上宮中高 共学化1年目の入試結果は?~高校編~

2011年3月24日

前回のエントリー「上宮中高 共学化1年目の入試結果は?~中学校編~」の続きとなります。共学化を迎えて爆発的な人気となった上宮中高の入試結果をひも解いています。今回は高校入試結果を詳しく見ていきたいと思います。

早速、今年の入試結果をご覧いただきたいと思います(画像をクリックすると拡大します)。

上宮高 2011年度入試結果

中学入試結果では受験者・合格者の男女別人数が公開されていませんでしたが、高校入試に関しては男女の詳しい分布が判明しています。上の表では、今年の男女別受験者・合格者数はもちろんですが、男子校だった昨年との男子受験者・合格者数の比較、今年と昨年の総合格者数の比較が分かるようにしています。掲載する数字が多いため、資料が非常に細かくなっており見にくくなっている点、ご了解下さい。

受験者全体では2.27倍。「共学化」ですから、これまでの男子だけの募集から女子も応募が可能になりますので、単純に考えると女子が増える分だけ受験者数は増加します。しかし、その増え幅たるや想像以上のものとなりました。

受験者全体を専願・併願に分けて見てみますと、専願が2.68倍・併願は2.13倍という内訳になっています。特に専願での受験者が増えたことがわかります。

男子のみの受験者数を比較してみますと、専願1.81倍・併願1.28倍、合計で1.42倍となっています。こちらも専願で大きく増えていることがわかります。

上の表の下にもありますとおり、募集定員360名に対して専願で608名が合格しています。定員の1.7倍もの受験生が入学を確定させた事になります。現時点では公立高入試が全て終わっていませんので、併願での合格者の進学先が決まっていない状態です。仮に併願合格者のうち10%が入学することになると仮定しますと、1355名の10%ですから135名が先ほどの608名に加算されることになります。その結果、約750名が入学する、という結果になります。

・・・1学年の入学者数だけで1つの高校の1~3年生全員分ぐらいになります。恐ろしい数字です。

男女の比率を見てみますと、専願受験者では男子:女子は大体2:1となっているのに対し、併願受験者では女子が占める比率がもう少し高くなっています。最終的な合格者数は男子:女子は1221:742となり、男子62.2%・女子37.8%となり、2:1よりはやや女子の比率が高めになっていることがわかります。このまま併願の入学者を迎えても恐らくはこの2:1の割合が大きく崩れることはないと思います。

最終的な入学者数が確定していないものの、中学入試と比べて大幅に受験者・合格者、そして恐らくは入学者数も増加することになった高校入試となりました。

さて、この上宮中高の大成功を見て、本格的に共学化の検討に入っていると思われる学校がいくつかあるようです。今年の募集状況だけでなく、他校の学校運営方針にも大きな影響を与えることになるのでしょうか。そう考えると、上宮中高の共学化がもたらす影響についてはまだまだ出てきそうです。