2013年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①

2013年12月17日

2013年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均得点率」に続くエントリーです。前回は大阪府公立高 後期選抜の教科別平均得点率を過去3年分ご紹介しました。この後の5回のエントリーでは2013年度の後期選抜における科目ごとの小問別得点率をご紹介していきます。

今回以降でご紹介していく表の中には、小問題ごとに次のデータが載せられています。

①全体の得点率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を正解したか
②評定平均値別の得点率・・・調査対象者を評定10~8・7~5・4~1の3段階に分けたそれぞれがその問題を正解した率
③無答率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を白紙にしたか

特に参考にしてほしいのが②のデータで、自分の評定平均や自分が受験する予定の高校で大体これぐらいの評定は必要だ、というようなものを考えて「3つのゾーンの中で自分はこのゾーンのデータを見ればいいのか」ということを決めてから見てほしいと思います。

③についても少し補足。これは「白紙にして出した率」ですから、「答えを書いたけど間違えた」というものは省かれています(②で計算されています)。そこを間違えないようにしてください。

まずは、今回のエントリーでは国語についてご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

大阪府教育委員会からはこの国語の入試問題について以下のような見解が出されています。

・文章を記述する問題においては、設問の意図を正しく読み取る力と、求められている内容を適切に表現する力が必要です。これらの力が不足しているため、問題に対して答えるべき内容が的確にとらえられていない解答や、必要な内容が欠けている解答がみられます。本文に書かれている内容を正しく理解した上で、本文から必要な情報を取り出し、与えられた条件にしたがって的確に表現することが大切です。

・古文分野において、内容把握に関する記述問題は低い得点率になっています。本文の構成や展開を正確にとらえ、書かれている内容を正しく理解することができるよう、古典への関心を深め、古文を理解する基礎を身に付けることが大切です。

・作文や文章を記述する問題において、漢字や語句を適切に用いる力が不足していると考えられる解答がみられます。文意の通らない解答も多くみられます。文章を書くときには、漢字や語句の知識を活用することとともに、書いた文章を読み返し、読みやすく分かりやすい文章にすることが大切です。

・作文の問題は「かけがえのないもの」と思うものを一つ考え、それを選んだ理由をあわせて述べる問題です。無答率は低く、総じて「書く」ことへの意欲はあると考えられます。「かけがえのないもの」として「家族」「友人」などを選んだ解答が全体の75%以上ありました。表記の面では、誤字、脱字や原稿用紙の使い方の誤りがみられます。正しい表記を心掛けることが大切です。

・以上のことから、言語事項に関する基礎的な知識を身に付けるとともに、文章の展開を正確にとらえて理解する力、問われていることの内容を理解する力、読み取った内容をまとめて適切に表現する力を身に付けることが重要です。

国語の力は「机での勉強」だけではなく、常日頃からの生活の中でも培われていくものです。学校の教科書以外にも普段からさまざまな文章に親しんでおくと国語の成績上昇にもつながるでしょう。また、文章を書くときには「正しい表現」を心掛けることも重要です。

次回は社会についてご紹介する予定です。