2013年度中学入試 結果分析② ~午後入試の台頭~

2013年6月8日

6月中の毎週土曜日に更新をする5回シリーズとして今春の中学入試結果についてお送りをしています。

前回「2013年度中学入試 結果分析① ~府県別受験率~」では、近畿2府4県の中学受験率について検証したのに続き、今回は近年実施校が増えている「午後入試」について検証してみたく思います。

今春2013年度入試における府県・男女共学別の午後入試実施校数を、過年度の状況と合わせて以下にご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

2年前である2011年度は近畿地区では21校の導入に留まっていた午後入試ですが、今年2013年度入試では42校となり、2年前の倍の学校数となっています。

上の画像は過去4年でどのような学校が午後入試を実施していたか、を一覧にしたものです。赤字で記している学校が、当該年度から午後入試に新参入したことを示しています(画像をクリックすると拡大します)。

3年前は空白が目立つほどの実施校の少なさですが、今年度に関しては欄いっぱいに学校名が並ぶほど実施校数が増えています。今年度より午後入試を、特に初日午後入試を開始した学校が多い中、極めて高い関心が寄せられた明星中と大谷中の入試結果について以下ご紹介します。

明星中では2012年度より「特進・英数のコース制を導入、2次は上位コースの特進のみ募集」という変更をされ、それに続き2013年度はこちらも特進のみ募集となる初日午後入試を導入されています。その初日午後入試であるA午後入試では「受験者数540名・合格者数298名 倍率1.8倍」という高い倍率の入試となりました。

A午後入試を除く既存回では、初日午前で受験者増となっていますが、B日程は日程の移動もあって受験者数が大きく減少し、合格者数も合わせて大きく絞られています。以下、結果です。

A入試
受験者数 昨年225名 ⇒ 今年251名 +26名
合格者数 昨年193名 ⇒ 今年198名 +5名

B入試
受験者数 昨年482名 ⇒ 今年133名 -349名
合格者数 昨年377名 ⇒ 今年55名 -322名

続いては大谷中の結果です。

大谷中では、今春より初日午後に医進のみ募集となる1次Bを新設されていますが、入試結果は以下の通りとなりました。

1次B 受験者数250名・合格者数129名 倍率1.9倍

どうやら、初日午前受験校としては四天王寺中が最も多かったようです。

また、同じ初日午後入試に参戦した明星中との大きな違いとして、大谷中では既存の入試回すべてで受験者数が増加しているという点が挙げられます。以下、入試日程別の昨年度⇒今年度の受験者数の推移です。

1次A 217名 ⇒ 290名 +73名
2次A 278名 ⇒ 280名 + 2名
2次B  98名 ⇒ 105名 + 7名

上の表は、初日午前・午後の両方で入試を実施している学校のうちで代表的な5校について、入試状況をご紹介しています。

ご覧の通り、初日午前の倍率は手ごろ感があるものの、午後になると倍率がとんでもなく跳ね上がっていることがお分かりいただけると思います。午後入試自体は「受験のチャンス」として活用すべきなのでしょうけども、初日午前と比べた時に合格率が大きくダウンしますから、その点を考えて受験先を選ぶ必要が出てくることもお知りおき頂きたいところです。