近畿地区主要私立大 注目の新設学部・学科 最新偏差値①

2014年10月23日 木曜日

2015年度大学入試に向けて、新設や改組が予定されている大学・学部・学科が数多くあります。その中で、近畿地区において特に注目されている新設学部・学科の難易度動向を調査し、一覧でご紹介を致します。

早速、主要な新設学部・学科の各社模擬試験偏差値をご覧ください(画像をクリックすると拡大します)。

今回のエントリーでは特に看護系に絞って解説を進め、また改めて別のエントリーでその他の注目学部・学科について触れたいと思います。

新設ラッシュが続く看護系の動向についてです。

2015年度、看護学部・学科を増設する大学(新設大学を含む)が15校に及び、その内近畿地区では半分近くの6つを占めています。2014年度に引き続いて「看護ラッシュ」となっている中、現在近畿地区で最も注目が集まっているのが、この看護系各学部・学科の難易度の位置取りです。

表の一番上に、新設看護学部・学科を固めて掲載しています。いずれも定員80名という点が共通しています。

現時点で最も高い評価となっているのが同志社女子大で、次いで神戸女子大と武庫川女子大がほぼ同難易度、かなり離れて四條畷学園大、京都学園大と大阪青山大はほぼ同難易度、といった難易度になっています。

なお、近畿地区主要私立大 既存の看護学部・学科 最新偏差値(河合塾)は次の通りとなっています。

摂南大 52.5~55.0
畿央大 52.5~55.0
甲南女子大 50.0~52.5
京都橘大 52.5
佛教大 52.5
大阪医科大 52.5
大和大 50.0
京都看護大 47.5
奈良学園大 45.0~47.5

看護学部・学科は2014年度時点で3.3大学に1大学が設置しているなど、飽和状態に近づきつつあります。受験生の根強い「資格志向」、慢性的な看護師不足による需要、といったものが根底にあり、これらの状況を受けて大学が看護学部・学科の設置に動く、という構図になっています。

2014年度入試結果をひも解くと、私立大看護系の志願者数は対前年比101%と、志願者数は頭打ちの状況であるのに対し、合格者数は対前年比118%と多く出され、難易度の大きな下落が見て取れます。

そんな状況であるにもかかわらず、特に近畿地区では大量の新設によって受け入れ先が増えます。受験者が分散することで各大学とも志願者減となり、難易度が下がることが予想されます。既存校の偏差値(河合塾)動向についても合わせて別表でご紹介をしていますが、模試偏差値で50を超えている学部・学科の中に同志社女子大・神戸女子大・武庫川女子大といった名門大が割って入ってくるため、レベルの高い受験生をめぐる争奪戦がより熾烈なものになるでしょう。既設校は倍率ダウンによる易化が考えられますので、「狙い目」になるのではないかと予想します。

後日、改めて他の新設学部・学科についての解説をお目にかけたいと思います。