雲雀丘学園中高 中学・高校とも上位コースに定員を移す

2014年7月28日 月曜日

雲雀丘学園中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

同校の学校改革はいよいよ第三ステージに突入し、取り組み内容もかなり高度・骨太のものとなっています。

・「本物の学び」を軸に学びのスタイルを転換
・SPP(Science Partnership Project 科学連携指導計画)・サイエンスキャンプ・最先端科学実験教室の充実・発展
・「文理融合」の取り組み
・中学に「本物の学び」のゼミを導入

大学合格実績も軌道に乗ってきています。

今春は国公立87名、関関同立177名という結果になりました。特に国公立大は2013年度60名・2012年度70名・2011年度55名・2010年度50名だったことを考えると、飛躍的に増えています。

現役のみの国公立大合格者数は71名。これまでの浪人も含めた国公立大合格者数の最高値(恐らく70名)を、今年の現役生だけで更新したとのことです。また、現役に限るデータですが、卒業生総数における国公立大合格者の率は次のように推移しています。卒業生の1/5⇒1/4⇒1/3と徐々に比率を上げている点は好感が持てます。

2014年度36.4%
2013年度25.5%
2012年度24.5%
2011年度20.2%
2010年度19.1%

2014年度入試結果についてです。

中学入試における過去4年間の志願者数及び入学者数の推移は以下の通りとなっています。今春は対前年比84.3%(一貫89.6%・発展54.3%)と大きく志願者減となりました。発展の志願者数が年々減っており、一貫選抜の比重が重くなっているのが大きな特徴です。

2014年度
志願者数648名(一貫585名・発展63名)入学者数184名(一貫108名・発展76名)

2013年度
志願者数769名(一貫653名・発展116名)入学者数185名(一貫113名・発展72名)

2012年度
志願者数792名(一貫604名・発展188名)入学者数221名(一貫94名・発展127名)

2011年度
志願者数696名(一貫536名・発展160名)入学者数191名(一貫86名・発展105名)

日程別の志願状況を細かく見てみますと、前期Aでは減りはないものの、前期AとBのW出願が大きく減少していることで前期Bでの志願者減少が大きくなっています。近年の難化傾向で受験生が逃げた形でしょう。その分、今春の前期Bは例年よりも合格率が上昇したようです。

前期A日程における、一貫選抜と発展の合格最低点の差が年々縮まってきているのも見逃せません。このことが、後述する2015年度入試からの「単一コース化」の最も大きな理由となっています。

2014年度7点差
2013年度10点差
2012年度34点差
2011年度42点差
2010年度51点差

高校入試における過去4年間の志願者数及び入学者数の推移は以下の通りです。3年連続で1,000名を超える志願者数となっていますが、年々特進の志願者数が減り、その分以上に選抜特進での志願が増えています。このことが、後述する2015年度入試から「選抜特進に定員のウエイトをおいて募集」することの理由となっています。

2014年度 志願者数1,183名(選抜特進938名・特進245名)
2013年度 志願者数1,046名(選抜特進788名・特進258名)
2012年度 志願者数1,036名(選抜特進727名・特進309名)
2011年度 志願者数886名(選抜特進610名・特進276名)

兵庫県に位置しながら大阪府との県境にある同校ということで、大阪府からの志願も多くなっています。ただ、兵庫県からの志願が圧倒的に多い一方で入学者は大阪の方が多い。

志願者 兵庫県774名・大阪府398名
入学者 兵庫県58名・大阪府102名
併願者の入学率 兵庫県3.3%・大阪府16.7%

大阪府在住者で併願戻りとして入学したのが今春は61名いるが、その約70%が北野・豊中・茨木の受験者だったようです。公立トップ校の併願先として定着した感があります。

2015年度入試に向けた、大変重要な情報です。

中学入試では、発展コースを廃止し、一貫選抜コース一本での募集とされます。理由は上述の通りです。2015年度入試での入学者が高校に進級する際、高校でも選抜特進一本の募集になる予定となっています。

募集定員は「前期150名・後期10名」の配分で、入試日程や入試科目等は例年通りとなっています。プレテストは実施されません。

高校入試においても募集定員を以下のように変更し、選抜特進に比重をおいた募集とされます。

A日程:一貫選抜若干名(変更なし) 選抜特進80名⇒100名 特進20名⇒若干名
B日程(全て変更なし):一貫選抜若干名 選抜特進15名 特進若干名

出願の際は、全受験生が「選抜特進コースを第一志望」とされ、合格最低点に満たない場合のみ特進への回し合格が出る、という構造になります。よって、特進のみの出願は「不可」となりますので、ご注意下さい。

就学補助(いわゆる特待生)は、入試成績で一定のレベルを超えていれば人数の制限が無く出されているようで、今春は合格者の半分程度に資格が与えられたそうです。