帝塚山学院中高 関学への内部進学状況が入試に与える影響

2010年10月18日

帝塚山学院中高の塾対象説明会に参加してきました。なお、同校は春にも説明会をご実施くださっており、その際の様子はこちらのエントリー「帝塚山学院中 入試科目変更!」でご紹介しております。合わせてご一読ください。

帝塚山学院中高 説明会

前回・春の説明会は学校で実施いただきましたが、今回は会場を学校の外に移しての実施でした。

卒業生の発表

上の写真では一体何が行われているのか全く分からないのが残念ですが、説明会の冒頭、帝塚山学院を卒業されて現在大学で音楽を学ばれている卒業生お二人による音楽の発表がありました。「帝塚山学院=関学コース」というイメージが強くなりつつある近年ですが、この学校の本質はお嬢さん方を預かられて音楽・美術など多彩な進路へと導くことが可能な学校であることを思い出させるに充分な、大変素晴らしいピアノ演奏・歌声でした。

校長先生のご挨拶の中で、この春から着手したグランドの芝生化が終了したことをご報告いただきました。芝生化によって地面の温度を下げる効果を狙った「環境面を考慮」した点と、緑色を取り入れることで「生徒たちのストレスの軽減」を考えた点があることを合わせてご説明いただきました。

関学コース生の様子についてもご紹介いただきました。関学コース生には合宿があったり、調べ学習やプレゼンの練習を行ったりと様々な取り組みが課せられていることから、以前は「こんなに勉強させられるとは思わなかった」というご意見が在籍生から寄せられることが多々あったようですが、ここ2年ぐらいはその声も無くなってきているようです。関学コースのコンセプトがしっかりと受験生・保護者に浸透し、入学前から「関学コースは楽出来ない」ことを知った上で受験校として選ばれていることの表れだと思います。

学習・成績面についても発表いただいてます。

高校生の成績の様子として、GTECの成績上昇の様子をご紹介いただきました。2009年2月時点から2010年2月、つまり1年後のGTECで、学校平均が何と79点も伸びています。全国の参加校842校中1年でスコアを60点以上伸ばした学校は69校存在しており、それらは「GTEC英語力向上校」として認定されることになるのですが、帝塚山学院は「79点上昇」ということで、おそらく向上校の中でもかなり上位に位置していると予想されます。

2011年度入試についての情報です。

特に中学入試では注意点がいくつもあります。

まず、入試科目の変更がありますが、これについてはこちらのエントリー「帝塚山学院中 入試科目変更!」でご紹介しております。

今回の説明会では新たに入試日程が発表となっています。

入試日程は1/15(土)・1/16(日)・1/17(月)の3日間連続日程、2次となる1/17(月)は午後入試となっています。この1/17(月)の午後入試は14時集合、ということになっています。この日の午前は大谷中とプール学院中が入試日を設けており、大阪を代表する女子校2校が熱い戦いを繰り広げている所ですが、その午後を狙ってきた形です。両校を受験した後で帝塚山学院中も受ける、という受験生が殺到することが予想されます。注意が必要です。

注意が必要です、と言えば、もう1つ大切なことをお伝えしないといけません。

今春、高校の関学コース1期生が無事卒業を迎えています。気になる1期生の関西学院大への進学状況ですが、同コース在籍79名中1名の他大学医学部進学者を除く78名全員が関西学院大へ進学し、しかもそのうちの95%が第一志望の学部での進学、となっています。

これまでは実際に卒業生を出していませんでしたので、受験生・保護者の中に「関学コースといっても全員上がれるの?」という疑問が多々あったのは事実ですが、実際に希望者全員が内部進学を実現した、ということで関学コースの評価が更に高くなるはずです。次の入試では受験者数の大幅な増加が予想されます。それによって、合格に必要となる力も例年以上のものが要求される可能性があります。特に1次Bや2次で関学コースに、という受験生ならば五ツ木駸々堂模試で偏差値60、とまではいかなくても、それに近い力は必要になるのではないでしょうか。

中学入試におけるその他の変更点として、1次Aと1次Bの同時出願の場合検定料は1回分で済む、という措置がとられています。

中学のプレテストについてもご紹介しておきましょう。説明会で、昨年のプレテストでの上位100名の合格校一覧が発表されました。帝塚山学院中も含みいろいろな学校名が並ぶ中、大学附属校の合格者が多いことに気付きました。具体的には、同志社香里中11名、同志社女子中9名、関西大学第一中6名、関西大学中等部・同志社中各1名、といったところが挙げられています。こういった学校を受験した受験生たちが1次Bや2次で帝塚山学院中の関学コースを狙っていた、ということになります。このことからも、1次Bや2次の関学コースがいかにハイレベルな入試になっていたか、がお分かりいただけるでしょう。

今年のプレテストは10月と12月の2回が予定されています。10月のプレテストについての詳細は以下の通りです(クリックすると拡大します)。

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帝塚山学院中 プレテスト

帝塚山学院中 プレテスト

日時:2010年10月23日(土) 8:50集合

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高校入試についての変更点としては、面接を筆記試験と同日に実施することに変更したという点があります。

高校入試でも関学コースが若干名、しかも専願のみということになりますが、募集されています。こちらは確実に模擬試験で偏差値60以上は必要となるでしょう。

関西学院大への内部進学1期生を無事送り出して初めての入試となる2011年度入試。中高とも高い人気になることが予想されます。