追手門学院大手前中高 話題豊富な取り組み・新年度入試

2015年6月29日

追手門学院大手前中高の塾対象説明会にお邪魔致しました。

同校では以下の教育に注力してされておられます。

解決力  コミュニケーション力  グローバルキャリア教育  ロボットサイエンス教育

特に、ロボット教育は世界中で使用されている「レゴ」を用いており、文部科学大臣から優秀教職員として表彰された経歴を持つ先生(理科、教頭)がご担当されているなど、本格的なものとなっています。ロボット部の生徒たちは海外へ赴き、プレゼンを英語で行うなど、ロボットの知識・技術だけでなく、英語力やプレゼン力、もっというと度胸も身についています。

新たな大学入試を見据え、これまではSSコースのみだった「洪庵講座」という総合学習を現中1より学年全体での取り組みとし、教科融合的な独自教材を作成し「新しい学力の獲得」に努めておられます。

今回の説明会では、その例として「スマホの使い方」を題材とした資料が公開され、スマホに関する文献を読む(読解)・グラフ作成(数学)・意見をまとめて発表(プレゼン)を一つの授業で実施している、ということをご紹介されました。

その他にも、教育心理学に基づく「生徒支援教育」を実践したり、「生徒支援力」向上のための教員研修を実施するなど、教員の皆さんも研鑚に励んでおられます。

大学合格実績についてです。

国公立大合格者数は以下のように推移しています。2014年度は前年比1.6倍もの合格者数を出しましたが、残念ながら今年は2年前水準に戻っています。

2015年度10名 2014年度23名 2013年度14名
2012年度17名 2011年度11名 2010年度4名

他、関関同立51名(2014年度49名・2013年度23名・2012年度31名・2011年度36名)、産近甲龍85名(2014年度45名・2013年度55名・2012年度43名)、医歯薬系21名(2014年度11名・2013年度8名・2012年度17名)といった結果で、関関同立・医歯薬が2年連続で伸びているのが良いポイントとなっています。

2015年度入試結果についてです。

中学入試における受験者数は、併設小からの内部進学33名を含み全日程で216名(昨年255名・併設小からの受験者数35名含む)、2013年度214名・2012年度253名という過去の状況を見ると隔年現象が当てはまる状況となっています。

入学者数は以下の通り推移しており、昨年は連続ダウンに歯止めをかけたものの、今春は約1割減と残念な結果になっています。

2015年度91名(男子51名・女子40名) 2014年度106名(男子58名・女子48名)
2013年度104名(男子70名・女子34名) 2012年度124名(男子81名・女子43名)
2011年度133名(男子85名・女子48名)

中学入試では2012年度入試より特待生制度(特待S:入学金免除+授業料(3年間)全額免除 特待A:入学金免除+授業料(3年間)半額免除)を新設しており、今年度から「全免換算で8名まで」という制限がつくことで人数の絞り込みが行われました。以下のような推移で過去4年入学しています。

特待S
2015年度4名 2014年度8名 2013年度10名 2012年度11名

特待A
2015年度3名 2014年度4名 2013年度2名 2012年度4名

高校については今春入学者数は182名で、2014年度199名・2013年度182名・2012年度213名と好調に推移しています。

入試結果の特徴点としては、外部からの受験生が大幅に増えている点が挙げられ、2012年度105名⇒2013年度124名(前年比18%増)⇒2014年度167名(前年比35%増)⇒2015年度172名(前年比3%増)と推移しています。

2016年度入試に関する情報です。

中学入試では、自己推薦型入試(専願)である「志入試」を新導入されます。この入試に関する流れは以下の通りとなります。

児童と保護者でガイダンスに参加 ⇒ 教育理念・方針と志入試の説明を受ける
⇒ 入試までの学習計画等を受ける ⇒ プレの受験(推奨)
⇒ エントリー申請(通知表コピー要)⇒ 出願許可
⇒ 当日試験(初日午前)で算国(基礎学力テスト)+作文(400字・30分)+面接を受験
⇒ 合格後も学習等の指導が行われる

今後、説明会等でさらに詳しい情報が発表されると思いますので、気になる方は必ず同校の説明会に顔を出しましょう。

中学入試の試験日程に関しては、1/16土AMを「A日程」、同日PMを「B日程(今春までA日程プレミア)」とすることは決定済みで、以降の日程については現時点では未定となっています。

入試科目は「算国+面接」「算国理+面接」のいずれかを選択する形ですが、1/16土AMのみこれらに加え「算国英+面接」という、英語を織り交ぜた選択も可能となります。同校の中学入試において英語が試験科目として登場するのは初めてのことですが、サンプル問題などの情報についても今後何らかの情報が出てくると思います。

また、同校では全日程(志入試 含)において面接(5分程度の個別)を重要視されています。面接対策についても大事なポイントとなります。

高校入試でも大きな変更が予定されています。

中学のSSコース1期生が高校へ内部進学する学年となるため、外部からもSSコース生を募集開始する、というのがそれです。約10名という狭き門なのですが、上述のように合格実績が堅実に伸びてきている学校の最上位コースということで、注目はを集めると思われます。

教育内容、中学入試における「志入試」と英語の導入、高校入試における最上位コース「SS」の募集開始、と話題が豊富な追手門学院大手前中高の説明会の様子でした。

 

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