高校生と保護者 進路について話す頻度と内容②

2012年3月19日

高校生と保護者 進路について話す頻度と内容①」に続くエントリーです。

前回の「~①」では、高校生が自身の進路選択についてどの程度考えているのか?について、保護者との進路について話す頻度別にとった統計も交えてご紹介をし、親子間で普段会話があるかないか、が高校生の進路選択に大きな影響を与えている、ということをお示ししました。

今回のエントリーでは、受験生本人と保護者の間では進路についてどんな話をしているのか?についてのデータをご紹介します。これから進路について話し合いを進めていく必要がある新高校3年生の皆さんとその保護者の皆さんは必ずご覧ください。

今回ご紹介するデータは、2003年度より社団法人全国高等学校PTA連合会と株式会社リクルートが共同で開始した「高校生と保護者の進路に関する意識調査」の第5回調査結果より抜粋しています(画像をクリックすると拡大します)。

進路について保護者とどんな話をしているか

調査対象/全国の高校2年生とその保護者
(全国高等学校PTA連合会より依頼した9都道府県の公立高校27校:2年生2クラス分の高校生と保護者)
高校タイプ/普通科18校 専門学科7校 総合学科2校
● 調査期間/2011年9月20日~10月31日
● 調査方法/ ①高校生:ホームルームにてアンケートに回答
②保護者:高校生から保護者へアンケートを手渡し
③学級担任が高校生分と保護者分を取りまとめ、その後学校責任者が学校分として返送
● 回収数/高校生1,960、保護者1,422
● 有効回答数/高校生1,959、保護者1,417

「保護者と進路の話をする」と回答した高校生に話す内容をすべて選んでもらったところ、「高校卒業後の具体的な進路について」が58%とトップになっています。次いで「将来どんな職業に就きたいか」「現在の成績について」「将来の自分の夢」などが挙がっています。上の画像ではご紹介していませんが、性別にみると女子は男子に比べて会話の内容が幅広くなっており、特に「高校卒業後の具体的な進路」「将来の自分の夢」は男子を大きく上回っています。

やはり高校生自身のことについての話題が多いのは当然ですが、一方で「保護者の(現在の)仕事の話(15.7%)」や「経済・企業の動き(8.1%)」という話題も挙がっていることから、保護者というフィルターを通して職業や社会のことを知るということが高校生にとって貴重な機会になっていることがわかります。

一方では保護者の皆さんの中に「進路についての話は難しいからイヤだ」と思われている方も多いのではないでしょうか?実際、子どもの進路選択において具体的に話を進める際には、どうしても「これからの社会の動きを予測する」ことが必要になってきます。

保護者の皆さんは受験生にとって「最も身近な大人」です。最も身近な大人として、社会の現状を理解して保護者の皆さんなりにこれからの社会の行く末を予想することが、受験生たちの進路選びに大きな参考になることと思います。日頃から社会で起こっている出来事を中心に会話の機会を持つ、と良いのではないでしょうか。

保護者の皆さんにもどうか受験生たちと一緒になって進路選びに参加してほしいと思います。