同志社女子中 内部進学者の95%は同志社大へ

2014年9月5日

同志社女子中の塾対象説明会の様子をご紹介します。

学校概要です。

「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」の3つを重んじる、同志社今出川Cにある女子中高として有名ですが、同志社附属校では唯一の「女子校」であり、「複数コース設置校」である、という特色を持っているのが強みです。

LAとWRの2コース制。前者は同志社大・同志社女子大への内部進学を基本とするコースで、毎年97~8%が内部進学。WRは外部大の医歯薬理工といった理系進学を目指して学力を養成し、毎年約50%が外部受験をします。ただし、LAでも外部大受験・進学を、WRでも内部進学をすることを認めておられます。

教科の指導では特に英語教育に注力されており、中学3年間は両コースとも週6時間受講、WRコースのみの土曜日授業ではさらに2時間確保されます。中1・2ではLL教室での授業、中3はネイティブ講師による英会話の授業が行われます。また、中学ではGTEC、高校ではTOEICといったスコアテストにも参加しています。

WRのみの土曜授業では上記の英語も含めて5コマ授業が行われており、英数国に充てられているとのことでした。

全員必須参加とされる海外プログラムはないものの、国際交流プログラムは多く用意されているのが特徴です。

中学のうちは英数国の基礎科目に重きを置き、中学の間はクラス分けをLAとWR混合で構成。上記のように土曜のみWR生のみ授業を受ける機会があります。高校進級後各コースそれぞれでクラス編成が行われます。

高校に入るとコース間で差が出るカリキュラムですが、大ざっぱな中身は以下の通りとなります。

LA
高1・2では幅広く全ての科目を必修で学び、3年で6科目18単位(33単位中)の選択科目を履修。文理選択ではなく、自分の希望する進路や興味・関心に応じて学びたい科目を学ぶ

WR 国公立大理系学部受験を視野に、111単位中数学21単位・理科21単位・英語22単位を学ぶ。高3になると、進路別少人数演習授業・小論文対策授業・センター試験対策講座・卒業生による進路講演会・合格体験発表会・数学合宿などの取り組みがある。

クラブ活動は、中学90%・高校80%ほどの加入率。運動部ではフェンシング・スキー・アーチェリーが他校では中々見かけない珍しいものかつインターハイ出場など実績もあり、文化部では女子の学校ということもありマンドリン・管弦楽・琴などの音楽系のクラブが多いです。

大学合格実績についてです。

今春は263名が卒業し、同志社大・同志社女子大への内部進学で227名、外部大学へは27名が進学、という状況になっています。

例年、卒業生の約90%が学内推薦で両大へ内部進学するようですが、そのうち実に95%ほどが同志社大に上がっています。

同志社大への内部進学が圧倒的に多い中で同志社女子大を選ぶ生徒ももちろんいるようですが、今春の結果を見ている限りでは「音楽学科」「現代こども学科」「食物科学科」「薬学部」といった同志社大には無い学科ばかりが内部進学先としてならんでおり、「成績が低い生徒は同女へ」という指導はされていない、と断言してよいと思います。

外部大学進学についてです。WRコース生50名中、内部進学は22名、国公立大6名(京都(看護)・大阪(看護・電子情報工学)含む)、私立大10名という進学状況になりました。今春で6期生が卒業した同コースですが、進学先の約9割が理系で、そのうち60%が医学・薬学・看護といった医療系が占めています。

最後、2015年度入試に向けてです。

入試日程・募集定員・試験科目は一切変更ありませんが、細かい変更点は次の通りとなっています。

①後期の出願(窓口受付)最終は統一解禁日で変更はないが、今春の「20時まで」から「18時まで」と短縮される
②自己推薦の合格発表が「翌週月曜日に発送⇒当日中の発送・HP掲載へ変更」へ
③前期・後期で一括して火曜に合格発表だったものを改め、前期は翌18日16時に掲示・HPで発表へ

自己推薦では一定の基準を超えていないと受験資格が得られません。観点別評価ではっきりとした数値が分からない場合、「よくできる」と「できる」が半々ぐらいだと可能性はあるようなので、受験資格確認申請を行って欲しい、とのお話がありました。調査書以外では「駸々堂(第5回か特別回どちらかで4科)」「活動歴」の申告も必要です。活動歴で点がつく受験生は少ないので気にする必要はなさそうです。

最後に注意点です。自己推薦でも「WR⇒LA回し」を希望できるのですが、LAで受験資格を得た場合は受験と入学はLAでということになるので、後々トラブルにならないようにしましょう。