開催3回目 首都圏でのキリスト教学校合同フェア

2014年3月14日 金曜日

首都圏の学校を中心として、2014年3月に「カトリック学校」と「プロテスタント学校」が集まって合同フェアを開催します。

詳細は以下の通りです(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。

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2014 キリスト教学校合同フェア

日時:2014年3月22日(土)9:30~16:00
場所:青山学院高等部校舎
内容:校長による教育講演、校種別パネルディスカッション、クラブ発表会・体験イベントコーナー、30分ミニ説明会、個別相談コーナー

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なお当日は、キリスト教学校58校の小・中・高パンフレット無料配布コーナーも設置されるとのことです。また、アンケートに答えて頂きますと、参加校オリジナルグッズがもらえるそうです(数に限りあります)。

お子さんの将来について考える有益な機会です。ぜひ、ご家族でご来場ください。

進路講演会で高校にお邪魔しています(2014年2月)

2014年3月13日 木曜日

「社会貢献活動」の一環として、開成教育グループ 入試対策課はご依頼を頂いた高校に出向き、大学受験に関する講演会を担当させて頂いています。

2013年度末に実施した講演会等についてはこちらのエントリー「あちこちで進路講演会をしています」でご紹介しました。それに続きまして、2014年2月にも立て続けに2つの高校で進路講演会等を開催しましたので、こちらでその様子をご報告いたします。

2月6日(木)に実施された、大阪府教育センター附属高 高2生対象の進路講演会の様子です。

私立大への進学を希望する生徒さん達、約40名を対象として講演会を開催しました。皆さん真剣に聞いてくれていました。

続いて、2月13日(木)に明浄学院高 高2生対象に開催された、ブース形式の相談会にもお邪魔しました。

写真にも写っていますが、体育館にストーブを置いての開催という寒い中での催しとなりましたが、多くの大学・短大・専門学校が集まっており、熱気あふれる会となりました。

今回の講演が今後の進路選択や勉強面でお役に立つことを願っています。

また、これをお読みの各高校様で進路講演のご希望がおありでしたら、ぜひ開成教育グループ 入試対策課にお声かけください。喜んでお邪魔させていただきます。

近畿地区主要私立大 2014年春のオープンキャンパス

2014年3月12日 水曜日

私立大入試は2月で一般前期を終え、3月に入り最後のチャンスである一般後期が実施されております。また、2月末からは国公立大入試が始まっており、いよいよ大学入試は折り返し地点を過ぎた感があります。現在チャレンジ中の大学受験生の皆さんはあとひと踏ん張り、頑張って下さい。

さてそんな中、今高校2年生・1年生の皆さんを主に対象とするオープンキャンパスが、この春休み中に早くも実施されます。今回のエントリーでは近畿地区の主な私立大が実施する春のオープンキャンパス日時についてご紹介します。

※作成には万全を期していますが、開催日時・場所等については各大学HPで必ず確認下さい

同じ日に複数の大学が実施しているケースがあります。両方とも見学しておきたいのであれば、各大学のHPでプログラムをお探しいただき、どうしても参加したいプログラムが何時に行われているのかを把握し、2校を上手に回るためのタイムスケジュールを立てましょう。

まだまだ入試本番まで時間があるのですが、だからこそ今のうちにゆっくりと各大学を回っておき、大学入試に関する制度全般や個々の大学の様子などを知り始めておくと良いと思います。

昨年の春(3月)に実施されたオープンキャンパスのうちのいくつかに開成教育グループ 入試対策課もお邪魔をしています。当ブログでは以下のような大学に関してご紹介をしました。オープンキャンパス参加前の「予習」としてご覧頂き、少しでも雰囲気を掴んでもらえればと思います。

佛教大 ⇒ こちら
大阪薬科大 ⇒ こちら
京都産業大 ⇒ こちら
京都女子大 ⇒ こちら
畿央大 ⇒ こちら

受験生・保護者は必見 スマホ依存は学力低下を招く?③

2014年3月11日 火曜日

当シリーズでは、スマートフォン(スマホ)がもたらした多くの「功罪」のうち、教育・学習にもたらした「負」の部分にスポットをあて、特に中高生にスマホあるいはそれを介したインターネットなどと上手に付き合うことを推奨するものです。

初回のエントリーである「受験生・保護者は必見 スマホ依存は学力低下を招く?①」では、文部科学省が全国学力テスト実施時に行ったアンケート結果と成績との相関関係を分析したものをご紹介し、ネット依存の傾向が強い生徒ほど学力テストの成績が低い、という事実をお知りいただきました。

2回目となるこちらのエントリー「受験生・保護者は必見 スマホ依存は学力低下を招く?②」では、1日のスマホ利用時間が長ければ長いほどテストの平均点が低くなっている、という例をご紹介しました。

3回目となる今回は、これまでご紹介してきた「学力低下」という悪影響のうちのほんの一部に関する話から少し視野を広げ、スマホ依存が中高生にもたらす悪影響の全体像あるいは実態について迫ってみたいと思います。

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スマホ普及で中高生「ネット高依存」増える 親はどう対処すべきか
(2013年12月1日J-cast News 一部抜粋)

警視庁は2013年11月28日、中高生の携帯電話、インターネットの利用等についてのアンケート調査結果を公表した。

調査は13年7月1日から20日まで、都内の中学、高校の2・3年生4249人を対象に行い、有効回答率は97.8%だった。

スマホの保有率は、中学生で42%、高校生では74%と高い割合となった。

「手元にないと不安」「インターネットをしているとほっとする」など携帯電話への依存を示す15項目のうち、4項目以上当てはまる「高依存」状態にある生徒は31%で、そのうち82%はスマホ利用者だった。

高依存の生徒は、携帯を使うことで「寝る時間が遅くなった」(61%)、「メールをいつも気にする」(50%)、「成績が悪くなった」(32%)、「家族との会話が減った」(22%)など、生活に悪影響を受けたと回答する割合が高くなっている。

さらに、保護者との約束を破る、夜遊び、家族の金品を盗るなど問題行動の経験では、6項目全てで高依存の生徒の方が低依存の生徒より経験率が高く、ネット依存が日常生活に悪影響を及ぼしていることが浮き彫りになった。

中高生のネット依存の傾向を示す調査結果はこれまでにもあった。

厚生労働省の研究班が13年8月に発表した、12年度の中高生のインターネット利用状況に関する調査結果では、「インターネットに夢中」「インターネット離脱症状がある」「インターネット使用による生活支障がある」など8項目の質問のうち3~4項目に該当する生徒を「不適応使用」、5項目以上に該当する生徒を「病的使用」に区分したところ、不適応使用は全国で104万7000人、病的使用は51万8000人という推計が出た。

不適応使用、病的使用の生徒は、睡眠時間が短くなる傾向にある上、入眠困難など睡眠の質が悪い、午前中に調子が悪い、楽しい日常生活を送れなかった、いつもより気分が落ち込むことが多かったと回答する割合が高くなっている。

リクルート進学総研が13年6月、全国の高校生800人を対象に実施した調査では、スマートフォン所有者440人のうち、利用シーンで「起床後すぐに」「布団・ベッドに入ってから寝るまで」と回答したのはそれぞれ49.8%、53.0%だった。

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多くの情報がぎっしり詰まった記事です。

前半部分は「携帯電話への高依存状態にある生徒のうち82%はスマホ利用者」ということと、その高依存状態にある生徒は「生活に悪影響を受けたと回答する割合が高くなっている」という事実が記載されています。

後半部分には「依存」とはまた別の言葉として、「不適応使用」「病的使用」という、インパクト大のワードが出てきています。ここまでくると、前半部分で記載があるような悪影響の例とは比較にならないような、健康面あるいは精神面の不調という大変深刻な状況にまで陥っているようです。

「成績低下」は一つの「結果」であり、スマホ依存が引き起こす成績低下の「過程」には、上の記事で記載があるような「睡眠時間が短くなる傾向にある上、入眠困難など睡眠の質が悪い、午前中に調子が悪い、楽しい日常生活を送れなかった、いつもより気分が落ち込む」といった日常生活・健康・精神の面で問題が起こっている、ということに目を向けなければならない、ということがこの記事からわかります。

これまでの「~①」「~②」のエントリーでは「スマホ依存が成績低下を引き起こす」という新聞記事をご紹介しましたが、「問題」はそれらの記事では触れられていないもっと深刻で根深い所にある、ということを改めて知る必要がありそうです。

次回のエントリーでは、このシリーズを簡単にまとめたいと思います。

過去最高が続出! 2014年度大阪府公立高後期 最終倍率②

2014年3月10日 月曜日

いよいよあさって、3月12日(水)は大阪府公立高後期選抜の実施日です。その大阪府公立高後期選抜の倍率などについて考察しているシリーズです。こちらのエントリー「過去最高が続出! 2014年度大阪府公立高後期 最終倍率①」の続きとなります。

前回のエントリーでは、主要校の倍率を、各学区ごとにご紹介をしましたが、今回のエントリーでは大阪府全体の平均倍率、今年の大阪府公立高後期に見られる特徴的な事項といった、もう少し全体的な状況について検証します。

まずは、大阪府全体の平均倍率推移をご紹介します。

昨年度1.25倍はここ約10年で最も高い倍率となりましたが、今年度も1.23倍と、昨年の高水準を維持した形です。昨年から前期選抜で普通科の募集を開始しており、定員をそちらに割いた結果後期で定員が減少しています。そのせいで、昨年度から高い倍率が続いています。

今年は中3卒業生数が昨年より約2,000名多いということもあり、40校で各40名の募集定員増加が図られていますものの、倍率の大幅低下にはつながりませんでした。

大阪府公立高入試は、今年大きなターニングポイントを迎えています。それは「学区撤廃」です。

大阪府の過去の学区制の変遷である「9学区⇒4学区⇒学区撤廃」の3期間に区切って、公立高普通科の倍率を示してみました。

9学区⇒4学区へと移行してすぐの数年は公立高人気が高くなっていることが分かりますが、以降は大きな乱高下となっています。この間、大幅な定員の増加や減少が毎年のように繰り返されたので、このようなことになっています。

前述の通り、「中3卒業生数の大きな違い」「大幅な定員増加」ということで昨年度との単純比較が難しくなっています。しかし、学区撤廃直前の2013年度の倍率が1.25倍で、学区撤廃初年度の倍率が1.23倍。恐らくは「学区撤廃だから私立高専願から公立高受験へ」と流れた受験生は少ないものと思います。こちらは、今後「旧来の学区を超えて他の学区の学校を受験する方がどれぐらいいたのか」ということが分かれば、何かしらの結論は出せることでしょう。

続いては、「定員割れ校数」の考察です。昨年度より前期でも普通科の募集が開始となっていることから、後期では定員割れ校数が極端に少なくなっています。定員割れ校数の変遷は以下の通りです。

2014年度 7校
2013年度 4校
2012年度 14校
2011年度 41校

こちらのエントリー「高止まり! 2014年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果」でご紹介をしましたが、希望調査時点では24校で定員割れ状態となっていました。その後、そういった定員割れ校への出願先変更が多く出て、最終的には定員割れ校数が7校にまで落ち着きました。

しかし、この定員割れ7校のうち、実に6校で今年度定員が増加(各40名)されている、という事実があります。40名の定員増加が無かったとしても定員割れとなる学校も3校あり、これらの学校は定員を増やす必要があったのかどうか、疑問が残ります。

こちらのエントリー「高止まり! 2014年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果」をお読み頂いた方はお気づきになられていると思いますが、特に進学指導特色校10校の倍率が高くなっています。それら10校とその他の学校では一体どのくらいの差があるのか?についても検証してみました。以下の表は、進学指導特色校10校トータルの倍率などと、その他97校トータルの倍率などを比較したものになります(画像をクリックすると拡大します)。

進学指導特色校10校トータルの倍率は1.59倍で、昨年・一昨年の1.58倍とほとんど変わりませんでした。昨年・一昨年に続き、今年もこの10校で約1,100名が不合格となり、この受験生たちは併願で合格している私立高へ入学することとなります。定員が全体の8%ほどしかないたった10校の進学指導特色校に、実に志願者の約11%が集まっており、これら10校は非常に厳しい入試になっていることがわかります。

一方で、その他97校の倍率が0.02ポイント下降しています。表をよくご覧頂きますと、募集定員の増え幅に対して志願者数の増えが少なくなっており、それが結果として倍率の低下を呼んでいます。2011年度入試での1.02倍のことを考えると昨年度・今年度と随分と倍率が上昇していますが、これは前述の通り「前期での普通科募集開始による、後期での定員減」が主な原因と考えられ、「公立高人気が急激に上昇した」と手放しでは言えないのが現実です。

簡単に言いますと、進学指導特色校10校とその他97校とでは、大きな倍率の差、つまりは大きな人気の開きがあることになります。

大阪府公立高後期選抜はあさって12日(水)実施、合格発表は翌週3月19日(水)となっています。受験生の皆さんの「最後の戦い」を、開成教育グループ 入試対策課は応援します!

過去最高が続出! 2014年度大阪府公立高後期 最終倍率①

2014年3月8日 土曜日

去る3月7日(金)の新聞各紙に、大阪府公立高後期選抜の最終倍率が掲載されました。今回と次回のエントリーでは、大阪府公立高後期の最終倍率について考察して参ります。今回のエントリーでは、取り急ぎ主要各校の最終倍率を、進路希望調査結果のデータとも合わせて6年分ご紹介します。

まずは旧第1学区です。

北野高・・・募集定員が40名増やされていることもあり、希望調査時点の1.45倍が昨年最終倍率(1.68倍)と比べて手ごろ感が出た。その結果、希望調査時点から0.11ポイント上げて1.56倍に。
茨木高・・・希望調査時点では大阪府下全校で最も高い倍率であった2.17倍という超高倍率を見て避けた受験生が続出し、希望調査時点から0.43ポイントのダウンとなったものの、表に示している過去6年分の最終倍率の中で最も高いものとなる1.74倍。
豊中高・・・こちらも表に示した過去6年分の最終倍率の中で最も高い1.80倍。例年以上のハイレベルな争いになるだろう。
春日丘高・・・昨年最終倍率(1.93倍)から大きく下げた1.45倍と、ここ数年の中では低い水準となった。
池田高・箕面高・・・共に昨年最終倍率から若干下げており、2012年度の最終倍率が例年になく高いところから2年かけて徐々に下がってきている。特に池田高は表内6年間で最低の倍率。
三島高・桜塚高・刀根山高・山田高・・・これら4校は表でご紹介している過去6年の中で最も高い倍率。ハイレベルな争いが予想されるので、要注意。

旧第2学区についてです。

大手前高・・・昨年の最終倍率1.66倍は近年で最も、そしてダントツに高い倍率となったが、そこまでの倍率ではないものの1.54倍と高水準。希望調査時点の倍率(1.43倍)から0.11ポイントも上げていることもあって、「自信がある」受験生たちが集まっていることと思われる。
四條畷高・・・さすがに希望調査時点の2.07倍から0.22ポイント下げたものの、1.85倍と昨年最終倍率の1.58倍から大幅上昇は逃れることは出来なかった。しかも、今年の普通科全校で最も高い倍率、かつ、表でご紹介している過去6年の中で最も高い倍率である、というオマケつき。2012年度入試程度のレベルになりそう。
寝屋川高・・・希望調査時点の倍率(1.28倍)とほぼ変わらない1.29倍。昨年最終倍率から大きくさげており、昨年よりは幾分緩いラインになりそうな予感。
牧野高・旭高・港高・・・これら3校は表でご紹介している過去6年の中で最も高い倍率。ハイレベルな争いが予想されるので、要注意。
東高・大阪市立高・・・これら3校は表でご紹介している過去6年の中で最も低い倍率。例年よりも入りやすいことになりますが、油断は禁物!

旧第3学区です。

天王寺高・・・表でご紹介している過去6年間で最も、そしてダントツに高い倍率である1.68倍となった。希望調査時点の倍率(1.69倍)とほとんど変わりがないことから、「腕に覚えがある」受験生たちが集まっていることと思われる。
生野高・・・表でご紹介している過去6年間で最も高い1.69倍で、旧第3学区トップの倍率。希望調査時点(1.86倍)から0.17ポイント下げたのがせめてもの救い。
高津高・・・進学指導特色校の指定を受けて以降の4年間で最も、しかもダントツで低い倍率(1.44倍)。希望調査時点(1.52倍)ですでに例年になく低い倍率であることが分かっていたにもかかわらず、そこから更に0.08ポイント下げている。原因はやはり昨年の最終倍率(1.82倍)の高さ?
八尾高・清水谷高・夕陽丘高・河南高・阪南高・・・これら5校は表でご紹介している過去6年間で最も高い倍率となった。特に清水谷高(1.53倍)と夕陽丘高(1.52倍)は非常にハイレベルな戦いとなるはずなので、要注意。
東住吉高・・・ここ数年で最高の倍率となった昨年最終倍率1.32倍とほぼ同水準の1.31倍。前期での普通科募集開始で集めた注目が引き続き残っているという印象。

最後、旧第4学区です。

三国丘高・・・最終倍率1.23倍は進学指導特色校の指定を受けて以降4年間で最も、そしてダントツで低い。希望調査時点で1.39倍とすでに例年にない「手ごろ感」があったにも関わらず、そこから更に0.16ポイントのダウン。
岸和田高・・・希望調査時点の1.51倍から0.1ポイントダウンの1.41倍で、昨年最終倍率(1.27倍)からかなりのアップ。昨年よりは高いレベルの争いになる。
泉陽高・・・表内6年間で最も、そしてダントツで高い倍率(1.52倍)。かつてない高いレベルの争いになることは確実なので、要注意。
登美丘高・・・希望調査時点(1.53倍)の高倍率に驚き、急いで出願先を変える受験生が多数出たのか、少しはマシな倍率になったものの、それでもこちらも表内6年間で最も高い倍率。
久米田高・・・希望調査時点(1.45倍)の高倍率に驚き、急いで出願先を変える受験生が多数出たようで、昨年最終倍率の1.24倍とほぼ変わらない1.26倍に落ち着いた。
高石高・東百舌鳥高・・・表でご紹介している過去6年間で最も高い倍率。特に高石高(1.32倍)はかつてない高倍率なので、気を引き締めて臨んでほしい。

お気づきになられましたでしょうか?タイトルにもありますが、今年は「過去6年で最も高い倍率」となっている学校が続出しています。今回ご紹介した旧学区それぞれで12校、合計48校のうち「過去6年で最も高い倍率」となった数・割合は以下の通りです。

旧第1学区 12校中6校 50%  旧第2学区 12校中4校 33%
旧第3学区 12校中7校 58%  旧第4学区 12校中4校 33%

合計 48校中21校 44%

その反面で、池田高・東高・大阪市立高のように「過去6年間で最も低い倍率」となっている学校もそこそこの数存在しています。どうやら、受験生が「行きたい」と思う学校と、そう思ってもらえていない学校、というのが分かれつつあるようです。

特に今年度より「学区撤廃」となっている大阪府公立高入試です。初年度の今年はあまり受験生の動きは活発ではない様子ですが、次年度以降学区間の行き来が盛んになってくると、この人気面での「二極化」が更に色濃く出てくるのではないでしょうか。特に地理的に「通いにくい」所に位置する学校は、非常に不利になることでしょう。

ここまでは各学区の主要校の最終倍率を、過去の最終倍率や進路希望調査結果などと絡めて見てきました。次回のエントリーでは大阪府全体の平均倍率、今年の大阪府公立高後期に見られる特徴的な事項について検証します。こちらもお見逃しなく。

金蘭千里中 50周年を迎えるにあたり学校改革に着手

2014年3月7日 金曜日

金蘭千里中が2014年3月1日(土)に開催された、「金蘭千里みてきいて2014」という学校説明会にお邪魔してきました。

千里ニュータウンの北公園内に金蘭千里中高が誕生したのは1965年なので、来年で50周年をお迎えになられます。その記念すべき年を迎えるにあたり、この度全方位での学校改革に着手されます。

この度の改革の目指すところは「コミュニケーション能力」「リーダーシップ」「柔軟性」をもった、「切りひらく覇気・引き受ける意気を持った人物の育成」にあるとのことで、このような人物を育てたい、という人物像を以下8つの点とし、それらを「断金八鍛(だんきんはったん)」という言葉でまとめておられました。

①基礎学力 ②体力 ③相手の言うことを把握する論理性
④イメージを的確に発信できる表現力 ⑤周囲の人への洞察・思いやり
⑥行動にうつす勇気をささえる自尊心 ⑦多様な価値観を受容できる教養
⑧一面的な批判行為をしない当事者

また、改革も行うのですが、それ以前にこの50年間で培ってきたものを「継承する」点もきっちり残しておられます。具体的には以下のような点は金蘭千里の「良い所」として、引き続き継承されることとなります。

①授業(テスト・生活指導・進路指導など) ②毎日の20分テスト ③野外活動
④生活指導 ⑤個に応じた対応 ⑥国際理解・キャリア・情操 各教育

それでは、進化(変更)する点を以下にご紹介します。非常に多くの点で見直しが行われています。

①中学入試制度の変更(2015年1月入試から)
 ・初日の前期、3日目の後期両方に午後入試「も」新設。初日午前「前期A」、同午後「前期B」、3日目午前「後期A」、同午後「後期B」とし、計4回の入試機会となる
 ・アラカルト入試を導入。従来の国算理から、前期・後期Aは4科必須受験 ⇒ 「4科・国算理×1.2・国算社×1.2のいずれか高いもの」で判定、とする
 ・午後入試の前期B・後期Bでは国算2科での入試とする
 ・後期Bに関してのみ、当日午前まで出願可能とする
 ・運動機能検査・面接は廃止(書類で代替)
 ・インターネットでの合格発表も予定している

②クラブ活動の拡大(2014年4月から)
 ・中1から全員クラブ入部可能に(これまでは本格的な入部は中3から)
  ⇒ ただし、授業・補習が最優先であり、活動回数は従来通り最大で週3~4回
 ・クラブを増設予定(これまで、そして今後増設予定のクラブ名は以下の通り)
  ⇒ ただし、現在在校生に行っているアンケート調査の結果次第では追加が見送られるクラブも出てくることになる

体育系 これまで
男子サッカー、女子バレーボール、テニス、女子モダンダンス

体育系 増設予定
バスケットボール、卓球、剣道、女子サッカー、男子バレーボール、バドミントン 等

文化系 これまで
合唱、美術、生物、PLS(視聴覚)、文芸、家庭科、百人一首

文化系 増設予定
吹奏楽、ESS、演劇、古典研究・鑑賞、歴史、ボランティア、ミュージックベル、新聞、将棋、囲碁、茶道、ディベート、鉄道研究、手話、歴史 等

③高中祭
 ・2011年から2日開催(体育の部、文化の部)としており、文化の部ではクラス単位で展示発表をしているが、2014年より体育の部で徒競走・リレー・綱引き・障害物競争など個人・団体競技を実施へ(従来実施していた校技は校内大会を充実へ)

④その他
 ・「学習記録ノート」を全員に使わせ(2014年4月から)、「自ら学ぶことのできる力」の養成を目指し、面談や保護者会資料への活用も試みる
 ・緊急時連絡体制の確立や飲料・防寒具など備蓄の検討といった、緊急・災害時対応の強化
 ・2015年4月入学生(中高とも)より新制服へ
  ⇒ 制服だけでなく、防寒具や靴・鞄などについてもトータルで検討する
 ・アクセス改善、供食体制改善、学校の雰囲気づくり、地域との連携、学校行事、入試のあり方といったところについては今後も具体的な検討を進めていく予定

2015年度入試に向けて、今後の金蘭千里中の動向に目が離せなくなりました。

京都府公立高中期 2014年度入試の倍率が確定

2014年3月6日 木曜日

京都府公立高入試では、今年2014年度には大きな変革を迎えています。

これまで全国で唯一維持されてきた京都市・乙訓通学圏の「総合選抜」を今年度入試より廃止し、他府県と同様の単独選抜へと移行します。総合選抜は不合格者を少なく抑えられるメリットはあるものの、「行きたい高校に入学できるとは限らない」という問題点もあり、近年では京都府独自の私立高無償化政策が後押しする形となり、私立高に受験生が流れていました。今回の単独選抜への移行によって通学圏内であれば自由に高校を選択して受験できるようになりますので、特に多くの定員が割り当てられている中期選抜での各校の人気動向に注目が集まっています。

さて、今回の中期選抜の志願状況について、まずは全体状況をご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

全日制全体の志願倍率は1.14倍となりました。京都府内の公立高で2月17日・18日両日にあった前期選抜において、全日制普通科の平均倍率は2.92倍とかなりの高倍率となりましたので、中期選抜での動向も気になりましたが、前期よりも定員が多い分、中期選抜では倍率は落ち着いた形となりました。

単独選抜に移行することで注目されている京都市・乙訓通学圏の普通科は1.24倍となりました。上記の表で黄色くハイライトしているのが京都市・乙訓通学圏の志願状況に関する部分です。総合選抜最後の年となった昨年度は1.12倍でしたから、大きく倍率が上がっていることになります。「行きたい高校に入学できるとは限らない」という状況から一変し、受験生自身が入学したい学校を選べるようになったことで、公立高に目を向けた受験生が多く出ていることがわかります。

個々の学校の倍率について見ていきましょう(同じく画像をクリックすると拡大します)。

最も倍率が高いのは、宮津高 建築科の2.00倍で、続いて嵯峨野高 普通科(1.86倍)、京都すばる高 会計科(1.75倍)となっています。

単独選抜化で注目の京都市・乙訓通学圏だけを取り出して見てみますと、普通科において最も高い倍率となったのは嵯峨野高(1.86倍)で、続いて鳥羽高(1.45倍)、堀川高(1.43倍)となっています。

試験は明日3月7日(金)、合格発表は3月17日(月)に行われます。

受験生の皆さんのご健闘をお祈りしています。

受験生・保護者は必見 スマホ依存は学力低下を招く?②

2014年3月5日 水曜日

受験生・保護者は必見 スマホ依存は学力低下を招く?①」に続くエントリーです。

当シリーズでは、スマートフォン(スマホ)がもたらした多くの「功罪」のうち、教育・学習にもたらした「負」の部分にスポットをあて、特に中高生にスマホあるいはそれを介したインターネットなどと上手に付き合うことを推奨するものです。

初回のエントリーでは、文部科学省が全国学力テスト実施時に行ったアンケート結果と成績との相関関係を分析したものをご紹介し、ネット依存の傾向が強い生徒ほど学力テストの成績が低い、という事実をお知りいただきました。

2回目となる今回もまた、スマホの過度な使用が学力に悪影響を与えている、という例をご紹介します。

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長々スマホ、学力に悪影響 仙台市教委と東北大、中学生調査
(2013年12月19日河北新報 一部抜粋)

仙台市教委と東北大でつくる「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト委員会」は、子どもがスマートフォン(多機能携帯電話)やテレビゲームを長時間利用した場合、勉強時間の長さに関係なく学習効果が薄れる可能性があるとの調査結果を公表した。

4月に市内の中学生約2万4000人を対象に実施した生活・学習実態調査を基に分析した。1日当たりの利用時間を「ゼロ」から「4時間以上」までの6段階、家庭での学習時間を「30分未満」「30分~2時間」「2時間以上」の3段階で回答してもらい、市標準学力検査の数学の平均点との相関関係を調べた。

家庭学習を2時間以上している層で見ると、携帯電話の利用を1時間未満にとどめている生徒の平均点は75.0点なのに対し、利用が4時間以上は57.7点で、17.3点の開きがあった。ゲームも1時間未満が74.1点、4時間以上が59.1点で大きな差が出た。

家庭学習が30分未満の層についても、携帯電話を4時間以上利用する生徒の平均点は47.8点で、1時間未満の63.1点を大幅に下回った。ゲームは1時間未満が62.4点、4時間以上が50.4点だった。

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記事の引用部分に貼り付けた画像を見ている限り、スマホを全く利用しない層よりも1時間未満で利用している層の平均点がやや高くなる傾向があるように見えますが、この辺の理由等は今一つよくわからないものの、1日のスマホ利用時間が長ければ長いほど平均点が下になっていることは、誰の目にも明らかです。

スマホを1日に4時間以上利用・・・。一体そんなに何をやることがあるのだろうか?と思う所もありますが、彼らには「やりたいこと」がそこにあるようです。ただ、度が過ぎる状態が長く続くと、「スマホが手に無いと落ち着かない」などのネット無しの生活に戻れなくなる「ネット依存」状態に踏み入ってしまうことになるでしょう。そうなると「成績下降」だけではなく、日常生活にまで支障をきたすような深刻なことにもなりかねません。

次回のエントリーでは、スマホあるいはネット依存が「中高生の間でどれほど(あえて言います)蔓延しているか」や「日常生活に悪影響を及ぼしている例」をご紹介します。

高止まり! 2014年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果

2014年3月4日 火曜日

去る3月3日(月)の新聞各紙で、大阪府公立高後期選抜に向けた「第3回進路希望調査結果」が掲載されました。

今回のエントリーではこの調査結果と今後の展望についてご紹介したいと思います。

さて、今回の調査結果によりますと、後期選抜を実施する全日制公立高校107校の平均倍率は1.23倍となっています。昨年の調査時点平均倍率1.25倍という倍率から0.02ポイントダウンに留まっており、昨年記録した「ここ数年の中では最も高い倍率」の水準を今年も維持しています。

ここ数年の進路希望調査時点の平均倍率は次のように推移しています。

2014年度 1.23倍
2013年度 1.25倍
2012年度 1.17倍
2011年度 1.05倍
2010年度 1.15倍
2009年度 1.23倍

昨年に前年から大きく倍率が上昇した理由としては、「今年から普通科でも開始となった前期選抜に定員の一部を割いたので、後期での定員が昨年から減ったため」というものが有力でした。その状況が今年も続くことが確実視されたことに加え、今年は中3卒業生数が昨年より約2,000名多いということもあり、40校で各40名の募集定員増加が図られています。

そういった措置がとられ、昨年より微減となる1.23倍に至っています。

また、希望者数が募集定員に満たなかった、いわゆる「定員割れ」の全日制普通科は24校となり、昨年の17校から増えています。近年で最も少ない定員割れ校数となった昨年とは一転し、3年前水準にまで戻りました。

以下、定員割れ校数の変遷です。

2014年度 24校
2013年度 17校
2012年度 26校
2011年度 49校
2010年度 21校

こちらのエントリー「揺れる高校入試 ~諸制度が続々と変更・変更予定に~ ①」でご紹介をしましたとおり、今年は「学区撤廃」の初年度を迎えています。大阪府に住んでいるのであれば、地域に関係なく受けたい学校を受けることが出来る、ということになります。「旧来の学区を超えて他の学区の学校を受験する方がどれぐらいいるのか」という点も非常に気になる所です。

今回新聞各紙で報道されたところによりますと、従来の学区を超えた進学を希望する生徒は1,560名、率にして「5.2%」となっています。特に旧第2・第3学区の中で比較的交通の便が良い学校には他学区からも受験生が集まっている様子ではあるものの、全体的には「学区間の移動」は少ないという印象です。

ここからは旧学区ごとに主要な高校の調査結果をご紹介してまいります。2009~2013年度の調査時点倍率・最終倍率も合わせてご紹介していきます。

まずは旧第1学区の主要校の様子です(画像をクリックすると拡大します)。

北野高は1.45倍となり、昨年の最終倍率1.68倍から大きく下げています。昨年に比べ「手ごろ感」がある倍率になっていますので、この後迎える出願においては他校から「鞍替え」する生徒が若干出てきて、結果的には少し倍率が上がると予想します。茨木高の2.17倍は今回の調査において大阪府下全校で最も高い倍率となっています。それゆえに、この高倍率を嫌って今後他校へ受験者が流れることが予想されます。茨木高から流れる先として最も有力視されるのが、春日丘高です。昨年の最終倍率は1.93倍でかなり厳しい戦いになりましたが、現時点では1.45倍と随分落ち着いています。茨木高からの流入が充分考えられますので、要注意でしょう。その他、三島高・北千里高・桜塚高といった中堅どころで昨年倍率から上昇となっています。特に三島高は定員が40名減らされていることもあり、昨年よりも倍率が高く出やすくなりますから、ご注意ください。

続いては旧第2学区の主要校の様子です(画像をクリックすると拡大します)。

大手前高が昨年最終倍率から下げて1.43倍となっており、最終的には昨年の1.66倍というような高倍率にはならず、1.5倍程度に収まるのではないでしょうか。一方、四條畷高が昨年最終倍率1.58倍から現時点で2.07倍と大きく倍率を上げており、非常に気になります。ただ、過去にも2012年度や2011年度で「希望調査時点は2倍越え ⇒ 最終倍率は2倍を切る」ということが起こっており、恐らくは今年も最終的には2倍を下回るものと思われます。しかしながら、昨年の1.58倍という水準まで下がることは考えにくく、昨年よりもハイレベルな争いになることは確実でしょう。その他の学校を見ますと、昨年の最終倍率が高かった寝屋川高・東高・大阪市立高といった所が倍率を下げ、反対に最終倍率が比較的手ごろだった牧野高・旭高・港高といった所が大きく倍率を上げています。その結果、倍率が高く出ている所とそうでない所の「差」が大きく出ています。無理な戦いをせず、倍率が低めになりそうな所を狙って出願するのも、一つの作戦かと思います。

旧第3学区の主要校の様子はどうでしょうか(画像をクリックすると拡大します)。

天王寺高がかつてない高倍率である1.69倍をつけています。また、生野高も同様にかつてない高倍率となる1.86倍となっています。一方で、高津高は進学指導特色校の指定を受けた初年度の入試となる3年前の入試以降では最も低い倍率となる1.52倍となっており、手ごろ感が出ています。高津高の今年の文理学科の倍率ですが、例年は高倍率だったにもかかわらず昨年最終倍率から0.75ポイントも下げた2.58倍となり、なんと文理学科10校で最も低い倍率となる「大番狂わせ」が起きました。文理学科入試が終わって「高津高が例年よりも比較的楽な入試だった」ことが分かった今でも、普通科の入試に向けて倍率の低下に歯止めがかかりません。現時点で高倍率となっている天王寺高・生野高から若干は高津高に受験生が流れることは考えられるものの、文理学科入試の時の流れを見ている限りでは、大きな倍率上昇となることは見込めそうにありません。よって、高津高は「狙い目」になると考えます。中堅校では、八尾高・清水谷高・夕陽丘高・東住吉高がそろって昨年最終倍率からアップしており、厳しい入試になりそうな予感がします。

最後に旧第4学区の主要校の様子です(画像をクリックすると拡大します)。

三国丘高が昨年最終倍率(1.37倍)とほど同等の1.39倍と落ちついた動向である一方で、岸和田高と泉陽高が昨年最終倍率から大きく上げた値になっているのが気になります。もしも、三国丘高から「安全志向」で岸和田高や泉陽高に鞍替えしている受験生が多いのであれば、両校のボーダーラインは高くなることでしょう。登美丘高・久米田高も高い倍率となっていますが、両校に共通する点として「例年、希望調査時点の倍率よりも最終倍率の方が低くなっている」ということがあります。希望調査時点の高倍率に驚き、急いで出願先を変える受験生が多数出て、結局は大したことない倍率に収まる、というのが毎年の流れのようです。ひょっとすると慌てて動くと「損」をする可能性がありますから、ご注意ください。

今後ですが、出願期間は3月5~6日、新聞等における中間集計の発表は3月6日、最終集計の発表は7日に予定されています。こちらのブログでも最終倍率をご紹介する予定にしています。お見逃しなく!