報徳学園中高 リーダーを育てる男子校

2012年9月6日

報徳学園中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

報徳学園中高

まずは大学合格実績からご紹介いたします。

今春は373名が卒業され、うち国公立大42名(防衛大1次合格15名は除く)、関関同立115名という合格者数の結果となりました。

国公立大は現役26名で現役率61.9%(昨年69.0%)で、京都大・大阪大・神戸大に合格者を出す、という結果になりました。

関関同立は昨年98名から持ち直してはいるものの、2年前の140名が近年の合格者数のピークなので全盛期と比較すると少し足りない、というのが率直な感想です。大学個々の合格者数を見てみますと、関西大が昨年40名⇒今年65名と増加している一方、関西学院大の合格者数が昨年29名⇒今年16名と約半分にまで減少しているのが気になるところです。

産近甲龍では近畿大18・龍谷大12・京都産業大11・甲南大5という結果になっていることも合わせてご紹介しておきます。

さて、教育内容についてです。

中学にはⅡ進とⅠ進の2コースあります。

Ⅱ進は「週38時間授業」「中学内容は2年間で終了」「高3の1年間は大学受験準備」「土曜は学習Dayと称して4時間ぶっ通しで同じ科目を学習(英数国で実施)」「早朝テストと連動したパワーアップ補習」といった徹底的な学習指導が特徴です。

Ⅰ進は「月水木はクラブの代わりにステップアップ補習が必修」「学力に応じた授業レベルを自由選択可能な習熟度別授業(英数国、レベルは3段階、高1まで実施)」といった点が特徴となっています。

Ⅰ進からⅡ進には中2・3進級時に転コース可能ですが、Ⅱ⇒Ⅰへ下がることは認められていないそうです。

Ⅰ進は中3から「Ⅰ進選抜」と通常の「Ⅰ進」の2つに分けられ、前者は難関国公立大を目指す内容にシフトするようですから、Ⅱ進へ上がることが出来なくても難易度の高い大学を狙うのに充分な授業を「Ⅰ進選抜」で受けることが可能となっています。

高校は「選抜特進」「特進」「進学」の3コース制です。

選抜特進ではきめ細かな指導と生徒の志望にあう納得の進学指導が特徴で、国公立大への現役合格を目指すコースです。月~木は17時半まで放課後補習が実施、指定校推薦は使用不可、クラブ活動も若干の制限があるようなので注意が必要でしょう。土曜日の授業もあるようです。

特進は早い段階から進路説明会・大学見学会・勉強合宿などで進学意欲を高め、国公立・難関私大を目標とするコースです。水・木の7限目を放課後補習の時間とし、指定校推薦枠使用可能、クラブの制限は選抜特進よりも緩やかである、という所なので、選抜特進を受験出来るような力を持っている受験生でクラブ活動や指定校推薦枠のことを考えてあってもあえてこの特進にチャレンジする方もいるのではないでしょうか。土曜授業は選抜特進と同じく実施されています。

進学コースは授業第一主義、勉強とクラブの両立、学習習慣の確立と進路実現で現役進学を目指すコースです。放課後補習や土曜授業が無い分、クラブ活動に打ち込めるというのが他のコースとの最も大きな違いです。指定校推薦枠はもちろん使用可能です。

各コースから上位のコースへ向けたコース変更は2年進級時に可能となっています。進学⇒選抜特進へのコース替えも例年数名いるようです。

2012年度入試結果です。
中学入試結果ですが、今年の受験者数等は以下の通りとなっています。

Ⅱ進:受験者数99名(昨年122名)⇒合格者数33名(昨年53名)⇒入学者数15名(昨年36名)
Ⅰ進:受験者数148名(昨年161名)⇒合格者数173名⇒入学者数125名(昨年129名)
(Ⅰ進合格・入学者数は回し含む)

受験者数・入学者数ともに減少していますが、特にⅡ進の入学者数が半減以下になっているのは6年後の大学合格実績に大きな影響を与えるはずなので、痛いところです。

また、数字には表れていませんが、初日での受験⇒入学が大半を占めているそうです。

今春より設けられた特待生制度についてですが、3名に特待生の権利を与えたものの全員が他校を選択された結果、実際には特待生としての入学者は0名となったそうです。来年度入試においても3名程度の特待生を考えているそうです。

高校入試結果については1点だけ特筆点があります。今春より特進と選抜特進の問題を同一のものにしていた関係で、特進の合格最低点を専併ともに約15点下げている、ということです。

2013年度入試に向けてです。

中学入試ですが、入試日は昨年と同じ位置取りとされています。

兵庫県で今年から実施解禁となっているプレテストですが、報徳学園中は今年から実施されることを正式表明されています。11/17に実施されることになっています。

中学入試の問題の出題内容についてですが、Ⅰ進とⅡ進の共通問題が50%、残り50%はそれぞれのコースで問題が異なるものになるようです。ご注意ください。

最後、高校入試についてです。

専願者を対象として最大30点の加点がされる「I方式」というものがあります。どういった資格が加点に結びつくのか?などなど、詳細については学校の先生に確認してください。

なお、学校成績が評定5である子、模試偏差値が65以上の子の場合、特待生での合格の可能性が高くなります。こちらもご興味がある方は報徳学園高の先生に一度お尋ねになってみてください。

「リーダーを育てる男子校」というスローガンの下、学習指導を中心にして堅実に取り組まれている報徳学園中高の様子でした。