東海大学付属仰星中高 中学と高校の入試結果に明暗

2012年6月15日

東海大学付属仰星中高の塾対象説明会に行って来ました。

東海大学付属仰星中高①

今春の入試結果をご紹介します。まずは中学入試ですが、各入試日程での志願動向は以下の通りとなっています。

A日程
①志願者72名、昨年108名から大幅に減少。一般的な中学入試受験者数が約10%の減少の中、この日程では約30%の減少。
②特に英数特進の受験者数の減りが激しい。
③一昨年から導入している「自己推薦書」では受験生72名中61名が提出するなど、特色ある受験生の確保が実現している感がある。
④初日ということもあり専願志向が高く、例年95%以上が入学する。
⑤A・B両日程で受験する者が多い中、A日程のみの受験は9名となった。
⑥女子志願者数は19名、昨年は28名だったことからこちらも大きく後退。

B日程
①志願者数117名、昨年は134名。A日程ほどではないが、志願者がこちらも減少。
②合格者の上位層が他中学へ流れている様子。特に考えられるのが同志社香里中。
③B日程合格者のうち入学したのは6名、昨年は20名だったことから激減していることがわかる。
④女子志願者数は33名、昨年の31名からやや増加。

C日程
①合格者のうち入学に結びついたのは9名、昨年は4名だったことからこちらでは多くの入学者を確保きた。

箇条書きでご説明をしましたが、特にA日程での減少が痛いようです。地域や学校のレベルのことを勘案しますと、志願者の流出先としては常翔学園中や常翔啓光学園中が想定されます。

続いては高校入試の結果です。こちらについても箇条書きの形でご紹介します。

・受験者数671名。昨年の680名からほぼ変わらず。併願者は減少したものの、専願が19名増加。
・入学者数はここ10年で最も多い377名。一昨年313名⇒昨年363名と上昇中。
・コース別戻り率は、英数特進で13%(昨年13%)・総合進学16%(10%)。
・受験者平均点が専願・併願共に500点満点で約20点下がっているが、数学と理科の問題の難易度が上がったものと分析されていた。
・今春入学者の学力の高さを示すデータとしてご紹介いただいたのが、東海大学の付属高校の共通学力試験の結果。この平均点が直近の5年間で2番目に高い値となったそう。

入学者数増加の要因としてはやはり「私学授業料無償化の拡大」が最も有力なのは確かですが、同時に「公立上位校への強気の出願⇒戻り」もあると思います。

こうして中学・高校それぞれの入試結果を並べて見てみますと、結果の明暗がくっきりとわかれていることがわかります。中学入試での巻き返しが期待されるところです。