関西大 「同一配点方式」を法・経済にも広げる

2015年6月24日 水曜日

関西大の高校予備校対象説明会に行ってまいりました。

就職状況・サポート関連です。就職「決定」率の推移は以下の通りで、ここ数年95%程度で推移していたのが、96~7%に乗ってきています。

15年97.3% 14年96.3% 13年95.8% 12年95.3% 11年94.3%

巨大・大企業への就職割合は60%前後で推移しています。

15年62.9% 14年59.7% 13年60.5% 12年59.8% 11年60.4%

2015年度入試結果です。

志願者数は昨年の約2,500名減に続き今春も約1,300名減の82,941名となりましたが、合格者数は約150名増(昨年も1,413名増)となっています。以下過去からの推移です。

2015年度 志願者数82,941名 合格者数19,160名 倍率4.2倍
2014年度 志願者数84,248名 合格者数19,006名 倍率4.3倍
2013年度 志願者数86,753名 合格者数17,593名 倍率4.8倍
2012年度 志願者数79,980名 合格者数18,053名 倍率4.3倍
2011年度 志願者数86,463名 合格者数17,003名 倍率5.0倍
2010年度 志願者数88,399名 合格者数17,127名 倍率5.1倍
2009年度 志願者数90,066名 合格者数15,822名 倍率5.6倍

入試種別で見てみますと、一般で前年比100.1%だった一方で、センター利用型で前年比93.1%と大きく減少。新課程への移行による理科の負担増によるセンター試験回避が大きな要因と思われます。特に、センター試験前に出願締切がくる「センター前期」が年々志願者を減らしており、センター後出願のセ中期や2月入試後出願のセ後期と比べると厳しい状況になっています。

主な学部別の動向は次の通りです(対前年指数)。これまでの「文低理高」の傾向と打って変わり、法・経済系の人気復活と理系人気ダウンとなっています。社会安全が開設以来最多の志願者数となっていますが、これは昨年春の1期生卒業を受け、進路が明確になったことと、その結果が良かったことに起因しています。

法102 文103 経済100 商86 社会98 政策創造121 外国語95 人間健康87
総合情報89 社会安全149 システム理工96 環境都市工109 化学生命工85

政策創造が大きく志願を伸ばしていますが、近隣の立命館大 茨木Cに政策学部が移転してきたことをうけ「政策系」の人気が出たものの、レベルという現実の話になった際に立命館大のレベルにない者が関西大に流れた、という見方が有力で、次年度は人気が落ち着くと見ています。

「理科設問選択方式(2科目型)」の設問選択状況も公開頂きましたが、最も多いのが「物・化とも2問」の組み合わせで、全体の44.9%(昨年も37.3%でトップ)を占めています。中には5問以上を解答する受験生もいる様子です。

今春より文学部の全学部日程(2/7・8)で新方式「同一配点方式(3教科が均等の各150点)」を導入しています。従来の3教科型が4.8倍であるのに対し、同一配点方式は6.3倍と狭き門となりました(ただし合格最低点は同点)。同一配点方式は日本史等選択科目が得意な者、3教科型は英語が得意な者が選択しているようです。

センター利用型のラインですが、理系の平均点上昇に伴って理系のボーダーが上昇しています。

センター前期
文系型 約78%(昨 約77%)・理系型 約78%(昨 約79%)

センター中期
文系型 約75%(昨 約73%)・理系型 約71%(昨 約71%)

センター後期
文系型 約80%(昨 約81%)・理系型 約77%(昨 約82%)

最後、2016年度入試に向けた情報です。下記が主な変更点やトピックスです。

①今春に文学部の全学部日程で新方式「同一配点方式(3教科が均等の各150点)」を導入したのに続き、法学部・経済学部の全学部日程(2/7・8)でも同方式を導入。
②経済・システム理工・環境都市工・化学生命工のセンター利用において科目が変更。
③文学部AO入試の評価型が増えてチャンスが拡大。
④立命館大・関西学院大などで導入されている「入学前予約採用型給付奨学金」を新設。関西圏からと関西圏外からの進学者とで支給額が異なる点、注意。

 

関連記事:
関関同立 2015年センターリサーチ段階での人気動向
関関同立 2015年度入試向け模試偏差値一覧(関大編)

 

▼おすすめの教育イベントはこちら▼