三国丘高 「Version Up」

2010年11月24日

三国丘高の受験生・保護者対象の説明会に参加してきました。

三国丘高 外観

ご存知の通り、「進学指導特色校」の10校の一つとして来年春から「文理学科」が設置されることになっています。特に第4学区以外の方々がどれくらい関心を持っているのかな?という点に興味を持ってお邪魔しました。

三国丘高 説明会会場①

上の写真は説明会会場の様子ですが、満員でした。学校の先生からの発表によりますと、当日は300名近くの方が参加していたようです。また、申込段階では第4学区以外の方は70名程度だった、ということで、文理学科に高い関心が集まっていることがわかりました。

今回の説明会は2部構成となっていました。前半は大阪府公立高でも屈指の進学校である三国丘高の魅力について説明いただく1時間、その後は学校が作って下さいました案内図を片手に校舎内を自由に回れる校舎見学、です。

三国丘高の特徴として、以下の4点が紹介されました。

①スーパーサイエンスハイスクール(SSH)である
②進学指導特色校に指定された
③文理学科が新設される
④夢や志を実現できるプログラムを数多く用意

①については普通科も文理学科も関係なくSSHに関する取り組みに参加できる機会がある、ということを強調されておられましたし、実際にそのような時間割が組まれています。

三国丘高 説明会会場②

実際に上の写真内にあるプロジェクタの画面にも「全員SSH」と映っていますとおり、普通科の生徒であってもSSHに参加出来るようになっています。

③については「普通科とどう違いますか?」という質問があるようですが、特に英・数・情報の授業内容が異なる、という点が大きな違いのようです。また、2つのコースの大きな違いとして「文系・理系分けの時期」が挙げられます。文理学科は2年次に文系・理系に分けられますが、普通科は3年次からの文理分けとなるようです。

また、文理学科に関しては3年次に「文科」「理科(理数)」「理科(医進)」の3コースに分け、進路希望に応じた実力養成が行われます。

④は大学教授の講義を聞ける「三丘セミナー」、あらゆる方面で活躍する三国丘高卒業生の元を訪ねたり、逆に学校に来てもらって講演を聞けるような機会など、いろいろなチャンスが設けられています。

大学入試結果についてもご紹介下さいました。

今春は京都大合格者数が27名となりましたが、その内現役は17名でした。ちなみに、三国丘高からの現役受験者数は40名だったそうです。現役の合格率は40%程度、ということになります。

圧倒的に国公立大希望者が多い事を示すエピソードの一つとしてこんなことをご紹介いただきました。今春、私立大で最も「進学者」が多かったのが関西学院大で、それでも13名にとどまった、というものです。

過去3年間の進路決定率は次のようになっています。

2008年度 67.2% ⇒ 2009年度 62.7% ⇒ 2010年度 58.4%

年々下がっているのも気になりますが、今年進路が決まらなかった(=浪人した)生徒は一体何人になるのか?も知りたいところです。

今春の卒業生数は315名、その内41.6%が進路未決定ということになりますので、人数にすると実に130名が浪人している、ということになります。進学指導特色校に指定されたことと、文理学科の設置によって今後は現役合格率のアップに期待したいところです。

三国丘高 校舎の様子①

1時間の説明の後は自由に校舎見学をさせていただきました。

三国丘高 校舎の様子②

中庭でバイオリンの練習をしている生徒さんたちがいたり、

三国丘高 校舎の様子③

運動場で野球部が一生懸命練習していたり、と、それぞれが思い思いのことに打ち込んでいる姿が印象的でした。

三国丘高 校舎の様子④

上の写真のように、校舎内も独特のデザインとなっていて、ちょっと他の公立高とは雰囲気が違うな、という印象です。

雰囲気が違う、と言えば、在籍生の皆さんの様子も他の公立高、特に大阪市内にある進学校にいる生徒たちとは違った様子だったように思います。何て言えばいいのでしょうか、例えば北野高や天王寺高と比べると、三国丘高生は非常にのんびりとした雰囲気を醸し出していたように思います。

ちなみに、当ブログでは過去に以下のエントリーでこれらの高校についてもご紹介しています。

北野高の様子はこちらのエントリー「北野高 文武両道・授業第一主義」で。
天王寺高の様子はこちらのエントリー「天王寺高 来年からの新標準服」で。

天王寺高が来年から新しい標準服にすることを発表されておりますが、三国丘高では女子の制服にマイナーチェンジが施されるようです。この日は制服の展示がありませんでしたので画像をお届け出来ませんが、かなり着心地が良くなっている、ということらしいです。女子の受験生には気になるところですね。

ちなみに、進学指導特色校10校のうち豊中高も標準服を新しくし、制服とすることが決まっています。詳しくはこちらのエントリー「大阪府旧第一学区公立高 合同説明会」でご紹介しています。

今年の学校紹介パンフレットで「Version Up」と記載されているとおり、文理学科の設置を始めとしてありとあらゆる面で新しい取り組みが行われることになっています。これまでの魅力に加え、また新しい魅力を得ることになるであろう三国丘高。文理学科の入試が行われる前期試験では第4学区からも多数の受験者が集まる、そんな予感がした説明会でした。