大阪府公立高 2016年度入試より前後期を一本化へ

2014年7月21日

大阪府の公立高校入学を目指す現中2生の皆さんにとってはまた一つ頭が痛くなる、驚きのニュースが報じられました。

大阪府では、来る2016年度入試(現中2生)より現在の前期・後期制を廃止し、原則として3月に入試を一本化することを発表しました。

以下、新聞記事の引用です。


大阪の公立高入試一本化・・・「自己申告書」導入も
(2014年7月17日読売新聞)

大阪府教委は、2003年から前期(2月)と後期(3月)の2回に分けて行っている府内の公立高校入試を、原則として3月に一本化する方針を固めた。

受験生が自分の長所などをPRする「自己申告書」を提出させ、合否判定に用いることも検討。現在の中学2年生が挑む16年春入試での実施を目指す。

府教委の改革方針では、前期を「特別選抜」、後期を「一般選抜」と改称。実技試験のある音楽科や体育科など専門学科のごく一部以外は、3月の一般選抜で試験をすることにした。同一校に複数の学科がある場合は、第2志望を認めることも検討している。

府内の公立高入試は、03年春から前後期に分かれた。進学校10校に設置されている文理学科や、工業、体育などの専門学科は前期、普通科は後期としていたが、府が私立高校の授業料を無償化したため、私立高志望が高まり、11年春入試では公立高で定員割れが続出。2月に入試を行う私学に対抗し、13年春入試から、普通科の一部も前期に受験できるようにし、総定員に占める前後期の配分はほぼ同程度になっていた。

前後期制は、受験機会を2回得られ、合格すれば進路が早く決まる一方、倍率が高まるため「不合格」を経験する生徒が増える欠点もある。不合格でも、後期に同じ学校を受験できるが、前期の合格発表から後期出願までは数日しかなく、保護者や教師からは「子どもが気持ちを切り替えられない」「短期間の進路指導は難しい」といった声が上がっていた。

一方、自己申告書は、「学校以外での活動も評価するべきだ」との考えから検討。ボランティア活動や取得した資格のほか、志望動機や入学後の目標などを生徒自身に記載させ、合否判定の材料とする。ただ、「塾などに指導を受けて書いた生徒が有利になるのでは」といった懸念もあり、今後、具体的な内容や活用方法を詰める。


現在予定として考えられている中身は、

・現在の前期は「特別選抜」とし、音楽科や体育科など実技試験がある専門学科のごく一部
・同一校に複数の学科がある場合は、第2志望を認める
・「自己申告書」はボランティア活動や取得した資格のほか、志望動機や入学後の目標などを生徒自身に記載させ、合否判定の材料とする

といったもののようです。

これまで大阪府公立高入試に関する所を中心に、過去20年ほどの主だった「変更点」をまとめてみました(画像をクリックすると拡大します)。

特に「私立高校無償化」が大阪府で導入された2011年度以降、今回の2016年度入試からの変更予定部分も含め、よく公立高入試制度に手が入れられています。そんな変更の裏側にある「因果関係」も次の画像でまとめてみました(同じく、画像をクリックすると拡大します。

また、この制度変更と時を同じくして、現中2生からは「絶対評価の導入」「到達度テストの実施」といったものも予定がされております。その辺りの所も気になるところです。