大阪工業大 あらゆる面で破竹の勢い

2012年6月7日

大阪工業大の高校・予備校対象説明会にお邪魔をしてきました。

まずは就職実績からご紹介をいたします。今春卒業生の学部別の就職率と、大学全体の就職率を以下に挙げます。

工学部 98.9%
情報科学部 94.7%
知的財産学部 90.9%
全学部 97.3%

全国平均が93.6%ですから、平均よりもかなり高い水準であることがわかります。しかし、それだけではないのです。高い就職率の他にも、ご紹介をしておくべきデータがたくさんあります。

・求人件数は12000件以上、就職希望学生一人当たり11.10件(全国大学平均1.27件)
・就職希望学生の2.3人に1人が大手・中堅企業(従業員500人以上)に就職(2010・2011の実績)
・出身大学別の社長数ランキングにおいて、理工系大学で1位

就職に強い理由としていくつか取り組みなどをご紹介いただいたのですが、特に「低年次からのキャリア教育に向けた全学的な教育・指導体制と模擬面接等の個別指導」が強みの筆頭に挙げられると思います。

高い就職率やそれに至るまでのサポート体制が支持されてか、入試結果も年々良化してきています。今年の入試結果を中心にして過去からの推移なども検証してみましょう。

まずは志願者数です。志願者数は7年連続で増えています。今年は昨年対比で0.5%という微増でしたが、5年前と比べると15.6%の増加となっています。この5年で大きく志願者数が増えていることがわかります。

一般入試にスポットを当ててみますと、受験者数が近畿の大学では11位、工・理工系の学部に絞った志願者数で比較すると近畿ではなんと5位となります。上位から順に近畿大・立命館大・関西大・同志社大とならんでおり、その次に大阪工業大が位置することになります。よって、例えば関西学院大・龍谷大・甲南大・京都産業大といった名だたる大学を抑えての5位、ということになります。

入学者数も大変好調で、1520名の定員に対して1745名が入学、定員比で115%もの高い値となりました。

理系の大学ということで真っ先に(?)気になるのが「女子比率」ですが、志願者ベースで9.2%、入学者で10.6%となっています。

一般入試前期で募集をしている「特待生」での入学者数ですが、4年間授業料全額免除対象者が3名(枠は44名)、4年間授業料半額免除対象者は18名(枠は142名)となりました。

大阪工業大では入学者の質を確保するため、2011年度入試から「学力重視の入試」へとシフトされておられます。具体的には「指定校基準の厳格化」「AO入試の廃止」などを代表とする「専願制の推薦系入試の制度を見直す」一方で、公募推薦入試や一般入試での合格者数を増やす、というものです。この傾向は来る2013年度入試においても引き続き踏襲されるようです。

その2013年度入試ですが、変更点が多数あります。その中でも以下に主なものをご紹介します。

①学力試験を課さない専願制入試の定員を削減し、学力試験を課す以下の入試形態で募集人員を増やす

公募制推薦 381名 ⇒ 395名
一般入試前期 672名 ⇒ 706名
一般入試後期 106名 ⇒ 121名

②工業(工科)・商業・総合高校などで専門教育に関する科目を10単位以上履修している現役生が対象となる「専門高校特別推薦入試」において特待生の選考も行われる
③知的財産学部の一般入試前期Aでは英+国のパターンに英+数も加わることに

指定校推薦やAO入試といった大学側で受験生の学力状況を把握しにくい入試形態には頼らず、学力試験による選考を重視されている点がポイントです。志願者が集まっている状況もあり、「強気の入試制度変更」です。

大阪工業大の今後の展開についても簡単にご紹介をします。

現在、大阪駅北ヤードに現在建設中の「グランフロント大阪」にサテライト拠点を置き、公開講座・セミナーの開講、知的財産専門職大学院のキャンパスとして使用を予定されておられる他、梅田茶屋町の広大な土地をすでに買収されており、そちらには新キャンパスとして工学部 建築・デザイン系の学科移設を計画されています。新しいキャンパスは先進性を追求しながらアットホームな雰囲気が漂う都市型キャンパスを目指す、とのコメントもありました。

就職率の高さ、入試における志願者数の増加と強気の入試改革、梅田という超一等地に新キャンパスを開設予定・・・。この勢いは一体どこまで続くのでしょうか?