立命館大 志願・合格者数とも増加で倍率は若干減少

2014年8月19日 火曜日

立命館大の高校・予備校対象説明会に行ってまいりました。

大学の概要です。

全国各地から受験生が集まる大学として有名ですが、全国:近畿比率は以下のように推移しています。

2014年度 52:48
2013年度 53:47
2012年度 54:46
2011年度 52:48

2015年にJR茨木駅前に新キャンパスを開設予定となっており、周辺の大学へ大きな影響を与えています。移転対象となる学部は衣笠Cから政策科学部、BKCから経営学部の2つです。また、他に心理系1学部を近々新設、将来的には国際系学部の新設も計画されています。

また、茨木Cは今後ビジネスと国際交流の拠点として機能させるそうです。その敷地の中には衣笠Cの広さに相当する場所が未使用で、今後まだまだ新しいことが出来る余地があることから、今後の動向にも大変注目が集まります。

2014年度入試結果です。トータル志願者数・合格者数は以下の通りに推移しています。

2014年度
志願者数86,935名(前年比105.2%)合格者数30,403名(前年比112.4%)倍率2.8倍

2013年度
志願者数82,637名(前年比97.1%)合格者数27,047名(前年比97.7%)倍率3.0倍

2012年度
志願者数85,138名(前年比112.5%)合格者数27,6 74名(前年比103.0%)倍率3.0倍

2011年度
志願者数75,683名(前年比97.3%)合格者数26,857名(前年比104.9%)倍率2.8倍

86,935名中、48,370名が2月入試での志願者数となっており、この数は2010年度から2014年度にかけて毎年増え続けています。

今春、センター利用型入試での志願者数が対前年比110.4%と、一般のそれが102.4%であるのに対し大きく伸ばしています。特にセンター後に締切を設定している後期(4教科)が前年比135.7%と大幅増となりました。センター試験の平均点アップが好影響となった様子です。

センター試験が易しくなっても、センター利用方式の一部でかなり低い合格ラインとなっている所が出ています。特に経済学部の2学科は5科・7科両方で60%台でラインが引かれているなど、リーズナブルなラインになっている様子です。

選択科目ですが、日本史が圧倒的に多い中、世界史と文系数学では後者の方が5年連続で多くなっています。

学部別の志願動向を見ますと、法学部が前年は対前年比104.3%と人気が回復したものの今春は前年比98.8%。国際関係が昨年は前年比71.4%と全国的な国際系人気の追い風の中2年連続増加がストップしましたが、今年は114.7%と回復。全国的な理系人気の中、理工学部が前年比108.1%も情報理工99.2%・生命科学部94.7%・薬90.1%と軒並み減少しています。

2015年度入試に向けてです。

薬学部に4年制の創薬科学科が新設されることになっています。

また、上記の通り茨木Cが完成することから、経営学部及び政策科学部の入学者は茨木Cで学ぶことになります。

近畿大学附属中 進化し続ける「ハイブリッド校」

2014年8月18日 月曜日

近畿大学附属中の塾対象説明会にお邪魔してきました。

教育内容についてです。

近畿大への進学を目指すプログレスコースは「大学附属校」として、アドバンストと医薬の2つのコースは「進学校」としての、2つの顔を持つ学校として近畿大学附属中は広く認知をされています。そのプログレスとアドバンストに関する、過去3年間のコース別進学先(比率)は以下の通りとなっています。

プログレス
国公立大0.9% 難関私立大13.6% 近畿大68.8% その他16.7%

アドバンスト
国公立大42.1% 難関私立大26.7% 近畿大20.0% その他11.3%

近畿大への進学が基本となるプログレスで難関私立大の進学がいるのですが、これは指定校推薦枠での進学だそうで、基本としては近畿大への内部進学が前提となるコースであることをご承知おきください。
 
アドバンストからの外部大学受験に関しては、年々国公立大志向が強くなってきているそうです。これに対応すべく、従来の進路指導部とは別に国公立大に特化した進路指導部を4月から設置されているそうです。

医薬コースは文字通り医療系大学・学部への進学を目指すコースとなっています。このコースからは医学科26.2%、歯学科に4.9 %、薬学科に23.0%が進学しているなど、医歯薬だけで半数を超えています(すべて3ヶ年平均)。

医薬コース1期生で近大医学部へ内部進学した1名が今春医学部を卒業し、国家試験を受験・合格されたそうです。

また、薬学部への入学金免除付の内部推薦制度もあり、医薬だけでなく他コースからも応募が可能となっているそうです。

教育内容における大きな動き・変更点についてです。

高校で先行導入されていた「生徒全員にiPadを持たせる」ことが2015年度に完成予定となっています。中学校については3学年全員に同時に導入し、稼働が開始しています。6学年全てが所有すると、(教員なども含めて)実に4,000台となるそうです。

これまでは高2進級時まで可能だった「転コース」を見直し、高1進級時を最後に転コース不可とすることにされています。コースの確定を1年前倒しすることでよりコース別のカリキュラムを深く追求できる、という利点が生まれます。

中3の後半に入ると、アドバンストでは先取り学習に入っていくことになる(これまでは先取りはしていなかった)そうです。

看護志望者増加の現状を受け、2015年度入試より医薬コースからの内部特別推薦に附属看護専門学校も対象として加えられることとなっています。

また、これは大きな変更となりますが、2017年度入試より近畿大への内部進学基準が改められる予定になっており、英語力・キャリアデザイン能力の向上を焦点としてTOEIC・プレゼンテーション・論文作成などを推薦基準とされる予定になっているそうです。

学校の中身が変わると入学してくる生徒も変わり、それがまた新たな学校改革へとつながる。進化し続ける様子が見てとれます。

2015年度入試に向けてですが、今春から一切変更はありません。ただ、後期での入試難易度がものすごく上がっていますので、その辺りは考慮の上で後期の受験は考えないといけないと思います。

そこで、開成教育グループ 入試対策課が予想する合格ラインは、次のようになります。

(さらに…)

大阪私立学校展 開成教育グループが講演をします!

2014年8月9日 土曜日

毎年恒例の、大阪府内の私立中高が全校集まる「大阪私立学校展」が、今年も開催されます。

詳しい日時や内容については以下の通りです(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。

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大阪私立学校展

日時:2014年8月16日(土)・17日(日)10時~17時 ※進学相談コーナーは16時まで
場所:天満橋OMMビル 2階展示会場(地下鉄谷町線、京阪線「天満橋」駅下車すぐ)
内容:パンフレット配布、進学相談、制服展示、修学支援相談、書籍販売、特別講演会
HP:http://www.osaka-shigaku.gr.jp/shigakuten/index.htm

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両日とも同じイベント内容が用意されていますので、どちらかご都合のよい日にご参加頂ければ良いと思います。

また、今回は高校入試に関する特別講演会も用意されています。その講演を、僭越ながらこちら開成教育グループ 入試対策課が担当することになりました。「高校入試内容」ということで仰せつかっています。すでに新聞紙上等での告知でタイトルが明らかになっていますが、改めてこちらでもご紹介させて下さい。

タイトル:親子で知ろう!「学校選びの道しるべ」
講演内容:近年の私立・公立高校入試動向分析、学校選びのポイント・コツ、説明会の聞き方・廻り方 等
講演者:開成教育グループ 入試対策課
講演場所:天満橋OMMビル 地下1Fギャラリー
講演時間:8月16日(土)10:30~、8月17日(日)13:30~(ともに予定)
HP:http://www.osaka-shigaku.gr.jp/shigakuten/corner.htm#lec

と、いう形でお話をさせて頂く予定になっています。

お忙しい中を、中には遠くからお越しになる方もいらっしゃると思います。こちらとしては、出来る限り「本音」でお話をするつもりでいます。

当日私立学校展にお越しになる方で、もしお時間がおありでしたらどうかこちらの講演もお聞き頂ければうれしいです。よろしくお願い致します。

追手門学院大手前中高 国公立大合格者数が前年比1.6倍

2014年8月8日 金曜日

追手門学院大手前中高の塾対象説明会の様子をお伝えします。

教育内容です。

同校では以下5つの教育に注力し、それぞれの力を養成されています。

①21世紀型 質の高い学力教育 ⇒ 解決力
②豊かに生きる コミュニケーション教育 ⇒ コミュニケーション力
③時代に対応する グローバルキャリア教育 ⇒ 英語コミュニケーション力
④新しい価値を作る ロボットサイエンス教育 ⇒ 創造力
⑤前向きな推進力 主体性教育 ⇒ 成長力

中学には以下3つのコースがあり、それぞれの目標が異なっています。

SSコース
学習に超特化したカリキュラムにより、卓越した学力を養成し、難関国公立大及び医歯薬系大学への進学を目指す

特進コース
ハイレベルな学習内容によってさらに高い学力・学び続ける力を身につけ、国公立・難関私立大への進学を目指す

進学コース
特進コース同様、多様な学習方法の活用により、入学以降の「伸び」を実感できる指導でステップアップを図り、有名私立大・追手門学院大への進学を目指す

大学合格実績です。

国公立大合格者数は以下のように推移。国公立大は前年比1.6倍もの合格者数を出しています。

2014年度23名 2013年度14名 2012年度17名 2011年度11名 2010年度4名

上記の他、関関同立49名(2013年度23名・2012年度31名・2011年度36名)、産近甲龍45名(2013年度55名・2012年度43名)、医歯薬系11名(2013年度8名・2012年度17名)といった結果で、関関同立・医歯薬で伸びているのが良いところです。

2014年度入試結果についてです。

中学入試ですが、受験者数は全日程で255名(併設小からの受験者数35名含む)、昨年214名・一昨年253名と比べて増えました。

入学者数は106名(男子58名・女子48名)で、2013年度104名(男子70名・女子34名)、2012年度124名(男子81名・女子43名)・2011年度133名(男子85名・女子48名)から考えると連続してダウンとなっていたところからは脱しています。

2012年度入試より特待生制度(特待S:入学金免除+授業料(3年間)全額免除 特待A:入学金免除+授業料(3年間)半額免除)を新設しており、以下のような推移で過去3年入学しています。

S 2014年度8名 2013年度10名 2012年度11名
A 2014年度4名 2013年度2名 2012年度4名

高校の2014年度入試結果です。

入学者数は199名で、2013年度182名・2012年度213名と好調に推移しています。

特徴点としては、外部からの受験生が大幅に増えている点があり、2012年度105名⇒2013年度124名(前年比18%増)⇒2014年度170名(前年比37%増)となっています。
 
ただ、3学年全体の在籍数が非常に多くなっており、設備面等での余裕が無くなっていることから、次年度入試では大きく合格ラインが上がる可能性が出てきています。

2015年度入試に向けてです。

中学入試に関してですが、入試日程に関しては今春のものからは変更が出ないものと思われます。

特待生についてですが、詳細については現在検討中とのことですが、これまでよりも厳しい人数制限が入るものと思われます。今後の情報にご注意ください。

高校入試に関しては、説明会開催時点では一切の発表がありませんでした。ただ、上記の通り入学者数が定員を上回る年が続いており、きっちりと規定通りの入学者数とせざるを得ない事情があります。合格に必要となるレベルが大きく上昇する可能性があります。

阪南大 2年連続の志願者数増

2014年8月7日 木曜日

阪南大の高校・予備校対象説明会に行ってまいりました。

大学の概要です。

阪南大は5学部5学科に4,900名が在籍する、中規模大学です。

2015年で創立50周年を迎えるにあたり、今年9月に「50周年記念館」が完成する予定となっています。500名収容のホール、勉強や憩いの場である「スチューデントコモンズ」、カフェラウンジ等が入るなど、学生支援の場としても活用できる施設になるそうです。

淀屋橋にサテライトキャンパスがあったのですが、2014年1月末をもって閉室し、この春よりあべのハルカス23Fにキャンパスを構えることとなりました。今回の説明会もそのあべのハルカスで行われました。

キャンパスと名がついているのですが、授業が行われるわけではなく、就職活動等の学生支援、高大連携・ミニOC・入試会場としての利用といった教育施設として、産学連携等の社会との協力や連係に関する分野、で使用されることになっています。

サッカーが大変盛んな大学で、過去にJリーガーを多数輩出していることも大きな特徴となっています。

就職についてです。今春の就職率は93.4%(全国大学平均は94.4%)。学部別の就職率は以下の通りとなりました。

国際コミュニケーション学部 90.8%  国際観光学部 93.7%  経済学部 90.9%
流通学部 97.5%  経営情報学部 94.0%

2014年度入試結果です。

総志願者数6,058名。前年より1,144名・23.3%の増加。2年連続の志願者増となっています。入学者数1.291名で、そのうち女子は459名・35.6%を占めています。

学部別の志願者数動向は以下の通りで、全学部で志願者増となりました。

国際コミュニケーション学部 前年比135%  国際観光学部 前年比126%
経済学部 前年比118%  流通学部 前年比116%  経営情報学部 前年比125%

入試方式別の志願動向は以下の通りです。

AO 志願者数は前年比4.3%増と、ほぼ前年並み
特別推薦 指定校推薦は前年より11.2%減、スポーツ系及び女子学生特別入試はほぼ前年並み
公募推薦 志願者数が前年より35%増と、大幅な増え
一般入試 前期Aは日程を拡大、前期Bは3教科入試導入、検定料を1万円にするなど大幅な入試制度変更により志願者が前年比138%になるも、センター利用型は前期後期とも30%ちょっとの減と大きな後退

併願先のデータもお示し頂けました。大まかに言って志願者のうち20%が産近甲龍と、30%が摂神追桃と併願しているようです。

最後に、2015年度入試の変更点やポイントです。

①一般入試の募集定員を拡大。国際コミュニケーションで10名、国際観光で5名の定員増となり、一般入試は485名から500名の定員となり、総定員の49.3%(昨年47.8%)を占めることとなる。
②一般入試前期4日間すべてで2教科型と3教科型の選択が可能に。
③すべての入学検定料は1万円と、破格。
④公募推薦・一般・センター利用では、1日(1回)の検定料で最大5学部の出願が可能。
⑤女子学生特別入試(専願)と一般入試前期3教科型の合格者は、学内資格講座の受講料が無料に。

大和大 初年度から厳しいライン引き

2014年8月6日 水曜日

大和大の高校・予備校対象説明会にお邪魔してきました。

この3月には完成したばかりのキャンパス内をご案内頂きました。その時の様子はこちらのエントリー「大和大 開学に向けキャンパスが完成!」でご紹介しています。ぜひご一読下さい。

大学概要です。

教育と医療を揃え、この春開学しました。

特に教育学部は小中高すべての免許が取れるなど、私立大ではそうお目にかからない魅力的な構成となっています。吹田市との連携による実習や研修の確保、西大和学園の入学式や卒業式に参加するなど手厚い内容が用意されています。

教育学部と保健医療学部ともに海外研修・留学制度を充実させているのも特徴です。特に看護学科でも2セメスターの留学が可能となっているのは、他大学には無いのではないでしょうか。

保健医療学部の中に設置されているのは看護・理学療法・作業療法・言語聴覚の4つですが、看護を除く3つが揃っている大学は全国にも13大学しかありません。この辺も非常に特徴的です。

看護学科では、看護師の他に助産師・保健師・養護教諭一種の4種類の資格・免許が取得可能です。助産師・保健師のどちらか片方はプログラムとして持っていない大学が多い中、両方あるのも魅力です(共に定員枠あり)。

2014年度入試結果についてです。

初年度から、受験生にとって非常に厳しいライン引きとなる入試だった、というのが率直な感想です。

人気を集めたと言えるのが数学教育専攻と看護学科の2つで、反対に、作業療法専攻・言語聴覚学専攻は受験生が集まらず、苦しい入試となった様子です。ただし、合格者の歩留り率を「30%」と予想していたところ、実際には50数%あったとのことで、第一志望者が多かったのではないかと推測されます。

2015年度入試に向けてです。

センター試験利用型と同併用型が新設されることになっています。また、初等幼児教育専攻に英語に強い小学校教諭を養成する英語コースが新設されます。

他、既存の入試に関しては変更点はありません。

神戸女子大 新設予定の看護学部は保健・助産共にあり

2014年8月5日 火曜日

神戸女子大の高校・予備校対象説明会の様子をお伝えします。

現在4,140名が在籍する、関西の女子大で唯一附属の高校を持たないという、非常に珍しい大学です。関西の女子大で科学研究費採択数は4番目に多い27件(上位は武庫川女子・京都女子・同志社女子)とのご紹介がありました。

1年間での留学者数は128名で、兵庫県では4番目に多い数です。英語英米文及び神戸国際教養学科在籍者が65%を占める一方で、その他の学科から35%も占めており、英語系学科以外からでも留学のチャンスがあるのも魅力です。

在籍生の出身府県は、兵庫県:その他=49:51となっており、例として挙げられた関西の他女子大に比べてローカル色が薄いことを強調していました。

さて、神戸女子大ではこちらのエントリー「大阪青山大・神戸女子大 相次いで看護学部・学科を設置」でご紹介致しましたとおり、看護学部新設を予定されています。

2015年、ポートアイランドCに看護学部(定員80名)の名称で新設が予定されており、看護学部棟が現在建設中となっています。

看護師だけでなく、保健師(20名)・助産師(8名)・養護教諭一種の資格・免許も取得可能。これら3つの資格が揃っている看護学科は全国でも非常に少ないのが特徴です。次年度に向けて多くの大学で看護が新設されますが、その中で保健師と助産師が揃っているのは同大のみです。

気になる学費ですが、兵庫県内の私立大看護学科の平均値程度の額に設定されているようです。

新設ということもあり、入試は12月の公募推薦後期からスタートします。方式によっては、選択次第で文系科目のみで受験が可能なので、文系の受験生も一度検討する余地があります。

就職・資格関連です。

管理栄養士国家試験合格率は95.9%(昨年93.5%)、合格者数も全国4位の164名(昨年138名)と、率と数ともに全国トップクラスとなっています。

社会福祉士合格率は56.5%(昨年28.1%)(全国平均27.5%・昨年18.8%)で、関西の女子大では京都女子大に次いで2番目となる高い率で、こちらも強いです。福祉一本で運営をされている大学が全国にはたくさんあるのですが、それらの中の一部福祉系大学よりも高い合格率となっているのも見逃せません。

就職決定率は96.3%(昨年95.2%)で、実質の就職率に関しては87.8%(昨年84.0%)となりました。教育学科の就職率は97.4%(昨年99.4%)、うち82%(昨年80%)が小学校・幼児・保育の現場に就職を決めているようです。

2014年度入試結果についてです。

全体では志願者170名・7.0%減(昨年は177名・前年比2.4%増)となりました。一般及びセンター利用だけを取り出すと、前年より259名・5.2%減。特に一般後期だけで志願者数200名減とのことで、早期の進路決定が数値に現れているようです。

多くの女子大では一般後期での志願者減が顕著でしたので、こちら神戸女子大もその傾向にはまってしまった形です。

最後に、2015年度入試に向けた情報です。

前述の通り看護学部が新設されますが、同学部は公募推薦後期から入試がスタートされます。

また、公募推薦入試後期では大阪を含む4つの地方会場が新設されることになっています。

大阪府公立高 2014年度の学区別合同説明会

2014年8月4日 月曜日

大阪府の公立高は毎年学区ごとに全校合同の説明会を開催されています。

7月18日時点で判明している、今年2014年に実施される各学区の合同説明会日程を一覧にまとめました(画像をクリックすると拡大します)。

旧第7学区で12月の実施もあるという例外があるものの、7月中旬時点で判明している限りでは、どの学区も8月末で説明会を実施しています。

来る2015年度入試に向けても、大阪府の公立高は受験生の早期囲い込みに相当神経を使っている、そんな気がします。

甲南女子中 Sアド1期生37名中19名が国公立大合格!

2014年8月2日 土曜日

甲南女子中の塾対象説明会に行ってまいりました。

甲南女子中には「Sアドバンスト」「スタンダード」の2コースが設置されています。コース間の移動については次のように定められているそうです。

・「Sアドバンスト⇒スタンダード」へのコース間移動は基本的には認めていない。
・「スタンダード⇒Sアドバンスト」のコース移動は、中2・3進級時に門を開いている。ただし、Sアドの進度や難易度に合わせたテストを受けて移動が決められるため、毎年数名受験しても1名受かるかどうか、のレベル。特に、中2終了時点でSアドは中学内容を終えるため、コース移動の難易度は高い。

今春、Sアドバンスト1期生が卒業を迎え、注目が集まっていた大学合格実績についてです。

今春卒業生数160名中、現役31名が国公立大合格となりました。昨年は14名だったので、なんと2.2倍の数になっています。

その中で、Sアドバンスト1期生37名中19名が国公立大合格に合格されたとのことです。東大1名中1名・京大5名中4名・阪大3名中3名・神大5名中2名、その他国公立大17名中9名が同コースからの合格となっています。

スタンダードコースからも、センター試験を受けた17名のうち12名が国公立大に合格していることも大事なポイントです。京大1・神大3・その他8名の内訳となっています。

進学先としては、次のような割合になっています。

国公立大16%(26名)
甲南女子大16%(25名)
その他私立大57%(91名)
浪人等11%(18名)⇒ 浪人は15名で、3名が専門学校進学とのこと

指定校推薦枠についてはスダンダードコースでのみ使用可能とされています。今春の主な大学の枠は、関学14・甲南15・関大7・同志社3・立命館2など。早稲田・立教・中央といった関東の大学の枠もあるそうです。

併設の甲南女子大への内部進学ですが、基準を満たしていれば進学権利を持ちつつ他大学を受験可能とされています。大学受験で不安を抱える受験生たちにとってはありがたい制度です。

2015年度入試に向けた情報です。

1/17土・1/18日・1/21水の3回入試とし、1/21水は今春の火曜日から1日先送りにされています。

1/18日A入試2次はSアドのみの募集で、回し合格もない。

大きな変更点があります。1/21水のB入試では、今春は「回し合格なし」としていたところを「回しあり」に変更されます。ただし、スタンダードコースを第一志望とする受験生を保護する意味もあるのか、スタンダード出願者の合格者数は「10名以上とする」という決め事もあります。したがって、「スタンダード出願での合格者」と「回しでのスタンダード合格者」では合格最低点に差が出る場合ありますから、出願の際には充分ご注意下さい。

1/17土A入試1次と1/18日A入試2次はどちらか片方でも、両方受験でも、20,000円の受験料で可、とされています。

Sアドは「3日程計 約65名」という募集定員にされており、各日程の募集定員が見えにくくなっています。A入試2回で55~60名の入学者を確保出来るように合格者数を調整しているとのことで、2014年度入試においてはA入試1次31名・A入試2次106名に合格が出されています。参考になる情報だと思います。

同志社女子大 推薦S(公募)志願者数が過去最高を更新

2014年8月1日 金曜日

同志社女子大の高校・予備校対象説明会に行ってまいりました。

大学の概況です。

現在5学部10学科、学生数6,500名、今出川と京田辺の2つのキャンパスを有する大学です。今出川Cを昨年から5年かけて整備し、新校舎等を建設する予定となっています。同じ敷地にある併設中高にも新校舎が完成する予定だそうです。

上記の5学部に加え、看護学部の新設が予定されています。

薬学部と連携し、京都・奈良の地域医療の貢献するための人材を輩出するために、2015年に看護学部(仮称)を設置予定とされていますが、定員80名、京田辺Cに設置されることになっており、薬学科棟の隣に看護学部棟を現在建設中です。

看護師国家試験受験資格だけでなく、保健師国家試験受験資格及び養護教諭一種免許状も取得可能です。保健師については10名限定で、成績・人物・やる気等で選考が行われるそうです。養護教諭は人数に制限はない模様です。なお、助産師については受験資格が得られないので、ご注意下さい。

当ブログではこちらのエントリー「同志社女子大 質の高い看護師の育成を目指して」でも過日にご紹介をしました。よろしければ合わせてご一読下さい。

就職状況です。2014年3月卒業生のデータは以下の通りの推移となっています。就職決定者数 / 卒業者数の値も( )内に併記しています。

2014年度 就職決定率96.8%(80.0%)
2013年度 就職決定率96.0%(78.3%)
2012年度 就職決定率94.2%(75.6%)
2011年度 就職決定率92.5%(70.1%)
2010年度 就職決定率91.5%(66.3%)

正規:非正規雇用の割合は88.9%:11.1%となっており、学科ごとの割合も公開されています。

音楽 74.6%:25.4%  情報メディア 91.2%:8.8%
国際教養 83.8%:16.2%  社会システム 95.5%:4.5%
現代こども 81.6%:18.4%  医療薬 100%:0%
英語英文 81.8%:18.2%  日本語日本文 87.1%:12.9%
人間生活 87.9%:12.1%  食物栄養 89.8%:10.2%

一部学科で非正規雇用が多くなっていますが、「講師としての登録」「一部航空会社では採用3年目までは非正規での採用」といったものがあるためです。また、説明会の当日には英語英文学科の学生さんによる発表があったのですが、その方の周りでは金融関係に就職している友人が多かった、とのことでした。

最後に、2014年度入試結果についてまとめます。

志願者数は366名で、前年比2.5%増となる、14,736名となりました。入試方式別に見ると、次のような状況となりました。

推薦S(公募)1.6%増(昨年は前年比18.0%増)
一般入試(前期)とセンター利用(前期)3.5%増(昨年は前年比5.1%増)
一般入試(後期)とセンター利用(後期)2.9%増(昨年は前年比9.6%増)

特に推薦S(公募)が過去最多の志願者数となった昨年から更に増加しており、倍率の面で見ても一般よりも高い倍率になっている学科が多くなっています。一方で、AO入試は前年比85.0%と大きく志願者数を落としています。

学科別に見た、志願状況の特筆点は次の通りです。

現代こども:推薦・一般で大きく倍率低下。教育系が敬遠されているのか。
英語英米文:多くの方式で倍率アップ。全国的な国際系人気の流れに乗ったか。
日本語日本文:一般後期以外で倍率低下。
管理栄養士専攻:推薦で若干の倍率低下も、他で上昇。一般後期は32.5倍という恐ろしい倍率に。
食物科学専攻:一般後期で大きく倍率上昇も他方式では倍率低下。駆け込み需要が多かった様子。