履正社高 非常に個性的な学校づくり

2015年12月1日

履正社高の受験生保護者対象説明会にお邪魔をさせて頂きました。

この履正社高ですが、このエントリーを一通りお読み頂きますと、この学校がいかに個性的な学校づくりをされているかがよくわかると思います。

教育方針などについてです。

世間では思考力・判断力についての議論が多く行われているのですが、それは当たり前のこととして、その前段階である「知育(知識)」「徳育(人間性)」は必須である、という方針を採られています。よって、学習指導と合わせて生活指導についても厳しいものとされているのがこの履正社高の特徴です。

高校の3年間で目標を達成するために「仕上げ」るには、「組織」と「制度」をしっかりとさせないといけないという点から、特に長時間の授業時間確保(8時15分からの小テスト~平日19時・土17時までの学習)に努めておられます。

私立高校の宿命とはいえ大多数の入学者に当てはまる公立高不合格者を前提としているのでしょうか、「リベンジを果たす」ということにフォーカスした学校づくりをされている、という趣旨のお話になっていました。その「リベンジを果たす」というのは「失敗を乗り越える」ことであり、大事なのは負けた時(後?)のことである、というお話がありました。

この学校では、一般的に言われている「クラブ活動」に関しては「同好会活動」と言われており、週1回100分、高1・2の間だけの活動、と割り切られています。強化クラブに関してはⅢ類在籍者のみで構成されており、それにはⅠ・Ⅱ類の生徒は入部できないことになっています。

そのⅢ類以外にはⅠ類・Ⅱ類が設けられており、両クラスとも国公立対応であることには変わりないのですが、目標レベルが以下のとおり異なっています。

Ⅰ類:東京・京都・大阪・神戸
Ⅱ類:神戸・大阪市立・大阪府立・その他近畿地区国公立

現中3が入学後高2から使用可能となる「新校舎」の建築に、近々着手するとのことも発表になりました。

また、女子のみ対象として、緑地公園駅へ向かうバスが用意されているとのことです。

大学合格実績についても簡単に。

大学校などを除く国公立大58名(うち現役50名)・関関同立385名(うち現役363名)という実績値となっています。特に関西学院大は2年連続で合格者数全国一位となっていますが、10年以上前から関西学院大に徹底的にシフトした受験指導や対策内容となっていることは有名です。

最後に2016年度入試に向けた情報です。

この履正社高では関西では唯一といわれている「アラカルト型」の入試科目設定となっており、受験生が出願時に好きな型を選べる形を採られています。以下、型の種類と今春入試における選択率です。

5型:5科+面接(32.6%)
4理型:英国数理+面接(21.4%)
4社型:英国数社+面接(8.5%)
3型:英国数+面接(26.5%)
残り10%ちょっとはⅢ類受験者(S型)

5教科とも各100点満点。受験した科目の合計点で合否判定するのではなく、1教科あたりの平均点で判定されます。おおよその合格ラインは以下のとおりとのことです。

Ⅰ類 専65%・併75%
Ⅱ類 専45%・併50%

2016年度入試からの新制度として、Ⅰ類入学者の上位約43名(内部進学者含む)だけで構成される「スーパークラス」を編成する、というものがあります。

面接試験は「5名1グループ 10~15分」となっており、1名あたり3~4つの質問項目とのこと。

専願のみとなりますが、一定以上の英語資格を持っている者については英語に関して「みなし得点」とする制度もあります。お心当たりがある受験生は、ぜひチェックして下さい。