薬剤師国家試験 大学別合格率とその裏側③

2015年4月24日 金曜日

先ごろ発表になりました第100回薬剤師国家試の合格率などについて、前回を含めた3回のエントリーで詳しくご紹介をしているシリーズです。

1回目のエントリー「薬剤師国家試験 大学別合格率とその裏側①」では、薬剤師国家試験の合格率推移についてご紹介をし、2回目となる前回のエントリー「薬剤師国家試験 大学別合格率とその裏側②」では、国試合格率と出願者のうちの何%が実際に受験しているかという「受験率」を大学ごとにご紹介をしました。

今回のエントリーでは、各大学で差が出ている合格率の裏側に潜む「ある事実」を検証してみます。

今回のテーマは「入試科目と薬剤師国家試験合格率の間に関係はあるのか?」です。次にご紹介する画像には、主要な大学・薬学部の入試科目のうち数学・理科に関してまとめたものです(画像をクリックすると拡大します)。

上の画像のうち、左側には数ⅡBまで必要であるなど「数学が重めに課されている」大学を並べており、反対に右側に紹介している大学・薬学部に関しては「数学が不要である」所を集めるなど、比較的入試科目としてはヘビーさを感じない所となっています。

最新の薬剤師国家試験合格率も合わせて並べていますので、入試科目の重たさと国試合格率の「相関」が分かるようになっています。

やはり、左側に固めている「数学が重たい大学」は、紹介している大学のほとんど全てで「平均63.2%」の値を大きく超えています。その反対に、右側に固めてご紹介をしている「数学が不要な大学」では、「平均63.2%」を下回っている所が多数となっています。

このことから、国家試験合格率の高い・低いは「入試段階で数学を課しているかどうかにかかっている」のではないか、と推測できます。

「薬剤師国家試験の受験資格が得られれば、大学なんてどこでも良い」と思っている受験生の皆さん。そんなことはなさそうなので、注意しましょう。そして数学から逃げず、「数学はⅡBまで必要」となっているようなヘビーな科目設定となっている大学を出来るだけ受験できるよう、今から準備を進めて欲しいと思います。

 

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