大阪星光学院中 3科入試導入の効果は?

2010年10月26日

大阪星光学院中の生徒・保護者対象の説明会にお邪魔してきました。

大阪星光学院中 外観

上の写真にもありますとおり、雨が降る中の実施ということでしたが・・・

説明会会場

ご覧のとおり、満員でした。この上の写真を撮ったあともどんどんと参加者が増え続け、最終的には空いている席がほとんどない状態にまでなりました。

今回の説明会では、学校生活の様子と来年度入試についての注意点などについてご説明いただきました。

まずは学校生活についてですが、以下の2点について意識をした教育活動を行っておられる点を丁寧にご説明いただきました。

①「世の光であれ」
同じ光であっても「遠くを照らす光」と「手元を照らす光」の2つに大分し、前者は「世の中を照らす光=世の中に通用するリーダーとなる」ということ、後者は「温かな光=やがて家庭を持った際に温かい家庭を作る」ということを挙げ、これら両方を実現できるような人材を育てることが目標である。

②「アシステンツァ」
「共にいること」の意味で、どんな教育活動にも生徒だけでなく先生も参加する。特に合宿が多いことを例に挙げて、「共に学ぶ、共に生活する、共に生きる喜び」を感じてほしいとのこと。

キリスト教(カトリック)の教えと大阪星光学院中の教育活動とは絶対に分けて考えることはできないものになっていることがわかります。

授業時間数を見てみますと、平日は50分×6コマで、金曜日のみ例外的に7コマの授業が実施されており、土曜は4コマということで、ごくごく普通の授業時間数です。土曜の午後はクラブに打ち込む生徒が多いようです。

また、特進系のコースを設けたり、習熟度別授業を行ったりすることもされておらず、クラス分けは自然学級方式をとられています。唯一生徒たちを分けるものといえば、文系・理系の区分ぐらいだそうです。ちなみに、理系が全体の70%を占めるそうです。

ただし、英数国に関してはそれぞれ週6コマ授業がありますので、授業のスピード自体はそれほど速くなくても、公立中よりも進度が自然と速くなります。その分、週1回は小テストを実施するなどして、定着を図っている様子です。

大阪星光学院中に関してよく聞く噂としては、「中学から高校へ上がりにくい」というものです。今回の説明会でもその点についてお話をいただきました。

中間・期末テストの結果を基にした内部進学基準があるようで、それを満たした生徒のみが高校へ上がれる仕組みになっているそうです。毎年、2~3%の生徒が基準を満たすことが出来ずに他校へ進学している、とのことです。2~3%ということですから、大体1学年で5・6人というところでしょうか。

さて、今回最も聞きたかった内容である「3科4科選択制の入試を導入」したことについてなのですが、それについても少しお話をいただけました。

3科と4科、それぞれの出願者数ですが、3科は141名・4科は519名となり、比率にして大体1:4となりました。「もう少し3科型が出ると思っていた」というようなことを学校の先生が言われていましたので、ちょっと肩すかしだったのかもしれません。

気になる3科4科の合格者の比率ですが、詳細な数字は公表していただけませんでしたが、出願者の比率と同じ程度である1:4ぐらいだったようです。

社会が必要ない3科でも受験可能な方式とした背景について、(特に兵庫県の最難関校受験者に多い)社会の勉強をしてこなかった受験生に対して門戸を広げたものであって、学校としては「社会は大事な科目だと思っている」ということを言われておりました。

2011年度入試についてですが、大きな変更点はございません。

1つ注意点があるとすれば、追加合格についてです。合格者手続締切である17日(月)の17時半になった段階の手続き状況を見て、定員190名になるよう追加合格を出すかどうか判断されるそうです。追加合格対象者には連絡がつくまでお電話してくださるそうなので、安心です。

ただ、今年の入試ではその月曜日中に追加合格の枠すべてを埋めることが出来なかったようで、それ以降の遅い日でも追加合格の電話をかけた、という経緯があったようです。つまり、「月曜日の夜に電話が無くても、それ以降にひょっとしたら星光の追加電話がかかってくる可能性がある」ということです。大阪星光学院中を受験される方は、この点について少し頭に入れておいた方がいいかもしれません。