これらの手順をミス無く進めるだけでもかなりの時間と労力を必要とし、出願作業を進める間は勉強の手を止めないといけませんが、それ以上に「ちゃんと出願出来たかな?」など勉強に集中できないことにもなります。特に②の部分で「ミス無く」という所が重要です。受けようと思っていた学部・学科と異なるところにマークを入れてしまっていたり、間違った受験会場を選択してしまっていて、当日会場に行ったら自分の席が違う会場に用意されていることが分かった、など、一つマークを間違うと自分の将来を大きく左右してしまうことになりかねません。

そんな複雑な大学入試の出願に、今大きな変化が起こっています。

従来の紙の願書ではなく、パソコンやスマートフォンなどインターネットを利用した出願、つまり「ネット出願」を導入する大学が増えています。

今回は、近年急速に増えた感がある「ネット出願」について特集します。

①ネット出願の歴史
その歴史は実は古く、早い所では10数年前から導入されていました。ただ、ネット環境が今ほど整っていなかったのと、大学側の宣伝不足もあり、導入大学でのネット出願利用率は全志願者の数パーセントに留まっているにすぎませんでした。それが、ここ2~3年で一気にメジャーなものへと登りつめました。その背景には、インターネット環境が格段に進歩、特にスマートフォンの普及が大きな理由になっていると思われます。また、2012年度には中京大、2013年度には京都産業大・龍谷大・近畿大が相次いで「ネット割」を導入したこともあり、「ネットで出願すると受験料が得する」というメリットが志願者を引き寄せました。

②ネット出願のいい所・注意しないといけない所
ネット出願には、紙の出願には無い大きなメリットが得られる反面、注意が必要となる所もたくさんあります。以下まとめてみます(大学によってシステムが異なりますので、記載内容がどの大学にも当てはまるとは限りません)。

ネット出願のいい所
・記入ミスが減る
もし「あり得ない併願パターン」「あり得ない受験科目の組み合わせ」に当てはまる形で選択されている場合は「エラー」となって出願が受理されないなど、画面上でミスを随時指摘してくれます。入力内容を画面で確認出来る、という点は、ネットに慣れているイマドキの高校生には紙の願書よりも身近に感じるかもしれませんね。
・いつでも出願出来る
極端に言えば、出願締切日の深夜でも出願は可能です。昼間郵便局が開いている時間に足を運ばなくていいのは大きなメリットではないでしょうか。
・受験料の割引がある
「ネット割」を設定している大学であれば、少し安く受験が出来ることになります。浮いたお金でもう1出願多めに出せるようになった、ということもあります。

ネット出願で注意が必要な所
・郵送が必要な書類もある
受験料支払いの証明、高校からの調査書、証明写真といったものはネット経由では大学に送れませんので、郵送が必要です。これらの送付も期間内に終えるよう、注意しましょう。
・自分だけの「思いつき」で出願しないように
いくら手軽になったからといって、思いつきで次から次へと出願大学や受験回数を増やすのは良くありません。今クリックしようとしている学部・学科、あるいは併願方式は自分にとって本当に必要な受験か?をよく考えてからにしましょう。

③どんな大学でネット出願をやってるの?
次の表は、旺文社がまとめた「一般入試で「ネット出願」可能な大学」の一覧です。参考にして下さい(画像をクリックすると拡大します)。

ネット出願を上手に活用し、「勉強時間の確保」や「受験料の節約」につなげる様にしましょう。