大阪府高校入試 2014年度第2回進路希望調査結果①

2014年1月28日

去る1月22日(水)に新聞各紙で大阪府内の公立中学卒業見込み者を対象にした第2回進路希望調査の結果が掲載されました。

今回から5回のエントリーに分けて、この進路希望調査結果について見ていきたいと思います。今後の受験校選び、受験に向けての心構えに役立てて欲しいと思います。

まずは、私立高の全体概況についてです。

大阪府が2010年春から実施している「私立高校無償化」が特に2011年度あたりからの高校入試において大きな影響力を与えてきていることは皆さんもご存じのことと思います。この無償化が定着した近年は、私立高に「追い風」が吹き続けていました。

今回の調査結果によりますと、府内私立高の専願率は20.62%(昨年21.06%・一昨年22.28%、昨年より0.44ポイント減)となっており、2年続けての専願率ダウンとなっています。

11年度のこの調査結果段階では、府内私立高を第1希望とする「専願者」の割合は22.29%となっており、その前の年からなんと5.74ポイントもアップ、しかも過去10年で最高の値である上に、20%を超えるのはデータのある過去10年間では初めてのこと、というぐらい、私立高が人気を集めました。2012年度もその水準を保っていました。

しかしながら、昨年からその勢いに陰りが見えてきており、微減ではあるものの、昨年・今年と2年続けての専願率ダウンとなっています。

専願率ダウンの理由ですが、次のようなものが考えられます。

①公立高が前期で普通科も募集開始となり、早期に「行きたい公立高」の受験が出来るようになったから
②私立高無償化の先行きが不透明だから

ちなみに、今年を含む過去6年間の私立専願率(第2回進路希望調査時点)の推移は以下のようになります。

14年度 20.62%
13年度 21.06%
12年度 22.28%
11年度 22.29%
10年度 16.55%
09年度 15.69%

さて、専願率についてわかった次は、男子・女子・共学校それぞれの全体的な希望者の動きを検証してみましょう。下でご紹介している表は、昨年及び一昨年の同時期の調査結果と比較して専願・併願・合計でどの程度希望者数が増えた・減ったのかを、男子・女子・共学校別に集計したものです(画像をクリックすると拡大します)。

男子校は専願は昨年並みの志望者数となっていますが、併願で志望者数が減っています。女子校は専願・併願とも志望者数が増えています。昨年は専願で約250名・併願で60名の希望者減となっており、私立無償化によって少し持ち直した希望者数が減少に転じていましたが、今年は反対に志望者数を増やしています。共学校では、併願で1000名を超える志望者が増えているものの、専願で100名程度の志願者減となっています。

次回のエントリーでは、私立高それぞれの状況を細かく見ていきたいと思います。どんな学校が人気を集めているのか?大変興味があります。お見逃しなく。