大阪府高校入試 2012年度第2回進路希望調査結果②

2012年1月30日

大阪府高校入試 2012年度第2回進路希望調査結果①」に続くエントリーです。去る1月21日(土)に新聞各紙に掲載された、大阪府内の公立中学卒業見込み者を対象にした第2回進路希望調査結果を細かく見ていくシリーズです。

第2回目となる今回は、前回ご紹介した私立高全体概況から更に深く掘り下げ、私立各校の希望状況を見ていきます。

なお、今回のエントリーをお読みになる前に、私立高の全体的な状況についての前回のエントリー先にお読み下さい。

さて、私立高各校が専願・併願それぞれで何人希望者を集めているのか、を以下の表3つにまとめています。昨年の同時期に行われた調査からの増減とも合わせて表記しています(それぞれの画像をクリックすると拡大します)。

まずは、男子校と女子校についてです。

私立高 男子・女子

男子校は5校すべてで希望者を昨年より増やしておりますが、特に興国高と明星高が約1クラス分の希望者増となっています。

女子校は昨年よりも希望者数を減らしてしまっている所が多いのが残念ではありますが、羽衣学園高の120名増を筆頭に、大阪薫英女学院高・大阪成蹊女子高・樟蔭高といったところが50~100名の希望者増となっています。

続いては共学校です。学校数が多いので、2枚に分けています。

私立高 共学校①

私立高 共学校②男子校・女子校と違って、100名単位での増減は当たり前の世界となっています。そんな中、共学校で最も希望者数が増えているのが大阪学芸高の314名増です。

反対に、最も希望者数を減らしているのが桃山学院高の213名減です。

桃山学院高は、併設の中学校から内部進学者を受け入れるようになった2011年の春、特に桃山学院高の中では最も入りやすいレベルとなっている「文理コース」において定員が120名減少され、前の年の半分の120名しか定員がなくなり、結果として合格に必要となるラインが上がりました。

このように高い合格ラインを嫌った受験生が桃山学院高を止めて向かった先は、どうやら地域的にも近くてレベルとしてもかぶる層が多く受験可能な大阪学芸高であるようです。

レベルが上がって敬遠されている、ということで言うならば、関西大学北陽高が約200名の希望者減となっています。同じ地域にある関西大倉高が反対に約200名増となっていますので、これも同じレベルで入学可能な学校を比較検討した結果、近年どんどんレベルが上がる一方の関西大学北陽高からレベル的に安定していて合否が読みやすい関西大倉高へ鞍替えした受験生が多いのではないでしょうか?

専願希望者数だけに注目して見てみますと、昨年春大旋風を巻き起こした上宮高が160名もの減少となっています。これもやはりレベルアップを懸念してのものだと思います。

反対に専願者数が増えているのが近畿大学附属高で、110名の増加です。近畿大学附属高は昨年の入試において特に上宮高に多くの受験生を奪われた形でしたが、今年は上宮高から奪い返しつつあるようです。

次回から2回に分けて、公立高前期選抜の希望状況をひも解いていきます。お楽しみに。