関西学院大 関学独自方式が特に倍率が低い

2014年7月17日 木曜日

関西学院大の受験生・保護者対象説明会の様子をお伝えします。

来春、理工学部に新学科3つが誕生することになっています。各学科とも80名定員となっています。

先進エネルギーナノ工学科(工学)
環境・応用化学科(工学)
生命医化学科(生命医化学)

さて、今春より開始となった「グローバル入試」についてご紹介します。

今春入試より新導入されたばかりのグローバル入試ですが、早速次年度に向けて変更点が生じている。

①ⅠとⅢ、ⅡとⅢの併願不可。併願はⅣとⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅴのいずれかの2併願が可能。
②「Ⅰ国際貢献型」における、英語資格による出願要件の変更(IELTSと英検は変更なし)。SGHの課題研究に取り組んだものが出願可能となる。
③「Ⅱ英語能力型」において、出願要件のGTECの基準が50点上がった。出願要件が「全日本高校模擬国連大会出場」より「高等学校模擬国連の取り組み」に変更。一定の基準以上の英語資格のスコアがあれば筆記審査の英語論述審査が免除。
④「ⅢIB型」において、一定の基準以上のインターナショナル・バカロレアDPのスコアを有していれば、筆記審査の英語論述審査または日本語小論文が免除に。
⑤「Ⅴサイエンティスト型」において、理工学部に新設される3学科も募集対象とする。出願要件として英語資格を取り入れる(基準は「Ⅱ英語能力型」と同等)。「国際科学技術コンテストの国内予選大会の本選出場」より「国際科学技術コンテストの国内予選大会の出場」に変更。

なお、一定以上の英語資格やスコア、実績がある受験生は、一部試験が免除されることになります。詳細は大学HP等でご確認下さい。

型としてはⅡの英語資格を活かすものが最も対象となる生徒が多いと思われます。

また、「Ⅳキャリア型」は出願数が多いものの、実際に試験を受けたものは志願者の半分程度だったようです。この方式はⅠ・Ⅱ・Ⅲとの併願が可能なため、これら3タイプで合格を取った者が多く抜けた(出願したものの受験は辞退)から、というのが志願者数と受験者数の差異の理由です。倍率が高く見えるが、実際はそうでもない、ということを知っていれば、チャレンジしようと思う受験生も増えるのではないでしょうか。

ということで、グローバル入試での受験を考えている方は、「Ⅳキャリア型」と他3タイプとの併願が可能な点を活かしてほしいと思います。

AO入試でも若干の変更点が出ています。

経済学部で出願資格の変更があるのと、新設の先進エネルギーナノ工学科もAO入試を実施開始となります。また、グローバル入試新設により、AO入試の定員が減らされています。以下、過去3年のAO入試定員の推移です。

2015年度246名
2014年度248名
2013年度377名

今後もグローバル入試の定員を増やし、AO等の年内入試の定員は削減していく方向性の様子です。高2以下の学年の方は、ちょっと気になる所ですね。

入試に向けた情報です。

文系学部において、全学日程と学部個別日程では入試の「時間割」が異なる点に注意が必要です。全学日程では国語と選択1科合計で135分ありますが、学部個別では2科通しで120分しかありません。単純に考えると学部個別で国語の解答時間が15分少なくなることになりますが、出題傾向や問題量は「全学日程と同じ」です。

全学日程 英語90分+国語75分+選択1科目(地歴・数学)60分
学部個別 英語90分+選択2科目(国語・地歴・数学)120分

なお、理系は両日程とも同一の時間割となっています(英語90分+選択1科(理科)75分+数学90分)。

関西学院大には、「全学日程」「学部個別日程」「関学独自方式日程」の3タイプの入試があります。その中でも、関学独自方式が特に倍率が低くなっています。これは「募集定員が少ない」こともある上に、「入試科目・問題等が他と比べて特徴がある」という点で敬遠されているとの予想が出来ます。関学第一志望の受験生の皆さん、関学独自方式が穴場になっていますよ。